3日目-18 戦闘実習17-危機
ケイト「ぐあっ!」
クレア「ごめんね」
クレアの弓は、正確にケイトのボタンの所に突き刺さった。
ケイト「あ…ぁぁ…」
ケイトは腰を抜かし、立つことすらできなかった。
クレア「次は…あんた」
ローザ「!?」
ローザは紙一重で突然飛んできた矢をよけた。
ローザ{と、飛び道具なんて…聞いてない}
クレア「やるじゃない。でも次は外さないわよ」
ローザ{…こうなったら}
ローザ「これでどう?」
クルル「わー!?何を、何をするんですか!?」
ローザ「ちょっと盾になってもらうの。ごめんね」
クレア「考えるわね。でも駄目よ」
容赦なくクレアは矢を放つ。
クルル「ひー!撃たないでくださいよ!」
ローザ「!?」
とっさの判断で後ろに飛ぶものの、その衝撃で、手は離れてしまう。
ぐさっ。
矢はさっきまでローザがたっていた場所に突き刺さった。
ローザ「…足を狙ったの」
クレア「そうよ」
ローザ「ク、クルルちゃ~ん」
クルル「もう私は勘弁してくださーい!」
クルルは泣きながら走っていってしまった。
ローザ「えーい、他に盾、盾、ピッティー!」
ピッティ「嫌ですよっ!」
クレア「みっともないまねはやめなさい!」
ローザ「な…な…」
クレア「さよなら」
リアン「ローザ!」
カズ「人の心配より、自分の心配をしたらどうだ」
リアン「…!?くっ…」
いつのまにかリアンの後ろに回っていたカズはそのままリアンを羽交い絞めにした。
リアン「…ケイと、チェックは?」
ケイ「…ごめんなさい…」
チェック「二人がかりでも無理でしたぁ…」
もしかしたらと思ったが、二人ともやられてしまっていたようだ。
カズ「そろそろ向こうも終わりみたいだぞ」
ケイ「ローザちゃんっ!」
チェック「ああっ!」
ローザは2発目の矢もかろうじて避けたものの、そのまま仰向けに転倒した。
ローザ「…」
クレア「おしまいね。動いたところでアウトよ。さよなら」
カズ「そういう事だ。こっちもそろそろ終わりにするぞ」
首を絞めるカズの手に力がこもる。
リアン「ぐあっ!」
チェック「リ、リアンさんっ!」
ケイ「も、もうダメぇ…」




