第64話 入学式ですのぉぉぉぉぉぉ!
★マークとブクマと感想をお願いしますぅぅぅぅ!
手紙を読んだ日から1週間が経ち、入学式の日になりました。
「……変じゃないですか、ギンカ?」
ワタシは、ヒヒイロカネ学園に向かっている馬車の中で制服を着て、身体を捻ったりしながらギンカにそう聞きました。
〈大丈夫だと思われます。似合っていますよ、マスター。〉
ギンカは、ワタシにそう言いました。
……そう、ですか。
ここは、ギンカを信用するとします。
「あ、そろそろ着きますね。」
ワタシは、窓から学園が近づいているのを確認してそう言いました。
少しすると、学園に着いたのでワタシは馬車から降り、学園の中に入りました。
予め知らされていた式場である『総合舞楽場』にワタシは着きました。
パンフレットには、ここでは舞踏やら演奏、社交術などを実践する場合らしいです。
と、ワタシがこれまた予め知らされていた座席を見つけ座ろうとすると、
「し、シオンさん!覚える?ぼくだよ。リリィだよ!」
後ろからそう言って、抱きつかれました。
リリィちゃんですか。
「久しぶりですね、リリィさん。」
ワタシがそう言って振り返ると、そこには3年前より成長し可愛いくなったリリィちゃんがいました。
制服と良い感じにマッチしている様でとても可愛いく仕上がっていました。
「会いたかったよ!」
リリィちゃんは、そう言うとワタシの頬に頬を当てムニムニと擦り合わせて来ました。
「……シオン殿下、お久しぶりでございます。」
リリィちゃんの頬ムニムニ攻撃に遭っていると、ワタシは横から誰かに挨拶されました。
この声は、アーサーですね。
ワタシは、そう思い顔を挨拶してきた人物の方に目を向けるとやはりその人物はアーサーでした。
このアーサーという少年は、ワタシが10歳になった時に婚約したルルリア公爵家次期当主です。
この2年間、アーサーは毎月会いに来ていましたね。
降嫁する予定とはいえ、今はワタシは、まだ皇女なのでアーサーから訪れる必要がある上に、当人達に
仲良くなって欲しいという事で会いに来させていたのでしょう。
「初めまして、僕はシオン殿下の婚約者のアーサー=ルルリアと申します。以後、お見知り置きを。」
アーサーは、ワタシを抱きしめながらリリィちゃんにそう挨拶しました。
あ、そういえば10歳になった頃に婚約発表しましたね。
正式にワタシの婚約者として言える様になったのでそう言ったのでしょう。
「……こちらこそ初めまして、ぼくはシオンさんの友人のリリィ=ダーリスです。よろしくお願いしますね。」
リリィちゃんはアーサーにそう言って挨拶を返しました。
「「……良い友になれそうですね。」」
少しの間、2人は目が笑っていない状態で笑い合っているとそう言いました。
ワタシは、この時知りませんでした。
これが後の『シオンの守護者』と呼ばれる2人の出会いだったとは……。




