第2話 新しい生活スタート!!~ヒマリ目線~
朝の光が、ふわっとまぶたをくすぐる。
んん……。
ゆっくり目を開けると、天井のシャンデリアがきらきら光っていた。
……あ、そうだ。
ここ、異世界だったんだ。昨日の出来事が一気によみがえる。
車の音。衝撃。
それから、豪華な部屋。赤ちゃんの体。ルルリ。
夢じゃない。
本当に転生しちゃったんだ。
でも、怖くなんかない!
だって――
「ルルリ、おはよ!」
隣を見ると、金髪の赤ちゃんが静かに目を開ける。
澄んだ水色の瞳。
落ち着いた顔。
「おはよう、ヒマリ。今日は早いね」
その声を聞くと、胸が安心でいっぱいになる。
私にはそう!ルルリがいる。
それだけで、ここがどんな世界でも大丈夫な気がする。
「ねえ、今日もちゃんと赤ちゃんだったね!!」
「昨日も赤ちゃんだった」
「そーだけどさ!」
私はつい笑ってしまう。
ルルリは本当に冷静。
この前転生したばっかりでほとんどのことが地球とちがうのにもう順応してる。さすがルルリ!
私はまだちょっとドキドキしてるのに。
⸻
扉が軽くノックされ、ゆっくり開いた。
「まあ、もう起きているの?ヒマリもルルリも早起きなのね。」
お母様――フィオナが入ってくる。
朝の光を受けて、金色の髪がふわっと輝く。
本当に太陽みたい。
「今日はね、お父様がいらっしゃるのよ」
……え?!
一瞬、固まる。
ほんとなの!?もうこの家に来てから1週間経ったのに1回も会えてなかったお父様に会える!?やったー!
お父様。
どんな人なんだろう。
怖い?厳しい?無口?優しい?
どきどきしていると……
「そんなに警戒されるとは心外だな」
低くて、でもどこか軽やかな声。
扉の前に立っていたのは、背の高い男性。
整った顔立ちに、澄んだ瞳、
私たちと同じ金色の髪。
でも思っていたよりずっと柔らかい雰囲気!
「フィオナ、また私を怖い父親のように説明しただろう」
お母様が楽しそうに笑う。
「だってお仕事中は厳しいお顔をなさるでしょう?」
「それは必要だからだ」
そう言いながらも、ちゃんと笑ってる。
めっちゃ仲良いじゃん!!
私ってばいいところに転生したね。だってルルリは一緒。これだけでももう何とかなりそうなのに、お父様とお母様も明るくてめっちゃ仲良いなんて最高じゃん!!
私が興奮していると、
お父様――ラディウスは、私たちのそばにしゃがんだ。
目線を合わせてくれる。
「ヒマリ、ルルリ。おはよう」
声が優しい。
私は思わず手を伸ばす。
「おや、積極的だな」
楽しそうに言って、そっと抱き上げる。
わ、安定感すごい。
「すごく見られているな」
「あなたに似て観察好きなのかもしれませんわよ?」
「それは嬉しいな」
ルルリも抱き上げられると、お父様は私たちを交互に見る。
「同じ顔だが、雰囲気が少し違うな」
なんで分かるの!?今日初めて会いましたよね?
観察力すご!
「もう見抜いていらっしゃるの?」
「父だからな」
ちょっと誇らしげ。
「二人とも、のびのびと生きて欲しいな」
その言葉は静かだけど、まっすぐだった。
私はお父様の服をぎゅっと握る。
「お、捕まった」
「今日はお仕事に行けませんわね」
フィオナがくすっと笑う。
「困ったな。では言い訳を考えておこう」
ぜんぜん困ってない顔。
でも時間になると、名残惜しそうに私たちをベッドへ戻す。
「夜にまた来る」
頭をなでられて、胸がじんわり温かくなる。お父様ってどんな人かと思ったけど、めっちゃいいじゃん!
優しい。
ほんとに優しい。
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お父様が去ったあと、部屋は静かになった。
私はまだ興奮が残ってる。
「ルルリ、すごくなかった?」
「想像より柔らかい人だった」
「ね!」
この家族でよかったって思う。神様ありがとう〜
そのとき、ルルリが小さな声で言う。
「ヒマリ。魔法、試す?」
あ!そうじゃん、魔法!この世界には魔法がある。
誰だって1回は使ってみたいと憧れる魔法。それにこの家は光属性!キラキラしていて、The 魔法!
って感じだよね
「やる!」
私は即答した。
ここは光属性の家系。
つまり、光が出るはず。
私はぎゅっと手に力を込める。
光、光、光。
……出ない。
「あれ?」
もう一回。
ぎゅうううう……!
何も起きない。
「なんでぇ……」
ちょっと焦る。
でもそのとき、手のひらの奥があたたかくなった。
ぽゎっと光の粒が辺りに広がる
でもふわっと浮いて、すぐ消えた。
「出た!!めっちゃきれい!」
私は思わず笑う。
「今出たよね!?」
「出た。微弱だけど成功」
やった。
赤ちゃんでも魔法使えた。
胸がわくわくでいっぱいになる。
異世界で。
双子で。
魔法があって。
優しい家族がいて。
まだ分からないことだらけだけど。
きっと、これから毎日が動き出す。
私は小さな手をぎゅっと握る。
新しい生活、スタート!
そしていつか。
もっと大きな光を、ルルリと一緒に生み出す。
そんな未来を、ちょっとだけ想像しながら。
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