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宇枝悠の異世界漫遊記  作者: U-1
第1章 異世界漂流編
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第17話 サクラのギルド解説

「コレで当面の生活は大丈夫そうね」

「いやー、良い人で助かるわ」


村長宅を出て俺はサクラと共にエンフィールド家へ帰る為、来た道を戻っていた。

サクラの家に俺の荷物を置きっぱなしだから、それを取りに戻るのだ。


「つーか、ホントに良いのかねぇ」

「まだ言ってるの? 村長が良いって言ってるんだから、何も問題ないでしょ」

「そーなんだけどな・・・・・・」


それでも悪い気がすることに変わりはないんだよなぁ。


「・・・・・・生活費くらいは稼いだ方が良いよな」


流石にヒモは気が咎める。


「じゃあ、ギルドにでも行く?」

「ギルド?」


鈴木菊之助の日記にもそれらしいの書いてあった。

冒険者ギルドがどうとか。

ギルドか・・・地球だと、中世より近世にかけて西欧諸都市において商工業者の間で結成された各種の職業別組合のことだが、こっちでもそうなのだろうか。


「ギルドってアレか? 職業斡旋所みたいなもんか?」

「・・・まぁ、取りあえず仕事に困る事は無いから、見も蓋も無いけど大体そんなもんよ」


職業組合だから、商人達が集まって大きな力を持とうとしたものがギルドなのだろう。

この世界には冒険者という職業があるようだから、商人だけという訳ではなさそうだが。


「ギルドは大別すると4種類あるのよ。『商業ギルド』『職人ギルド』『魔法ギルド』『冒険者ギルド』・・・この4つを総称してギルド。簡単に説明すると、物を売買するのが商業ギルド、物を作ったりするのが職人ギルド、魔法に関する研究なんかをやってるのが魔法ギルド、そして何でも屋みたいなのが冒険者ギルドね」


ファンタジーの定番だな。


「菊之助さんが所属していたのは、冒険者ギルドだったか」

「みたいね。私が小さい頃だったからあんまり覚えてないけど、結構名の通った冒険者だったみたいよ」

「そうなのか」

「まぁ、私よりもお母さんとか村長の方が詳しいから、気になるなら聞いてみたら?」


俺も下手したらこの世界に骨を埋めることになるのかもしれない。

だったら、稼げる術は身に付けておいた方が良いよな。

うーむ・・・元の世界に戻れるなら戻った方が良いのだろうが、別に無理なら無理で諦めれるくらいには執着も無いんだよな。

放任主義の家庭で育った故かもしれんが。


「おーい! サクラー、悠ー‼」

「ん?」


離れた所からコッチに向かって手を振り、俺達の名前を呼ぶ少女の姿が目に入る。

アレは確か・・・モニカだったか。

そのモニカの横に、1人の男が立っていた。

中肉中背、逆立った茶髪とブラウン色の目、服装から見てこの村の住民と思われる青少年だ。

サクラを見て、そして俺に視線を移して目が合うと、何やらムスッとした顔をする。

何だ・・・?


「モニカ・・・チャックも、何してるの?」

「特に何って事もないけど、喋ってただけだし。そろそろ備蓄してた食料も切れそうだし、狩りに行こうかなーって」

「ああ・・・・」

「サクラも来る?」

「んー・・・・そうね」


狩りとかで食料を蓄えんのか・・・まぁ、田舎っぽいし、店らしい店もあんま無さそうだしな。

やっぱ日本とは違うみたいだ。


「・・・・・おい」

「ん?」


俺も狩りを覚えた方が良いかなぁーと考えていると、チャックと呼ばれた青少年が寄って来る。

・・・・なんか睨みながら。


「えーと・・・チャックだったか。何だ?」

「お前、レッドベアを倒したからって調子に乗んなよ・・・・!」

「・・・・・・は?」


コイツは急に何言い出してんだ?


「あんな熊ぐらいなら俺だって―――――「いや、アンタじゃ無理でしょ」―――――あぁん!?」


言葉に横やりを入れたモニカを、チャックが睨む。


「レッドベアって、確か危険ランク:Eのモンスターでしょ。『冒険者ランク:G』のアンタが勝てるわけないじゃない。戦ったって死ぬだけよ」

「ぬぐ・・・いや、俺が本気を出せば―――――「てゆーか、そもそも『ランク:F』のサクラにも勝てないアンタが、サクラが勝てなかった相手にどう勝つってのよ?」――――――・・・・・・」


あ、完全に沈黙した。

チャックが地に膝を着いて項垂れる。

コレがアレか、ハイ論破ってやつか。


「悠。村長の家までの道、覚えてる?」

「あ? 覚えてるけど・・・・・・」

「じゃあ悪いけど、荷物取った後、村長の家には1人で行ってくれる? 私、これからモニカと狩りに行くから。狩りの道具を取りに、家までは付いて行けるけど・・・・・・」

「ああ、その事なんだが、俺も行っていいか? その狩り」

「・・・別に良いけど。アンタ、狩り出来るの?」

「いや、出来ないから行って覚えた方が良いかなーと。今後の為に」

「あー・・・・」


成程と、サクラが頷く。

俺より前にこの世界に来た日本人、鈴木菊之助は元の世界に戻れず、この世界で歿した。

ここが日本なら金があれば必要なモノはどうにでもなるが、この世界ではどうなのか分からない。

生活に必要な事はなるべく知っておいた方が良いだろう。


「・・・いいわよ。私が教えてあげる」

「サンキュー」

「じゃあまず家に行って荷物を取って、村長に話してきた方がいいわね」

「そだな」


何も言わずに帰りが遅いと、心配させるだろうしな。

俺はサクラの家に置いてある荷物を取りに行き、村長宅へ戻ってから狩りに付いて行くことにした。

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