第55話 好きな食べ物ですのぉぉぉぉぉ!
★マークとブクマと感想をお願いしますぅぅぅぅ!
レートさんがお母様とお父様との話をしばらく続ける様なので、ワタシとリリィちゃんはワタシの自室に向かいました。
「好きに座ってくださいな。」
ワタシは、寝具に腰掛けるとそう言いました。
侍女さん達が、洗濯し新しい物に変えたのか、お日様の匂い……つまりは、ダニの死んだ匂いがしました。
そう考えると、ダニの死んだ匂いも良いと思いますけどね。
そんな事を考えていると、リリィちゃんはおずおすと壁際に有る机から椅子を持って来て、ワタシの前に来ました。
「あ、あの、好きな食べ物は何ですか?」
リリィちゃんは、ワタシにそう言いました。
ふむ。
好きな食べ物ですか……。
「ワタシは、紅牛鬼のチーズケーキでしょうか。とてもチーズが濃厚で美味しいのですよ。リリィさんは、何がお好きなのですか?」
ワタシは、リリィちゃんにそう返しました。
「ぼ、ぼくは、虹色鮭の刺身です。黄金大豆から作られた、黄金醤油と聖水の流れる川の側で育った聖山葵を付けて食べると美味しいのです。」
リリィちゃんはそう言いました。
ふむ。
鮭ですか。
前世では、捕る事はせずに見るだけでしたからね。
何でも国が言うには、生態系に任せるとかなんとか。
3Dプリンターで食事を作るのも、思えばその政策をしてからなりましたね。
まあ、美味しかったから良かったんですけどね。
ワタシは、研究する為にいく匹か採取して解剖したりしていましたが、前世で少数派でした。
過半数は、料理とは何ぞ?解剖?無理、生き物触れない、という人でしたよ。
まあ、そんな事はさておき、虹色鮭ですか?
さぞ虹色な鮭なのでしょう。
……相変わらず、この世界の生態系はどうなっているのか。
「鮭が美味しいという事は、醤油漬け鮭卵も美味しいのでしょうか?リリィさん。」
ワタシは、少し気になりそう聞きました。
醤油漬け鮭卵は、前世でお握りの具として、研究所で食べていました。
懐かしい……。
「も、勿論美味しいです。暖かい精霊米の上に乗せて食べると格別なのです。」
リリィちゃんは、目を煌めかせながらそう言いました。
きっととても美味しかったのでしょうね。
瞳に、醤油漬け鮭卵が映っています。
そんな時、唐突に「グゥー」という音が、リリィちゃんのお腹から聞こえました。
む、ワタシも鳴ってはいませんがお腹が空きましたね。
「……食べ物の話をしていたら、お腹が空いてしまいましたね。時間も良いですし、食堂に向かいましょう。さ、リリィさん。」
ワタシはそう言うと、寝具から立ち上がり、リリィちゃんの小さい手……ワタシもですが……を掴んで食堂に向かいました。
あ、レートさんとリリィちゃんは今晩は泊まりだそうです。
食堂に着くまでの間にリリィちゃんに聞いたらそう言っていました。
食品関係に疎い作者である。
食品、食材、料理系で出して欲しいの有ったら教えてください……。
食テロは難しい。
料理本、買おうかなぁ?いや、でもなぁ。
あ、度々食卓に並ぶ哀れな食材魔物さん達は、冒険者達がギルドに納品した物をアルフレッドさんの部下である料理人さんや侍女さん又は執事さん達が購入している為です。迷宮ドロップ品が出る事もしばしば。




