始まりの日。
テンプレ。それは小説等でよくある展開や人物関係の事だと僕は思っている。
人物で例えれば、主人公にデレデレな妹キャラの存在、ツンデレだけど普通に主人公に惚れてる娘。ヒロインじゃないのにヒロインっぽい娘。メインヒロインetc....
容姿で例えるなら、金髪ロリ。でかい。ツインテール。etc....
主人公補正と言われるものなら、妙な能力が備わっているとか、本人は意識していないけど、実は物凄い能力の持ち主だとか、すごい運の持ち主だとか。
まぁ何が言いたいのかというと、そういうのは所詮小説の中の世界であって、現実には存在しない。・・・と思う。ツンデレとかいるにはいたけれど、まぁ・・・ね?ツンしかなかったよ。
さて、そろそろ自己紹介でもしようと思いますね。
僕の名前は「薬袋昌紀」っていいます。悲しいかな、初見で読めた人はいないなぁ。
「く、くすりふくろさん?」とか、「やくぶくろさん?」なんて呼び方もされたね。
まぁ容姿は普通、中の上って感じかな。
んで、一緒に連れてこられた人の名前が、「清崎アキラ」って言うんだ。数少ない僕の友人で、イケメン。そしてハーフなんだ。モテるみたいだけど、彼女とかそんなのは興味がないらしい。「ん?俺か。いや、嫁いるし。」こんな事言ってたね。(実際、某艦隊育成ゲームではガチ勢です。)
僕らは、いわゆるオタクってやつ。学校では同じクラスで、大抵ゲームとかアニメの話をしていた。あの時は楽しかったなぁ・・・。
最後に、僕たちを連れてきた張本人。まぁこの後説明するけど、僕たちは「トネさん」って呼ぶことにしている。まぁ見た目がその・・・ソックリなんですよ。誰とは言わないけどね?
自己紹介も終わったし、そろそろ僕たちがこの世界にきたときのことを話そうかな。
そう、あれは・・・
「オイ、かっこつけなくていいから早く話せよ。」
「うるさいな!こういうのは雰囲気作りが大事なんだよ!」
出鼻をくじかれちゃったけど話しますよ?はぁ・・・。
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僕たちは、休日に結構一緒にでかける。アニメショップとか、カラオケとか。
ある日、僕たちはいつものようにアニメショップに入ろうとしたんだ。
ドアを開けた先にあったのはなんと・・・・・・!
見たことも無い世界でした!獣耳娘、エルフ、その他色んな種族が周りを歩いてる!
僕が何を言っているのかわからないだろうけど、僕も何が起きたかわからなかった・・・。頭がどうにかなりそうだったよ。という一種のポルナレフ状態に陥る程僕たちは驚いたね。
「・・・えっと。これはどういう状況なんですかね?」
「わからん。少なくとも【日本】ではないな。」
「これはあれだよね?最近流行りの異世界ってヤツですよね?」
「やろなぁ・・・アレはアニメとかで見るから面白いのであって、実際送られても困るんだが。」
アキラは嫌な事はイヤってはっきり言うタイプです。めっちゃ迷惑そうに振る舞ってる。
「誰だか知らないけど迷惑だよなぁ。何も俺達でもなくていいだろうに・・・」
「まったく残念なのじゃが、私も間違ってる気がしてきたなぁ・・・」
「うおっ!?」
「いきなりなんだ!?誰だお前は」
「やぁどうも。君たちをここに連れ込んだ張本人・・・といえば話は早いかな?と、言うかだ。目の前に人がいるのによく普通に話すな・・・。」
目の前には、見た目は髪形がツインテール、そして小5くらいの身長の人(?)が立っていた。
「え?重要な人物だったの?てっきりモブかと。」
「扉を出たら見知らぬ場所で、その上変な人物がいるのにメンタルが正常な訳がないだろ?この会話は一種の精神安定剤的な」
「異世界ものだと、一人きりで転生ってところまでがテンプレだからね。多分。」
「そうだな。二人で転生ってとこだけでも中々イレギュラーなんだろうが正直助かるな。」
話に入ってこれないトネさんを僕は気にしつつ、アキラは続ける。
「知り合いが居た方がいないよりかは助かるからな。俺と発想が逆のミナがいるのも助かる。」
「べ、べつに嬉しくないんだからね」
「男のツンデレは・・・ちょっと・・・」
直球で否定された。まぁ冗談で言ってるのがわかってるのか、アキラも笑顔で言ってくれた。
「さて、そろそろいいぞ。どうしてこんなとこに連れてきたのか話してもらおう。」
「いきなりじゃな・・・。まぁ話さないと進まないから手短に言うとな。お前たちには、この世界を救ってほしいのじゃ。」
「ほう?よくある話だと思うけど一応聞いてやろう」
「あぁ、お前らの世界じゃこんなのよくある話じゃったな。じゃぁ話は早い、救ってきてね!」
ええええええええ!?この人に慈悲って言葉はないのかな!?
「いやいやノーヒントってきつくない!?」
「救うのは別にどっちでもいいんだが、とりあえずヒントとか能力とか異世界語が読めるようにはしてくれよ。」
こういう時って、アキラが言ってる通りの事があると思うんだけどなぁ・・・。タイムリープとか。
「そっちの気弱そうな方とは違って、お前は中々言うのぉ・・・。まぁお前の言う通りじゃ。流石にノーヒントは厳しいわな。」
これは能力がもらえるパターン!きた!これで勝てる!
「じゃぁ、まずはこの世界の言語が読めたり話せるようにしてやろう。これを食え。」
そういって渡されたのは、某猫型ロボットが出しそうな、こんにゃくだった。あれ?色々おかしくない?
「え?これってほんやく・・・」
「何を言うか。ホニャーク=コニャックという完全オリジナルの食べ物じゃぞ?確かに見た目はアレにそっくりだが、コイツの効果は抜群じゃぞ?」
アキラは、(´・ω・`)みたいな顔をして言った。
「いやあのぉ・・・デザインちょっとイジってくれない?例えばドリンクとかさ。」
「無理じゃ。伝統のレシピと長年継ぎ足してきたコンニャ・・・コニャック芋があればこその効果じゃからな。」
「「オイ今こんにゃく芋って言おうとしたよね?」」
僕とアキラは完全にハモって言った。いや、てかその作り方ラーメンのスープかな?
「そ、そんなことはないぞぉ」
どう見ても図星だ。・・・実際にはどうやって作ってるんだろうか。ちょっと気になる。
食べてみたけど、なんてことはなかった。まぁ普通だった。
伝統のレシピなんて言ってたから、もっと物凄い味なのかなと思ってたけど案外そうでもなかった。
「残念だが、この世界におでんはないからな?似たような食べ物はあるが。」
ないのかぁ・・・。まぁ違う世界だからね、しかたないね。
「じゃぁ次は?」
「ほえ?」
まぁ定番だよね。スキルとか能力がもらえるとかはね。
「次?次とは何の事じゃ?」
「いやいや、スキルとかは?」
「そんなもんある訳ないじゃろ。ファンタジー小説でもないのに。」
な、なんだってー!?
「え?スキルとかホントにないの?」
「ないものはない。」
「うせやん・・・」
いやぁわかるよアキラ。僕も同じ気持ちだもの。
「スキルではなくて、魔法とかならあるんじゃがな」
なんでスキルがなくて魔法が使えるんだろ。あぁ、きっと生まれた時には何をするべきなのかが決まってるんだ。そういう事にしておこう。
「ラノベとかとはやっぱり違うんだなぁ・・・」
「なるほど。スキルが無いのはわかったんだが、俺たちはどうなの?職種とかさ」
そうなんだよ。結局僕たちの職種がわかってないんだよね。
「ん?じゃぁこの中から適当に選んでくれ」
バサァ・・・
そういってトネさんはカードをばら撒いた。
「いや世界観ぶち壊してるから!」
大丈夫なの!?周り人が歩いてるけど!
「大丈夫じゃ。この空間は彼奴等には見えん。よってぶち壊してなぞおらぬ!」
「いやそういう問題ではなくて!気分の問題だから!」
「貴様らの気分なんて知らん。文句言うならとっとと選べ。」
ひどい話だ。
さてどれにしようかなぁ・・・。
ナイト、ソードマスター(何が違うんだ)、魔法使い、僧侶、ガーディアン、エクソシストetc。
・・・ん?何だコレ。『総司令官』
あのさぁ・・・。
「ねぇねぇ。ちょっと聞いていいかな」
「あぁ、お前が持ってるそのカードか。それはな、その“まんま”じゃ」
え?嘘だろ?
「いやいや、どうやって闘うんだよそれで。」
「だから“まんま”って言っているだろうしつこいな」
なに?じゃぁドロップとかケッコンとかあるのかよ。なにそれカオスだけど楽しそう。
「うーん・・・一考の余地ありなんだけどなぁ・・・うーむ・・・。」
結局、僕は「ガーディアン」、アキラは「魔法使い」を選びました。
始めまして、蒼井英弥と申す者です。
見てくれた方、本当にありがとうございます!できればレビューとかもくれれば参考になって嬉しいですね(小声)。
内容はよくある話で、尚且つ文が拙いかもしれませんが、次回も見てくれると嬉しいです。
それではっ!