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吸血鬼と取材  作者: 水嶋


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14/15

隠されていた真相

最初の寺元拓人ネタを配信した時に編集長の中野さんから連絡があった。


「頑張ってるな、三田、あ!今は四谷か。」


「はい…色々すみません。」


「いや、俺も力になれなくて本当に済まなかった。」


「そんな事ありません。中野さんの立場も充分理解しています。俺の事を心配してくれていたのも分かっています。危なくなる前に止めてくれた事は感謝しています。俺、つい暴走してしまうから…」


「そう思って貰えて嬉しいよ。前の件も俺はお前ら以上に悔しかった。」


「はい。」


「でな、今回は前にお前がやった手口に便乗しようかなって思ってな。」


「?」


「寺元拓人は死んだ。こう言っちゃ悪いが、寺元議員にとってはもう庇い立てする理由も無い。現にスッパリ切り捨てている。自分は最前線からは退くが、長男を次期総裁にと画策している。」


「やはり転んでもタダでは起きませんねえ。政治家ってやつは」


「だからな、俺にもあの時のリベンジさせてくれ。お前らのネタ引用してギリギリ潰されない記事書いてやる。コッチも色々公表出来なかったヤバいネタ掴んでるからな。俺だって転んでもタダでは起きんさ。」


「ははは!やっぱり中野さんは尊敬する先輩だ!」


「良い意味だって思っていいよな?」


「勿論!中野さんのネタも引用させて貰いますから。」





今では中野さんとも良好な関係だ。


寺元関連以外でも情報交換して、お互いの媒体で拡散力、話題性のある此方と信憑性、マスコミ等のコネのある彼方と得意なやり方で棲み分けている。



そしてこのチャンネルの人気を以前を上回って高めた理由とタイトルの『鬼血の牙』の理由は…




「はーい!深夜2時の丑三つ時に今晩はー!今日もバンパイヤミロの鬼血の牙のコーナー、深夜のゲーム実況が始まりまーす!最後まで寝ないでみてね!寝る子は血を吸っちゃうぞー!」


「今日はバンパイヤがゾンビを倒しまーす!さあ、どっちが強いかなあー?うふふ」


何故かゲーム実況のライブ配信している。

ミロが。

この事務所で。

深夜に。

定期的に。

しかも人気だ。







「ミロ!?何でお前がここに居る!?」


最初のチャンネル開設の打ち合わせに来たら藤間のマンション兼事務所にミロが居た。


「三田さん、あ!四谷さんか、お久しぶり!」


「お前、遠くに行くとか言って無かったか?」


「うん。遠くに来たよ。ここ遠いね。」


「まあ、あの公園からは確かに遠いが…何でここに居る!?」


「亘に四谷さんが会社やめてここで働くって聞いたから。僕もここで働くよ。」


「働くって…お前昼間動けないだろう?」


「うん。だから深夜にここでゲーム実況する。」


「それ働くって言うんか?遊んでるだろ?」


「まあ、見ててよ。ふふふ」




しかしミロの言った通りかなりの人気で再生数に大きく貢献した。

しかもゲームはめちゃくちゃ上手かった。





「ミロはどう言う状況!?吸血鬼がうちの事務所でゲーム実況してるんだが…しかも何気に上手いし人気あるし…」



荒木くんと会う事が有って聞いた。


「弥勒は…まあ、俺の従兄弟…親父の弟の子。」


「ほう。なら荒木さんの弟は吸血鬼なんかな?」


「いや、ビョーキだって言ったでしょ?弥勒は」


「うん、確かに言ってたね。」


「ポルフィリン症って病気。」


「ビョーキって本当の病気だったの!?」


「そう。遺伝性の方だから、日光に当たれないの。歯茎とかも退縮してるから八重歯が牙みたいに見えるの。バンパイヤ伝説の元ネタになった難病だね。」


「へー!でも俺、ミロに血を舐められてたぞ?その病気は血が欲しくなるのか?」


「いや、単に遊ばれてたんだと思いますよ。アイツそーゆー奴だから。」


「何だそりゃ。怖がって損した。」


「でもね…アイツ、日光に当たれないから夜中しか出歩けないし、学校にも行けないし、友達も居なかったから四谷さんと理由つけて話したかったんじゃないかな?」


「ふむ…」



そう言われてしまうと何も言えなくなってしまった。


「まだ14だし。子供だから許してあげてよ。」


「成る程…200抜いた数字が実年齢ね。」






ミロと3歳しか違わない荒木くんに諭されていた。


中年なのに。


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