第二話 新しい自分
考えるのが結構大変。
感想とか、アドバイスを待ってます。
???side
(嘘が、バレた? 早すぎる!これから、如何する?
相手は、剣と弓を装備している。逃げ切れないな。)
警戒して彼女の様子を見た。
向こうも、俺が如何するか見ているなか。
グルルル~~~~
と、俺の腹が鳴った。顔が一気に熱くなるのが分かった。
しかも、相手にも聞こえた様で、笑われてしまった。
一頻り笑ったあと、俺の近くまで来てしゃがんで視線を合わせ
「そっか、お腹が減ってたか。なら、取り引きしない?
私は、これから食事なの。分けて上げるから、話をしない?一人で食べるよりいいでしょ。」
と、微笑んだ。
「どうして、見知らぬ人にそんなに優しいする?」
「私は、誰にでも優しい訳じゃないわ。
私が優しくするのは、『私が認めた人』か『無関係な人』たけ。貴方からは、悪意とかを感じられ無いし、一応合格。」
「それで、如何する?」
(どっちにしても、あまり変わらないか。食料は欲しいし。)
「分かった。答えていいと思う所までなら。」
「フフフ。君は、なかなか慎重だね。なら、交渉成立ね?
さぁ、さっさと座って食べましょ。」
近くの岩に座り、背負っていたリュックを開いた。
中から、干し肉出し千切って、一つを先に食べ始めて、
もう一つを差し出してきた。
「これで、安心でしょ。あ、そうだ自己紹介がまだだったね。
私の名前は、『リーナ・雨宮』 リーナって呼んで。」
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リーナside
旅の途中、今日は路銀稼ぎのためポーションの元になる
薬草を採るために森にきた。
本当は、もっと手応えのある割のいいクエストが良かったがのどかなのは、良いことだと思う。
なので、このクエストにした。私は品質の良いポーションを、作れるからそこそこ稼げる。一部の馬鹿な冒険者は、このクエスト行う人達を馬鹿にしているが、これも重要な仕事だ。無いと、ポーションがまだ不足したりするし、初心者や村人たちの小遣い稼ぎになる重要なクエストだ。
まぁ、そんな馬鹿な三流冒険者の事は置いておき、私は予定より奥にある森まできた。これでも、上位の冒険者なので浅い所を荒らさず、あまり人の来ない場所まできた訳だけ。
見た感じここら辺は、皆狩りを主体に行っているようだ。
特にライバルも居ないし、素材となる薬草は多めに採る事ができたので、中々の量になった。
さすがに、持って歩くと嵩張って面倒だし、これをその場で加工する。まぁ、錬金術で『抽出』『濃縮』して、『劣化防止』効果のある瓶に保存する。この状態でもそこそこするが、品質でさらに上下する。
「もう、こんな時間だし昼食か。休める場所を探さないと。確か、もう少し先に川があったっけ?」
獣や魔物に警戒しながら、森を進む。
しばらく進むと、頬に冷たい雫が当たる。そして、急に雨粒か辺りを打つ音で満ちてゆく。
(え? こんな時に雨なんて、まだ明るいしそれほど降らないと思うけど、どこかで雨宿りしないと。)
川の近くで雨足が強まる中、
(うん? この先に人の気配がある。当たりには、誰も居なかった筈だけど?)
気配を、極限まで薄くして周囲に溶け込み慎重に進む。
(盗賊なら、さっさと潰そ。)
そっと腰の剣を握ると、慣れた感触に頼もしさを感じながら
木陰から静に様子をそっと覗くと、
(子供?こんな所に一人で?)
不信に思い、辺り警戒し気配を探るが、
(他に誰も居ない。なら、罠では無いのか?)
そして、視線を子供に戻す。
(武器は持って無い様だ、なぜ荷物も無い?途中で、落とした無くしたのか?親は?いいや。それよりもあの服装は?)
よく見ると、ここら辺では見たことがない服装だた。
(不信ではあるが、子供をここに置いていくことも出来ない。声を掛けてみるか?)
警戒しながら近づいて行き、声を掛けた。
「君は、こんな所で何をしているの?
親は?道にでも迷ったの?」
突然声を掛けたのでかなり驚き、私を見て固まった、
(失礼な! まるで『突然、熊に出合った!!』みたいに、固まらなくても良いのに。 でも、近くで見るとやっぱり服装の材質、作りがここら辺とは、違う違うかな?)
顔に、濡れた髪が張り付いて邪魔でかき上げながか、よく見ると、普通の子供と違っ『少し不思議な感じ』がする。
が、まだ固まっていいた。
「???
なぜ、何も答えてくれないの?」
一瞬目を逸らして考えた様だ、
「えぇ~と。親は、はぐれてしまって。」
悪意は感じ無いが、少し疲れが見るがそれを隠している。
「嘘ね。」
すぐに嘘を見抜かれ、少し動揺した様だ。
「どうして?」
「目の動きと、雰囲気と、」
動揺を隠そうとする姿が、少し可愛かった。
「勘よ!」
(あの子も、こんな感じだったわね。)
自分の子供たちの事を、思い出していると、
グルルル~~~~
と、可愛らしいお腹の音が聞こえてきた。こんな場面で鳴ったのでつい笑ってしまった。顔を真っ赤にして恥じらう姿が、とても可愛かったので、視線の高さを合わせて話す事にした。
「そっか、お腹が減ってたか。なら、取り引きしない?
私は、これから食事なの。分けて上げるから、話をしない?一人で、食べるよりいいでしょ。」
と、誘うと問いかけてきた。まぁ、当然だが。
なので、私の人生経験からの価値観を答えたが、子供には、
少し難しいかな?
「それで、如何するの?」
少し考えてから、了承してくれた。これで、少しは楽しくなりそうだ。木の下の手頃な石に座り、荷物から食糧を出す。
(まだ少し警戒してるから、私が先に食べて見せてから渡すか。)
千切った干し肉を渡しながら、自己紹介をした。
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???side
(雨宮?ずいぶん日本的な名前だな。)
貰った干し肉を口にしながら思った、味が濃かったがとても美味しかた。
「どう?美味しいでしょ~。私の手作りよ。」
と、胸を張っている姿が、少し子供っぽく可愛かった。
(見た目はクールなのに、可愛らしい人だ。)
少し笑った。
「良かった。少し落ち着いた様ね。
私は、別に君に危害を加えるつもりは無いし、道に迷っているなら近くの町まで送って上げるつもりよ。それで君は、どうしたいの?」
姿勢を正して、透き通る様な瞳で真っ直ぐに見てくる。
(この人は悪い人では無さそうだし、少し知られても情報を聞き出したい、この先何があるか分からないし。)
「・・・帰る家は、・・・無いです。」
「・・・そう。ごめんね。
でも、君に聞きたい事があるんだけど、良いかな?」
「はい。」
「君は、『異世界からの訪問者』なの?」
(ドクン)
それを、聞いた時とても驚いた。
「もし、違うならそれでいいけど、あまり気にしないで良いと思うから、凄く稀にこの世界に来るし。
他に何か不安な事はある?」
「・・・名前が、・・・自分の名前が分からないんだ。」
「それは、記憶喪失なの?」
「違う!記憶はある、ここじゃない世界に居た記憶が!
だけど、分からないんだ!自分の名前が!このまるで別人の感覚のする記憶が本当に自分のかどうか!最後は、死んだのかどうかすら分からない!!」
すると、突然優しい抱き締めらた。
「・・・そうだね。中途半端にあるから余計に不安になるよね。」
そう言いながら抱き締めてくれた。
そして伝わる、
柔らかさ
暖かな温もり
優しい花の香り
悲鳴を上げていた心が癒やされのを感じる。
・・・自然と涙が溢れる。
「そんな記憶でも、それは君の大切な欠片、
それも含めて・・・ 君だから。」
・・・その声を・・・言葉を、聞くと、
・・・涙が流れ出し止まらなくって、
・・・ついに声を上げて泣いた。
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リーナは、俺が泣き止んだ
今、ずっと抱き締めて撫でている。
落ち着いた今、初対面の女性に泣き付いた事が、
顔から火が出る程、恥ずかしかった。
すると、突然
「決めた! 君は、今から私の息子にするからね!」
と、言い出した。
「え?」
すると、リーナは俺の視線の高さで向かい合い、手を取りながら諭してくれた。
「君はね、昔の自分で在ろうするから辛いだ。
昔も大切だけどそれに縛られ必要はないだよ、だってもう君は違う人間だ。
確かに、ボロボロの記憶しか無いかもしれない、でもそれを含めて、今の君だから!
今は、『昔の自分』別れを告げよ。
きっと、またいつか会えるから。」
「・・・いいの?
僕は新しい自分になって?楽になって ・・・いいの?」
「いいよ。
辛いなら、教えて。そばにて、その涙を拭いて上げる。
楽しいなら、笑って。その笑顔がきっと誰かを救うから。
だって家族だから。」
「あなたは、私が許して生まれたから、私の子供。
・・・だから、私が新しく生まれ変わった君に、
・・・新しい名前を付けて上げるね。」
そして、リーナがそっと額に口付けをて、ささやく。
その声が、頬をなで・・・耳に・・・は届く。
「心一おめでとう。それが、貴方の新しい名前。
心に決めた事を、成し遂げる強さを。
そして、いつかまた過去の自分と一つに成れますように。そう、願いを込めて。」
また、抱き締めてくれた。
「・・・ありがとう。
・・・お母さん・・・。」
心の底からそう思えた。
時は、ゆっくりと流れ、
いつの間にか、雨は上がっていた。
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目が覚めると、夜だった。
泣き疲れて、いつの間にか寝てしまったようだ。
もう、夕食のスープが出来ており、膝枕をして起きるのを待ってくれた。
「目が覚めた?
なら、お腹が減ったし夕食を食べよ。」
と、スープ貰い夕食にした。
暖かく家庭の味がした。心に染みる味で、ホッとした。
寝る時は、寄り添ってくれ、
昨日と違って暖かくとても安心出来た。
そして寝る前に、この世界について少し教えてくれた。
「私の苗字も少し変わってるでしょ。『日の本?』て、国から来たて言う『雨宮三郎』様の、影響でその国は、こんな感じの苗字が多いから。」
(えぇ~! 何してんだよ!?)
「何でも元の職業が、『忍者』だたとか。
そして、後から異界より来た『魔王』を、不思議な技『忍術』真っ正面からから、戦いを挑みど派手に倒したと伝わっています。
何でもその後、魔王を改心させて『妻』にしまた。」
(マジかよ!!
どうして、『忍者』なのに正面から行くんだよ!!忍者なのに全然忍んで無いだろ!最近の様式美ってやつかなのか!?
しかも、途中で『勇者』みたいな事してるし!倒した『魔王』を『妻』に娶るとか何してんだよ!!)
「魔王は、元々美しい強い魔女で、旅先の国の王が求婚したが断られ、その事に腹を立てた王が魔女に無実の罪を着せた。
それに怒った魔女がその国を、滅ぼして『魔王』と呼ばれる様になったの。暴れていたそんな彼女を倒して、説得して妻にしたの。
その後、二人でその国を統治したらしい。」
(まさかの、超展開!!)
「晩年には、温泉を掘ったり世直し旅にでたとか。
そしてこ、『世直し旅編』と、『夫婦喧嘩編』が、ど派手で人気が高い話しで、世界的有名になったの。」
(水戸◯門か!?
て、『夫婦喧嘩編』なに!?
『雨宮三郎』さん、魔王を倒すより夫婦喧嘩で、世界的有名になってるよ!?自由過ぎだよ!ツッコミ処、多すぎるから!
『雨宮三郎』さんキャラ濃すぎだから!)
そんな感じで夜は更けていった。
気まぐれな投稿なります。