第44話 畑と機械人間ですのぉぉぉぉぉ!
★マークとブクマと感想をお願いしますぅぅぅぅ!
数分間、培養ポットを見たワタシは、部屋から出て畑の有った扉を開けて中に入りました。
「……あれは擬似太陽でしょうか。」
ワタシは、畑の有った部屋……以後『農産室』と呼ぶ事にします……の天井の太陽を見ながらそう言いました。
徐々に太陽が動いているのが見ていると分かりました。
ただ、直接見ても目が焼けないところを見ると擬似太陽の様ですね。
ここら辺は、前世でもありませんでしたね。
特定の光を利用した室内栽培はしていましたけど、流石に擬似太陽は使っていませんでした。
いや、作れなかったというべきでしょうか。
……そんな訳で、あの擬似太陽は凄まじい科学技術の集まりだと思いますね。
「……金色ですね。この蜜柑。」
そんな事を考えながら畑の中を進んでいると、蜜柑の木を見つけて、その実を見てそう言いました。
あ、林檎の方は銀色みたいですね。
〈解析終了しました。金蜜柑と銀林檎という名称の様です。〉
少し驚いているワタシにギンカはそう言いました。
金蜜柑と銀林檎ですか。
……蜜柑の方を少し食べてみますか。
もぐもぐ。
!?とても甘いですね。ですが少し酸っぱいですね。
ワタシは丁度良い感じです。
何個かもぎ取って行きますか。
自動で収穫されて自動で補填されるでしょうし、別に構わないでしょう。
……いえ、ワタシのスキルによって生成された部屋なのですからワタシの自由でしたね。
何故今ワタシは他の誰かの事を考えたのでしょう?
「……沢山取ってしまいましたね。」
ワタシは、もぎ取った蜜柑と林檎を改良型インベントリに仕舞いながらそう言いました。
さて、取り敢えず最初の部屋……発電装置の有った部屋に戻りますか。
「さてさて、部屋の清掃や研究を任せておきたいので人手が欲しいので製作しますか。と言っても、基礎型なのでデータを収集して作業用を製作する為の前段階ですけどね。」
ワタシはそう言いながら、機械人間製作用の台の上で機械人間を製作していました。
今は、まだ知識と素材が足りないのでギンカに機械系の素材を作ってもらい現在進行系で製作しています。
……ちなみに女性型の方を製作中です。
男性型なんて華が無いじゃないですか?
侍女服でも着せておけば綺麗でしょう。
そんな事を考えているワタシですが、その手は着々と作業を進めています。
今は、骨格部分が製作終わったのでエネルギー炉を内部に入れていくつかのコードを接続している最中ですね。
このコード達は人工筋肉や人工眼、演算装置、冷却装置、運動制御装置などに繋ぐ物で結構重要なコードです。
あ、そろそろ人工筋肉とその他と接続して骨格に組み合わせていきます。
……よし、組み合わせ完了です。
後は人工皮膚を被せて起動させれば良いですね。
この人工皮膚は、かなり特殊な素材でできていて前世では通常の銃や刃物では傷すら付けられない物でした。
まあ、こちらではどうなるか分かりませんがデータ収集用なのでこれで良いでしょう。
というか、これぐらいしか今のところ一番良い人工皮膚は知りませんしね。
……皮膚も被せ終わりましたね。
それでは、
「起きてください。【アン】。」
ワタシは、機械人間にそう名付けると共に起動させました。
ムクッと起き上がると【アン】は眼球内部のカメラレンズをウィーンウィーンと動かしてワタシを見ました。
「始めまして、お母様。」
しばらくワタシを見つめた後、アンはワタシにそう言いました。
おおっと?
お母様呼びですか……まあ、あながち間違いでも無いですか……。
どうやらワタシは3歳にして娘ができた様ですね。
……演算装置には何もプログラムを入れて無かったのですが、スキルの効果でしょうか?
しっかりとした人格が形成されている様に見えます。
ふむ。取り敢えずはこの侍女服を着せておきましょう。
後、この侍女道具を一式と小型のナイフと片手銃を内太ももに付けられる様にした物を渡しておきます。
あ、ちなみですがこの機械人間の見た目は黒髪で黒眼で日本美人系にしておきました。
ポニーテールにさせて眼鏡を付けさせておきましょう。
アンは、しばらくこの部屋の掃除と使用方法を学習ですね。
アンは別に手が変形して銃になる機構とか入っていないタイプの機械人間です。人よりパワーとスピードと思考力が有る程度ですかね。まあ、前世の世界の最先端スペックなだけなので今世では余り強くは無いのですが……。
 




