1話
処女作です。温かい目にてご覧いただければ幸いです。
また、ゲームの世界に入るまで少々時間がかかりますが気長にお待ちいただければ幸いです。
脱ぎ散らかされた衣類がおかれているベットにプリントやノートが乱雑に積み重ねられている机、
男であればだれもが経験するであろうある意味男らしいごく普通の部屋。
しかし、普通ならあり得ないツーンとしたシンナーにおいがわずかに香るそんな部屋にいる男。
「ふぅ、ようやく完成したぁ」
と一言こぼれる。
重たい体を持ち上げ立ち上がり、換気のため窓を開けベランダへと出る。
「ん~...はぁっ...」
凝っていた背中を伸ばし日の光を浴びる。
俺の名前は風波 涼。
父親と妹と俺の三人暮らしをしているしがない一般人で、ただの動物好きのアニメオタクである。
今日も今日とて徹夜で仕事であり趣味のフィギュア作成を行っていた。
「今日もいい天気だなーこんな日は寝るに限る~」
と上機嫌にベランダから戻ると、とてつもない魅力を秘めたベットにふらふらと誘われ倒れこむ。
「あぁ~やっぱりこれだよなぁ...もう...寝れ...r.」
と、意識を失いかけた瞬間廊下から慌ただしい足音が聞こえてくる。
「お兄ちゃん!今日学校でしょ!!寝てないで起きなさい!」
勢いよく扉を開け部屋に侵入し引き剝がそうとしてくる。
この元気いっぱいできゃわわな美少女は、俺の妹で今年から中学生の風波 舞衣である。
「かわいいかわいい妹や...わしは徹夜して作業をしとったんじゃ...今日くらいいいではないか」
学校があるらしいが俺は眠いんだ...早く寝かせてほしいのだが...
「駄目だよお兄ちゃん!今日入学式でしょ!中学校の時みたいに友達出来なくてもいいの!?」
と唐突にとんでもない毒を吐いてくる.
「うぐぅっ!」
とんでもない切れ味を持ったナイフを突きさされ思わず呻いてしまった。
そう、何を隠そう中学校の時の入学式に学校をさぼった結果、
周りにグループが形成されておりどこにも混ざることが出来ずに三年間ボッチで過ごしていたのだ。
まぁそれだけが原因ではないのだが...
「分かった行くよ行けばいいんでしょ。起きる、起きるよ」
乗り気にはとてもじゃないがなれないが仕方なく立ち上がる。
「分かればよろしい!それじゃ下でご飯の準備してるから早く来てね!」
そう言い残し颯爽と部屋を飛びだしていった。
「朝からにぎやかだなぁ...まぁいいか支度しよ...」
渋々ではあるが着替えのワイシャツへと手を伸ばし着替えを始めることにする...
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今日から通う予定である学校の制服に手間取りながらも着替え、荷物をもち一階へと降りリビングに入る。
「やーっと起きてきた!着替えにどれだけ時間かかってるの!早くご飯食べちゃって!」
エプロンを身にまとった妹が皿におかずを盛りつけながら言ってくる。
「あいよー、親父もおはよー」
居間でソファーに腰掛けコーヒーを飲んでいる、親父である風波 昌に声をかける。
「はいおはよう、今日から高校生なんだからそろそろ自分で起きれるようにならなきゃね」
苦笑いしながらこちらをからかうような声色で窘めてくる。
「うっ、、、おっしゃる通りです、、、以後気を付けます...」
痛いところを突かれてしまった、何も言い返せない、、、
すると後ろから
「そんなことお父さん言ってるけど私が起こしに行ったし、
お兄ちゃんよりちょっと前に起きて来たばっかだから気にしなくていいよ」
まさかの事実に先ほどまで説教垂れてきた親父のほうを向き半眼の目を向けると、
こちらから目をそらしへたくそな口笛を鳴らし知らんぷりをする。
そんな情けない親父をみるとなぜだか泣きそうになってくる。
「ってそんなことどうでもいいけど早くご飯食べないとほんとに遅刻するよ?」
そう言われ時計に目を向けるとあまり時間がないことに気づく。
「ってほんとだやばいやばい」
早歩きで居間の片隅にある仏壇へと向かう。
線香に火をつけお供えし、目を閉じ手を合わせいつものあいさつをする。
目を開き立ち上がり急いでリビングへと向かって席に着く。
妹が着席したのを見計らって二人でいただきますのあいさつをし、妹様が作ってくれたありがたい朝食をいただく。
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朝食を食べ終えカバンを背負い妹とともに玄関へと向かい、靴を履き鏡を見ながら身なりを整えいってきます!と声をそろえ玄関を開け外へと出る。
こうして騒がしく慌ただしいながらも充実した新たな日常が今日から始まる。
処女作のため誤字脱字、表現のおかしさ等あるかと思いますが、何かあればコメントのほどよろしくお願いいたします。