3日目-25 占い
レモラ「さーて、今日も暇だ」
ローザ「うりうり」
レモラ「またあんたか」
キャミー「やほー、って二人またやってるね」
レモラ「で、今度は何よ」
ローザ「占ってあげるよ」
レモラ「あんたが?」
ローザ「他に誰がいるのさ」
レモラ「却下」
ローザ「…この冷凍みかん」
レモラ「だまれロケンロール」
キャミー「意味わからないけど、じゃ私を占ってみて」
ローザ「さすが話がわかる!」
レモラ「やめといたほうがいいって…」
ローザ「じゃ、座って、力を抜いて」
キャミー「う、うん」
ローザ「うーあーなんたらかんたらるらりらるらるらるらりらりらりーん、かんがらひんがらひーひろひー」
レモラ「…自分を客観的に見つめてみて恥ずかしくならない?」
ローザ「うるさい。
てーてれてって、はー!!」
レモラ「いかにもあほらしい効果音だけど大丈夫?」
ローザ「見えます見えます」
キャミー「何が?」
ローザ「…たまねぎと、小鳥と、虫かごが見えます」
レモラ「これでもかってぐらいに関連性がないわね」
キャミー「で、それは何を表してるの?」
ローザ「これらは一つ一つ意味があります」
キャミー「どんな意味?」
ローザ「…たまねぎは…これでもかというぐらいたまねぎです」
レモラ「…は?」
キャミー「これでもかと、いう、ぐらい…?」
ローザ「そう、これでもかというぐらいたまねぎです。
もう一度言います。これでもかというぐらいたまねぎです」
レモラ「……で、それが?」
ローザ「それ以上でもそれ以下でもないよ。
たまねぎはたまねぎだよ」
キャミー「…小鳥は?」
ローザ「…小鳥は…そう、優雅にお空を飛びまわっています」
レモラ「…それがどうしたのよ」
ローザ「いいことじゃないですか!!」
レモラ「…いや、いいことかもしれないけど、
キャミーと、なんも関係ないでしょうが」
ローザ「そんな事はないですよ」
レモラ「じゃあどこが関係あるのよ」
ローザ「…それを言ったところで議論は並行線だよ?今はおいときましょうよ」
レモラ「…いや、並行線にならないから。あんたが関係言えば納得するから」
ローザ「そんなこと言ってまたこっちがなんか言ったら何かと突っ込むくせに」
レモラ「…あのねえ…」
キャミー「虫かごは?」
ローザ「…」
びしっ。
ローザ「キャミーの心の中にあるよ」
レモラ「ねえよ!」
こころのなかにむしをかっているような。
そんなしんそうしんりがひょうげんされている…わけがない。
キャミー「それだけ?」
ローザ「それだけ」
キャミー「結局どういうことなの?何が分かったの?」
ローザ「要するに、幸せなんて宝くじが当たるかはずれるかで決まるんだってさ。
よかったね」
キャミー「…」
レモラ「全然総括してないじゃない!たまねぎも小鳥も虫かごも何も関係ないじゃない!」
ローザ「レモラも占ったげる」
レモラ「いらん」
ローザ「いや占う。私が勝手に占う。
えー…トリケラトプスと…十二指腸と…虫かごが見えます」
レモラ「…ねえ、あんた適当に言ってるだけでしょ」
ローザ「なにー?」
レモラ「トリケラトプスは、まあよし。まあ見えてもいい。で、十二指腸って何よ!」
ローザ「トリケラトプスはいいんだ…」
レモラ「よくないけど!それより、十二指腸って何よ!」
ローザ「小腸から胃につながる部分のことだよ」
レモラ「わかっとる!それが見えるってどういうことってきいてんのよ!」
ローザ「…まあ、固形物が転がってる感じのイメージ」
レモラ「何でちょっとグロデスクなのよ!あと最後やっぱり虫かごなの!?さっきまあいいかとか言ってたくせに!」
ローザ「まあ、わたしの話を聞いてよ」
レモラ「聞きたくない!」
ローザ「トリケラトプスは…優雅に大草原を走り回ってるよ」
レモラ「トリケラトプスってめったに走らないから!」
ローザ「十二指腸は…今はうまく機能してるよ」
レモラ「何よそれ!今はって何よ!あんたに何がわかるってのよ!」
ローザ「虫かごは…」
びしっ!!
ローザ「……あ、レモラの心の中にはないや……」
レモラ「それはそれでなんか腹が立つわね」
ローザ「要するに自然災害に巻き込まれりゃなにやっても死ぬんだってさ。諦めましょう」
レモラ「なんであんたに人生諦めろとかいわれにゃならんの!?」
ローザ「次の人―」
パール「?占いやってるんですか?」
ローザ「イエース」
パール「私も占ってくださーい」
レモラ{やめときなよ…}
パール「わたしUFO見つけられますかね」
ローザ「うーん、空き缶と…ラクダと…メロンが見えます」
パール「つまりどうなんですかっ?」
ローザ「えーっと、略して、あき、ら、めろ?」
パール「何ですかそれ!」
レモラ「そういうネタかよっ!しかもあんたの占い悲観的なのばっかじゃん!」
ローザ「なんならあきらめろんでもいいですよ?」
パール「全然かわんないですよ!」
レモラ「あんた何も占ってないじゃん!好き勝手言ってるだけでしょ!」
ローザ「そ、そんな事全然ないない」




