第54話 獣王ですのぉぉぉぉぉ!2
★マークとブクマと感想をお願いしますぅぅぅぅ!
「は、はい。こちらこそ……シオンさん。」
リリィちゃんは、ワタシに頬を赤らめてそう言いました。
……可愛いですね。
「……そろそろ、応接室に向かわないかい?流石に、エントランスで立ち話は色々問題だからね。」
そんなワタシ達を見ていたお父様はそう言いました。
確かにそうですね。
リリィちゃんとレートさんは王族ですからね。
それに同盟国だったはずなので、公的に来たのですから王族として扱わないといけませんね。たとえ、お父様とお母様のパーティーメンバーだったとしても。
「そういえば、そうだニャ。さ、行こうニャ。」
レートさんは、そう言うとお父様とお母様に案内する様に促しました。
「あ、コレお土産だニャ。ウチの特産品ニャ。」
レートさんは応接室に着き、革掛けのソファーに座るとそう言って亜空間を開き、中から鉢植えに入った何らかの草を出しました。
……何の草でしょう?
〈解析終了しました。癒し草という名称の草で、その草のすり潰して魔力を込め水に溶かした物が、回復薬と呼ばれる物になる様です。〉
ギンカはワタシが質問するより早く、そう言いました。
さ、先読みされてますね。
まあ、頼りになるので良いのですけれどね。
「それをレグニストとの交易に使おうと思ってるニャ。ウチの林精達が畑で頑張って作っていてニャ、高品質な物ばかりだから主な輸出をこっちに回すつもりニャ。あ、美味しいニャ、このクッキー。チョコクッキーかニャ?」
レートさんは、そう言うとお茶請けのクッキーをポリポリ食べ始めました。
「ええ、チョコクッキーよ。魔導具技術がまた進歩してね、食品加工技術が上がったのよ。」
お母様は、レートさんにそう言いました。
確か今の所の最先端技術は、魔導加熱調理機でしたっけ?
似た様な技術が前世のひと昔前の主流だったと記憶しています。
何でも、入れた物を加熱できるとか。
まあ、ワタシは使いませんでしたけどね。
ワタシの時代は、3Dプリンターで製作された物を食べていましたから。
「ニャァァァ、凄いニャんね。でもウチも最近、森司祭も腕が上がって、作物が元気になってきてるニャ。あと、精霊結晶の採掘量も上がっているニャねぇ。国民に、高位の精霊と契約した奴がいるみたいニャ。」
レートさんは、お母様にそう返しました。
精霊結晶……確か、微精霊達から漏れ出た魔力が結晶化した物ですね。
微精霊は、高位の精霊の近くに行く性質があるらしいので多分、レートさんの言ってる事は当たっているでしょうね。




