表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/44

始まり



「んっ…ぅ…」

目を開けると知らない天井。

「痛ぅ…頭痛い…」

頭痛を我慢しつつ、視線だけ動かし周りを見渡す。

狭い部屋に石壁。 

扉は鉄格子…どう見ても牢屋です。

「な…に…これ…」

ベッドから体を起こす。寝てたのは硬い簡易のベッド…。

ここが本当に牢屋ならこんな物なんだろうか。


頭痛も収まってきたから、落ち着いて周りをもう一度見渡す。

いや待って。なんで牢屋?しかもどことなく見覚えがあるような無いような…。

(起きたかえ?待ちくたびれてお茶してたのじゃ)

痛っ…頭に直接声が聞こえる…。

(おっと…すまんな、ちょっと強すぎたか。これくらいでどうじゃろ?)

痛くなくなった…?というか誰?

(我か?我は神じゃ!)

……。

(待て待て! 何を寝ようとしておる!)

イヤ、だって。 神様とか見たことないし。悪い夢でも見てるのかと…

(当たり前じゃろ…そんなホイホイ見えてたまるか)

それもそうだ。 その神様がなんの御用ですか?

(…イヤ、お前自分の状況わかっておるのか?)

えっ?起きたら牢屋みたいな所に居ました。


(はぁ…キモが座っておるのかバカなのか…)

バカって、ひどっ!

(自分の名前、住んでいた場所等覚えておるか?)

………? あれ?何もわからない…自分の名前も…。

(上手くいったようじゃの)

上手くいった…?

(今いる部屋、置いてあるものには見覚えあるじゃろ?)


言われてもう一度見渡す。

やっぱりなんか見覚えがある気がする。

(じゃろう?そこはお前が遊んでおったゲーム…を元に我が新しく作った世界じゃ。お前はゲームの知識だけはあるはずじゃ。それ以外は朧気にしか記憶がないはず) 

はい…? 

そう言われれば…この硬いベッドも、部屋の隅にある樽も…。

なんとなく見た事があるような気がしてたのはそれか!


(ちなみに外見は、お前が何時間もかけて必死にキャラクリした美少女にしておいてやったぞ?)

それはありがたいけど…鏡もないから確認ができない。


…待って。思い出した! 確かあのゲームって、キャラクリが終わったら…。

(ドラゴンの襲撃が始まるな?)

でもあれはスタートが牢屋じゃなかった。馬車で護送されてたはず。

ゲームの開始が変更されてる?

そうなると、どさくさで逃走もできないじゃない。

(まぁ…ゲームだとそうだったのじゃな)

違うの!?

(我が世界として構築した時に、世界の驚異となるドラゴンを野放しにする訳が無いじゃろ)

そういわれたら確かに…。世界を滅ぼすドラゴンだし。


(異世界から勇者を召喚してぱぱっと退治してもらったのじゃ!)

えーー…。それなら初めからドラゴン作らなきゃいいのに。

(丸っとコピーしてから再構築したから、そこは仕方ないのじゃ) 

だからって勇者を召喚?

(二人の勇者が来たんじゃが、とんでもないのが来ての。我でも戦ったら勝てたか…)

ガチのチート勇者じゃん!

(まぁ、人柄の良い勇者でな?用事をキッチリ済ませた挙げ句、食べ物が悲惨なこの世界にマトモな食文化を残していってくれたのじゃ)

ありがとうございます。勇者様。

ご飯は大事。

たしかにあのゲーム、食文化は悲惨だった…。

(じゃろ?手間が省けて助かったのじゃ)


あれ?じゃあ私…私でいいのかな。美少女らしいし。 結局私は何をしたら?

(それを説明するために来たんじゃけどな?)

そうですか…お願いします。

(まずは変更点があるからその説明じゃな。さっきも話したが、世界の驚異は排除済みじゃ)

所謂メインストーリーはクリアしてると?

(そんなところじゃ。後は我ら神の概念が大幅に違うのじゃ)

確かに、あのゲームも神様がいた。しかもたくさん…。同じように悪い神様もいたけど。

(そうじゃ。それらが統合&改変されておる)

はいぃ?

(まず、我は最高神、この世界や他の神を作った創造神ともいえるのじゃな!)


それから自ら創造神を名乗る神様は説明をしてくれた。

最高神でもある創造神様を筆頭に…

戦神。 様々な物理的な戦いを司る。獣人はこの神様の管轄。

魔神。 攻撃系の魔法を司る。魔族はこの神様の管轄。魔力が高く、物理には打たれ弱い。魔獣もこの神様の管轄。

闇神。 隠術。盗賊や暗殺等の所謂、裏稼業系。ヴァンパイアや人狼は闇神様の管轄。ほかにも召喚や死霊術も。

光神。 植物、水といった自然や回復魔法、支援魔法。エルフの守り神。

銭神。 お金に関する神様。商売に関する事に加護がある。

色神。 色事、言うなればエッチぃものを司る。サキュバスや人の色欲から力を得てる。

食神。 食べ物や飲み物の神。先の話にあった勇者のお陰で誕生した。動物や虫などの生き物も光神から任された。


私、キャラクリで種族何にしたっけ…。

(お前はどこにも分類されん。敢えて分類するなら我の直轄じゃな)

はぁ…そうですか。

(それから、今から話すのはお前にとって大切なことじゃからよく聞いておけよ)

はい。わかりましたよ…。

(なんじゃテンション低いの?ファンタジー世界で”ひゃっはー”せんのか?)

いや、元になったゲーム以外の記憶もほぼないし、名前もないのに…。

(それもそうか。まぁよいわ。説明続けるぞ?)

どうぞ…。

(それぞれの、神に関する行動を取ればその神から”いいね”がもらえるのじゃ)

いいねって…。

(わかりやすいじゃろ?)

そうですね。その”いいね”でどうしろと?

(いいねポイントが貯まるのじゃ!)

名前ダッサ…。

(なんじゃ?)

なんでもないです。


(そのポイントと交換でスキル等が貰えるわけじゃな。 例えばエッチな事をすれば色神から”いいね”が貰えて、テクニックの上がるスキルがもらえるのじゃ!)

…説明するのに一番どうでもいい物で例えるの止めてもらえません?

(何をいうか! 子孫繁栄、強いては世界の今後を左右する大切な神じゃぞ!)

そう言われたらそうだけども…。

(文句の多いやつじゃの…回復魔法を使えば光神の”いいね”が貰えて回復力があがるスキルをもらえるし、武器で戦えば戦神から”いいね”がもらえる。これでいいんじゃろ?)

ありがとうございます。そして拗ねないでください。謝りますから。ごめんなさい。


(…ふんっじゃ。まあよいわ。また何かあれば追々説明してやるのじゃ。取り敢えず名前を決めると良い。その後、この世界でしたい事を決めるがよいのじゃ!)


名前…名前!? 自分の一生モノだよ。どうしよう。

(あっ、名前や性別、外見は気が向いたら、とある街に行けば変えられるのじゃ)

ぇーーー……。

いやでも、公式で確かにいたな、整形してくれるNPC。







一応本家大元の規約は確認済みですが、もし問題があるようなら消すことになるかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ