2日目-10 クラブ見学
キャミー「レモラ~♪
ってなんか、すごく疲れてない??」
レモラ「神経がすり減ってすり減って泣けてきちゃうのよぉ」
ローザ「誰のせいでこんなことに…」
レモラ「うん、原因は二人いるんだよ」
ローザ「ヘンゼルとグレーテルの二人だね!!」
レモラ「そう、私の目の前にいるあなたと、もう一人…」
リアン「つまり、ヘン&グレーだな!!」
レモラ「そう、こいつら」
キャミー「…大変だね」
レモラ「ところで、なんか用事?」
キャミー「うん、クラブ見に行かない?」
レモラ「クラブ?この学校クラブあるの??」
キャミー「うん、私演劇部入ろうと思ってるの」
レモラ「行く行く!
…はっ」
二つ、目を輝かせている物体がいることに気付く。
リアン「それは楽しそうで」
ローザ「ごじゃりますなぁ」
レモラ「キャミー、合図をしたらすごい速さで走るわよ、いい?」
キャミー「へ?」
レモラ「はい!」
キャミー「ちょ、ちょっとー!!」
リアン「逃げられると思うなよ!!」
レモラ「ふぅ」
キャミー「疲れたよー…」
レモラ「でもね、よく考えて。
あいつらと見学にいったが最後、もうそれは悲惨な結果が見えているわ」
キャミー「そうかな?
私的には面白い二人だと思うけどな」
レモラ「それは実害を受けていないから言えるセリフよ」
キャミー「レモラと比べたらずっとましだと思う」
キャミー「ていうかローザちゃんチョーかわいい」
キャミー「…」
レモラ「でぇぇー!!
キャミー増えてるー!!」
まさか…
リアン「キャミーではなく、リアンでしたー!!」
ローザ「そして、ローザでしたー!!」
変装をといて、二人が現れる。
レモラ「ぬわああああああああ」
リアン「嬉しそうで何よりだ」
ローザ「レモラ、これは運命なんだよ。
私たちは、謎の糸で結ばれているんだよ」
レモラ「………」
リアン「放心状態だな」
キャミー「人に変装しないでよ」
リアン「何を言う。演劇の練習だ」
レモラ「まさか、あんたらも入るつもり?」
リアン「いや、めんどくさい」
レモラ「ほっ」
リアン「なにを安心している」
レモラ「しまった、よく考えたら演劇に出払ってくれた方が平和だったのに。
…いやいや、でもキャミーを巻き込むわけには…」
ローザ「何をぶつぶつ言ってるのさ」
リアン「レモラの友情パワーぶつけて爆発って感じだな」
レモラ「ぶつけるな。もひとつおまけに爆発させるな」
レモラ「面白そうな部活があるわよ。入ってみたら?」
リアン「レモラは入るの?」
レモラ「私のことはどうでもいいじゃない」
リアン「やだよ。おれ、レモラの入るクラブに入る」
ローザ「わたしも」
レモラ「ついてこないでよ!」
リアン「3人で一つって、約束したじゃないか!」
レモラ「してない」
キャミー「レモラは入らないの?」
レモラ「入りたいんだけどさあ」
ローザ「まぁ、レモラという存在自体がクラブみたいなもんだから」
リアン「レモラ部!いいこと言うな」
レモラ「何するクラブよ」
リアン「そりゃ、レモラで遊ぶクラブに決まってるだろ」
キャミー「なるほど」
レモラ「納得するな、そこ」
こんなのが次々増えてみろ。
わたしは不登校になる。
そうしたらレモラ部崩壊だ。
ローザ「大丈夫だよ。お見舞い持っていくからね」
レモラ「家まで来ないで。頼むから」
レモラ「…」
リアン「結局見てるだけなんだな。良かったのか?」
レモラ「だれのせいでこうなったとおもってるんだ」
リアン「いや、普通に行けばいいと思うが」
レモラ「あんたらにキャミーを巻き込みたくないのよ」
ローザ「またまたー。私たちとずっと一緒にいたいくせにぃ」
レモラ「そりゃまたご都合のいい解釈で何よりですね」
ローザ「褒められちゃった」
レモラ「皮肉だよ」
ローザ「皮肉気味に褒められちった。えへへ」
レモラ「褒めてないんだよ」
ローザ「都合のいい解釈をしておけばいいんだよ。
これでお互いウインウインの関係さ。
やったねレモラちゃん。これからもよろしくね★」
レモラ「あーやだやだ」
キャミー「お待たせ」
リアン「どうだった?」
キャミー「うん、楽しそうな人たち。
でも、練習しんどいかもだからしばらく遊べなくなるかもね」
レモラ「頑張ってね」
キャミー「ありがとう。
なんだかんだで楽しそうだから、大丈夫だよね、レモラ」
レモラ「楽しくない」
リアン「ま、ツンデレだからね、この人」
キャミー「よく分かってるね」
レモラ「デレてない」
ローザ「まぁ、いちいち突っ込んでくれるのは助かる」
レモラ「もっと感謝しなさい」
リアン「図に乗らないでください」
ローザ「そうだよ。そんなレモラに乗ろう」
がしっ。
意外と軽いが、やはり同年代に乗られると体に来る。
レモラ「乗るな!」
ローザ「いや、わたしは充分乗れるよ?」
レモラ「そういう問題じゃない」
キャミー「ローザちゃん、確かにすごい小柄だもんね。
身長何センチぐらい?」
ローザ「80センチぐらいかな」
レモラ「小さすぎるだろ」
ローザ「リトルオブリトルだもんね」
レモラ「オブつければそれっぽくなると思わないでよ。
小さいの小さいってまったく意味分からないからね」
リアン「平和だな」
レモラ「わたしは平和かと言われたら若干疑問なんだけど」
リアン「じゃあ戦争してればいいさ」
レモラ「喧嘩吹っかけてくるのはそっちだと思うんだけど」
リアン「そりゃぁ言いがかりだ」
ローザ「いいか、言いがかりはいい具合に胃がもたれるぞ」
キャミー「早口言葉的な?」
ローザ「即興だけど、案外簡単に言えそうだね」
リアン「おれも思いついた。
にツッコミみツッコミしツッコミいつツッコミ」
レモラ「突っ込んでるだけじゃない」
リアン「同級生の女の子の行動を見ていて思いつきました」
キャミー「にツッコミみツッコミしツッコミいつツッコミ」
レモラ「言わんでいいから」
キャミー「早口言葉は演劇の練習で重要だからね。セリフをはっきり言えるようにするため」
リアン「目標は声優だな」
キャミー「うーん、将来は決めてないけど、そうなれればいいな」




