2日目-9 戦闘実習グループ決め
4時間目 実習
教官「ということで明日、訓練に裏地の野外活動所で模擬戦闘をしてもらう」
いきなり、模擬戦をするらしい。
さらに、この授業だけのグループわけとかもするようだった。
4人で1グループ。
基本的に男ふたり、女ふたり。
つまり、キャミーと、後男ふたり入れればOK。
つんつん。
レモラ「ん?」
ローザが後ろからアクションを入れてきた。
にこにこにこにこにこ。
レモラ「なに、その笑顔?」
ローザ「もち、グループっすよね」
レモラ「私はキャミーと組む。あんたはいらん」
ローザ「つめたいよ…最近」
レモラ「うっさい」
ローザ「冷凍みかんって呼んでいい?」
レモラ「だまれ」
ローザ「レモラ+お猿-長-モラル+伊藤+みかん=冷凍みかん」
レモラ「やかましい!人の名前にわけわからんもん足したり引いたりするな!」
ローザ「ちなみにローザ-ザ+研+ロール=ロケンロール」
レモラ「うるさい!だからどーした!」
ローザ「これからは私のことをロケンロールって呼んで。私もあなたのことを冷凍みかんって呼ぶから♪」
レモラ「呼ぶか!」
後男ふたり…ピッティとレッズさんでいいか。
てか、それ以外の人、あんま知らないし。
こうして、私達の班は至極簡単に決まった。
…。
リアン「さて、どうしたもんか」
ローザ「あとふたりだよ」
…。
ローザ「わたしたち、ハミっちゃう予感?」
リアン「そ、それはまずい。よ、よーし、おまえ3人に分身しろ」
ローザ「できもしないこと言わないでよ」
リアン「使えねえやつ…」
ローザ「そんなこと言うのなら、リアンが3人に分身して」
リアン「おれが分身なんてできると思うのか!?」
ローザ「…思わない」
リアン「…」
ローザ「…」
「二人、拉致ってくるか…」
ケイ「どうしよ、お兄ちゃん」
ケイト「うーむ…副級長さんにでも頼んでみ…って、え?」
ケイ「ど、どこいくのお兄ちゃん、って、きゃっ、何するの!?」
リアン「まあちょっとこちらで茶でものもうや」
ローザ「生きて帰れると思わないほうがいいよ」
ケイト「は、はいっ!?」
ケイ「な、なんなのよ!?」
リアン「ちょっと人生について語り合おうぜ」
ローザ「大丈夫だよ。手荒な真似はしないから」
ケイ「してるじゃん!」
ローザ「これは何かとてつもない力による不可抗力だから気にしないで」
ケイ「…ちょっとー!」
ケイト「えーと、何の用件ですか?」
リアン「まぁ、要するに、あれだ。
その……
バンドやろうぜ!」
ローザ「なんでやねん」
…。
リアン「…けほん」
ケイ「…で、何の用件よ」
ローザ「つまり、メンバーが足りないの、で適当に二人をつれてきたの」
ケイト「はぁ…なるほど」
リアン「ということで決定だ。バンド名は懐中電灯隊でいいか?」
ローザ「すこんぶ少年漂流記がいい」
ケイ「…」
ケイト「ま、断る理由も無いから…いいよ。ケイもそれでいいよな?」
ケイ「…はーい」
嫌そうに言われた。
チェック「わっ」
リアン「?」
ケイ「あれ?」
ケイト「確か、チェックさん、でしたっけ?」
ローザ「こんなところで何してるの?」
チェック「掃除です」
リアン「なぜ?」
チェック「なぜって…綺麗な方がいいでしょ?」
リアン「いや、どうだろう?」
ケイ「え、だからって、公共の場所を掃除してるなんて…すごい」
チェック「いや、掃除なんて誰でもできますよ」
多分誰にもできるわけではないと思う。少なくとも俺にはできない。
ケイト「もしかして、今教室で何をしてるか知ってます?」
チェック「はい?」
どうやら、知らないようだった。
リアン「よし」
リアン「オレと一緒に懐中電灯になろうぜ」
チェック「へ?」
ケイ「わけわかんない」
チェック「???」
ローザ「ったく。リアンは何もわかって無いんだから」
ローザ「ねえ。
すこんぶ食べながら漂流してみない?」
チェック「??????」
ケイト「君達、話が無茶苦茶だよ」
ケイ「素直に一緒のグループにならない?っていえばいいのに」
リアン「素直に一緒のグループになったほうが身のためだぜ…」
ケイ「そういう意味じゃない!」
チェック「グループ?」
…。
チェック「わかりました、おっけーです。でも足引っ張るかもしれませんよ?」
リアン「気にするな」
ローザ「出世払いで」
チェック「何を払わされるんですか!?」
ケイ「…もう…こういうのって責任とかはなしで気楽に行こうよ」
リアン「元よりそのつもりだ」
ローザ「冗談だよ」
チェック「…もう、しゃれになりませんよ…」
教室では、もうグループ分けも決まっていた。
レッズ「どうやら、明日早速本番があるようだ」
リアン「そりゃあ物騒な話だ。
…戦争って物は…何も生み出しやしないのに…」
レモラ「何他人事のようにしみじみ語ってるのよ」
レッズ「俺たちも行くんだぞ!分かってんのか!?」
リアン「応援係だな」
レモラ「戦え」
レッズ「明日は敵同士だからな」
レモラ「1位になった班には賞品もでるんだって話だし、あんたらには負けないからね」
リアン「ふっ…望む所だ」
ローザ「お前はもう、死んでいる」
レモラ「生きてるわ」
ローザ「生きているのも死んでいるのも同じだっ!」
レモラ「なんのこっちゃ」
ローザ「つまり、その、
端的に言うと、負けてくださいお願いしますってこと」
レモラ「ひどく腰が低いわね…でもだめよ。私達が勝つんだから」
リアン「それはない」
レモラ「ふっ…レッズさんがいるからそこそこはいけるわよ」
リアン「表向きは楽しみにしているぞ」
レモラ「表向きかよ!」
レッズ「そういうところちゃんとつっこむよなお前…」
レモラ「いや、体質的にというかなんというか…
自分でもそういう自分があまり好きでなかったり…」
ローザ「でも結局のところ自分が好きで好きでたまらなくて…」
レモラ「…」
ローザ「そんな、私のつたない歌ですが、
聞いてください。
つっこみ音頭
作詞 レモラ 作曲 レモラ
はぁ~ 空を飛ぶ鳥に向かって なんでやね~ん
(なんでやねーん)」
レモラ「あのさぁ、人をバカにしてるわけ?」
なんで私は鳥にまでつっこまないといけないんだ。
意味が分からない。
ローザ「え、怒ってる?」
レモラ「怒ってる」
ローザ「なんでやね~ん(なんでやね~ん)」
レモラ「そのメロディやめい」
むかむかする。
ローザ「あい、すいません」
レッズ「なんでやね~ん
…はっ」
レモラ「こら」
なんでそういうところで便乗するんだよ。
ローザ「ちなみに2番は、海を泳ぐ魚に向かって
なんでやねーん だよ」
レモラ「だからどうしてそんな海までわざわざ突っ込みにいかないといかんのだ」
だいたい魚が泳ぐのはしごくまっとうなことじゃないか。
それになんでやねーんとか言ってる私がいるとしたら、それは、ただのアホじゃないか。
ローザ「えー?ツッコミに人生かけてるレモラちゃんにとって
それぐらいたやすいことだよね」
レモラ「だれが人生かけてるって」
そんなものに人生をかける女の子はイヤだ。
ローザ「レモラにとってつっこみってそんなものだったの!?」
レモラ「人の心を読むな」




