表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Last Message  作者: びゅー
1日目
10/60

1日目-09 帰還

教室に戻ってきた。

既に教室には全員が集まっていた。

アルフ「ん、お前ら、ようやく戻ってきたか。いったいどこ行ってたんだ?」

いきなり、近くの奴が話し掛けてきた。

リアン「?」

辺りをキョロキョロ見渡す。

アルフ「おまえだよ、おまえ」

リアン「おまえだってよ、ローザ」

ローザ「えーと、わたしは、あの世とこの世の境目に行ってきました」

リアン「はいはい」

ローザ「…めちゃくちゃ冷たいね」

アルフ「おまえに聞いてるんだ、おまえに」

リアン「ドアノブに?」

アルフ「…」

リアン「ドアノブに話しかけるなんて、危ないなおまえ…なんか嫌なことあったのか?」

アルフ「…もういいわ」

…。

リアン「そんな軽くスルーされても困るんだけど」

アルフ「ああ?」

リアン「突っ込んでくれ」

アルフ「…そう言うなら突っ込みやすくボケてくれないか?」

リアン「よーし」

ぶんっ、ぶんっ、ぶんぶんっ

リアン「ああ…すがすがしいねこの俺の湯上り卵肌!」

…。

アルフ「…」

ローザ「ほら、そこは、突っ込みにくいわ!って突っ込むんだよ」

リアン「…まだまだだな」

アルフ「…お前ら、仲いいのな」

リアン「いや、犬猿の仲だ」

ローザ「わおーん」

リアン「きゃっきゃっ…ってお前が先に犬取ったら俺に残された選択肢は猿だけじゃねえか!!」

ローザ「いいじゃん。わおーん」

リアン「俺は猿か!お前にとっておれは猿だというのか!!

えーこら!?どこがどう猿なのか言ってみろ!」

ローザ「バナナに目がないところ」

リアン「おれがバナナに目がないだと!!どこがどうバナナに目がないっていうんだ!」

ローザ「ほら、足元にバナナ落ちてる。バナナバナナ」

リアン「…う、ウキ―…!ってわけわからんことやらすなー!!」

ローザ「誰もやってくれなんて言って無いよ」

リアン「心の中で言ってるんだよ!」

アルフ「…お前らってさ、まさか付き合ってるの?」

リアン「…?」

ローザ「初対面だよ」

アルフ「…なんで、そんなに仲がいいんだ」

リアン「なんでと言われても。

なんでだろ?」

ローザ「なんか引かれるものがあるね」

リアン「そうだな。これが万有引力ってやつかもな」

ローザ「ちがうよ、ローレンツ力だよきっと」

アルフ「ついて行けん」

席につく。

チャミ「ちょっとー」

リアン「はい、なんでございますの?」

チャミ「どこ行ったか探してて結構待たされたんだからね!何か言う事ないの?」

リアン「はい!全く記憶にございません」

レモラ「どこかの政治家みたいなこと言ってんじゃねえよ」

ローザ「言うこと…?」

リアン「言うこと…ああ!!」

ローザ「なるほど、なるほど!!」

レモラ「…大げさだな」

チャミ「…わかったの?」

リアン「ぜーんぜん」

がく。

チャミ「何か言うことあるでしょ!」

リアン「…言うこと…そうだな…

『何を持って正義と悪を決めるってんだ、マイ、スィート、ハニー?』」

チャミ「…」

ローザ「『ためらわないことさ』」

レモラ「わけわかんねえよ」

チャミ「…あ、の、ね~…」

レモラ「チャミ、こんなのほっとこーよ…」

リアン「…そうよそうよ!こんなのほっといて二人で遊びましょ!」

レモラ「…。

もういい。今後無視する」

リアン「ほんとに?」

レモラ「…」

ぷい。

リアン「みなさん、これが愛です。分かりましたか?」

レモラ「どこをどう見たら愛に見えるのよ。

…はっ」

リアン「おまえ、アホだな」

レモラ「……」

言い返せない。

チャミ「あのね…。

私達も待たされたのよ?反省してる」

リアン「反省」

チャミ「よろしい」

レモラ「…いいのか?」

そんな二文字で許されるなら、誰も苦労しない。

ローザ「ごみんなさい」

ローザ「お詫びにこれあげます」

そう言うとローザはすこんぶを取り出した。

チャミ「…あ、いいわ、気持ちだけで」

ローザ「…ちえっ…」

チャミ「みんなも怒ってたから、謝っといたほうがいいよ?」

まじか。

なら、仕方ない。教室の前に二人で向かう。

リアン「みなさん!」

いっせいに視線がこちらに集まる。

ローザ「ごめんなさい。お詫びに芸やります」

レモラ「…芸?」

ローザ「ハト時計」

なら、きっとおれが時計役だろう。

リアン「ちっ、ちっ、ちっ、ちーん!」

ローザ「ぽっぽー、ぽっぽー、ぽっぽー」

チャミ「…かわいいかも♪」

レモラ「…おい」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ