2話
ゲームの世界に入るまでもう2話ほど続きます...なんでこんなに長いプロットを組んでしまったのだろうか...
「それじゃあお兄ちゃん、私こっちだからこれ以上一緒に行けないけど寄り道しないでまっすぐ学校行くんだよ?」
とからかうように言ってくる。
「分かってるって、ほら早く行かないと舞衣も遅刻するぞ」
朝の時間帯は車道だけでなく歩道もそこそこの人が通学通勤をしている。
そんな中自分より小さい妹にそんなことを言われているのを聞かれ、周りの生暖かい目を向けられる。
それから逃げるように背を向け学校へと歩き出す。
「歩道の左右確認はしっかりねー」
「分かったからはよ行きんさい!」
あまりのしつこさに振り返り大きな声を出してしまった。
はいはいと手をひらひらさせながら学校へと向かう妹。
大きな声を出し周りにより注目されていることに気づいた主人公はペコペコと周りに頭を下げ自分も急いで学校への道のりをたどる。
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学校に向かう途中で小さな公園を見つけた。
「へぇー、こんなところに公園なんてあるんだ。」
(ここまで急いで来たから多少時間に余裕ができたしどっかで休むか)
そう思い公園に入りあたりを見回すと、少し離れたところに空いているベンチを見つけふらふらと近づく。
「はぁ...疲れたー...学校に向かうだけでここまで疲れると思ってなかったな。もう帰りてぇ...」
体と四肢をだらんと弛緩しベンチに寄りかかっていると、近くの茂みからニャーという声が聞こえて来た。
なんだなんだと体を起こし、よくよくその茂みを覗き見てみると猫が2匹いることが分かる。
「ね、猫さん!!」
思わず大声を出してしまい、慌てて周りに人がいないかを確認する。
人がいないことを確認し、ゆっくり立ち上がりのそりのそりと驚かさないように茂みに向かって近づいていく。
手で触れることができる距離まで近づいてしゃがみ、触ろうと手を伸ばす...
「にゃ!!」
と一匹には手をかまれ、もう一匹には顔をひっかかれた。
「っていったぁぁぁ!!!!」
絶叫しながら顔を抑えうずくまる。
「おぉぉぉぉ...こんのくそ猫がぁぁぁ...」
あまりの痛さに怨嗟の声を上げ、その猫のいたほうを見るともうすでにその姿はなかった。
「いててて...はぁ、また触れなかった...俺はただ触りたいだけなんだがなぁ...」
と肩を落とし落ち込んでいたら、ふと後ろのほうからふふふと機嫌の良さげな笑い声が聞こえた。
誰だ?とそちらを見ると目を見開きつい見惚れてしまった。
それは自分より少し身長が低いくらいの高めの身長を持つショートヘアのかわいいというよりかはクールさが目立つ女性。
見覚えのある制服を着ているところを見ると同じ学校なのだろうか、とどうでもいいことを考えているとその女性が口を開く。
「すまない、あまりにも稀有な光景だったもので笑ってしまった」
「稀有?」
と思わず口に出た。
「そうだよ?長いことこの辺に住んでいるけれど、あの猫は誰にでもなついて誰かを傷つけているところなんて見たことがないからね、そんな珍しい光景を目にして思わず笑ってしまったんだ」
と言いながら自分のカバンをあさりポーチを出し、そのポーチから絆創膏を差し出してくれる。
「はいどうぞ、傷の場所はわかるかい?」
「あ、はい、ありがとうございます。」
ありがたいやら誰?やらで頭が回らず最低限の会話しかできない。こういうところで、陰・陽の差が出るのだろうか。
もらった絆創膏をひっかかれたところに顔をこわばらせながら貼る。
「うん、大丈夫みたいだね、それじゃあ私は先に行くよ」
貼ったのを確認した彼女はポーチをしまい、通学路へ戻っていく。
慌てて立ち上がり、
「絆創膏ありがとうございました!」
とお礼だけはいうことができた。
その声を聴いた女性は顔だけこちらに向け微笑み、前を向いてそのまま行ってしまう。
「あ、名前だけでも聞いとくんだったな...まぁいいか、同じ学校みたいだしまた会えるか。って俺も学校行かなきゃ!」
急いでベンチへ荷物を取りに戻り学校へと向かう。
話の流れはできているのですが文を書いて、次の日に読んでおかしいところを修正してからの投稿。という形をとっているので、2日に1回の投稿です。なるべく早く書いて毎日投稿できるように精進いたします。