3日目-10 戦闘実習⑨ 一方その頃
結局、そういうわけで私達は誰一人の犠牲も出さずに2つの班をやっつけた。
正直、驚いている。
最下位にならなきゃいいなあ…と思っていたのが、今やもしかしたら優勝を狙えるかもしれないぐらいなのだ。
だって、シャープとか言う奴にしたって、カールとか言う人にしたって、サラちゃんにしたって…すでに勝ったのだ。
優勝候補の大部分が消えた。
このリアンって人とローザちゃん、見かけに寄らず、かなりやる気だ。
しかも、他の人らはそんな事分からない。
だから、みんな油断してくる。
…だから、みんな簡単にやられてしまうんだ。
私は気付いていた。
…油断って、怖いなあ。
例えばもし私が他の人と組んでいたとして、彼らと対決したら間違いなくやられていただろう。
ローザ「ぴぴよぴよぴよぴぴよぴよ」
リアン「ぴよぴよぴよよんぴよよんよん」
…だって、こんな会話してる人たちが…ねえ。
ケイト「残る人で、ライバルになるのは誰だろう」
リアン「…そうだな、中嶋さんとかかな」
ケイ「…誰?」
リアン「足のにおいがきついんだ。そりゃもう、とぶハエが落ちるぐらい」
ケイ「…」
ローザ「真面目に答えると、あのディオンって人とか」
チェック「ディオンさんいい人ですよ」
ケイ「席女の子に囲まれてるんだけどねえ。あんまり気にしてないみたい」
ケイト「あの班には他に委員長も、あと、カズってひともいるからなぁ…」
ケイ「そういや、私、カズって人誰かと喋ってるの見たことない」
チェック「いつも一人で考え事してますからねえ。話し掛けにくい雰囲気ですし。
っていっても、まだ始まったばっかりですから、そのうちみんなとうちとけていくんじゃないですかね」
ローザ「なんとかなるなるー♪」
ケイ「うーん、大丈夫かな…」
でも、始まった頃よりは不安じゃなくなってきてる。そう思った。




