表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リアル・プレイング・ゲーム  作者: 旭 晴人
第二章《Lost》
104/167

摩天楼の迷宮攻略組の今



 摩天楼の迷宮完全攻略を目指す私達の前に最初の障害が立ちはだかったのは、攻略開始から十日あまりが経過した、第十二層でのことだった。



 それも一つや二つではなく、これほど重なるかと頭を押さえたくなるほど神がかり的なタイミングで多くの問題が浮上したのである。



『クカカカカカカカ──ッ!!』



 怪鳥を思わせる耳障りな絶叫が空気を震わした。私達が取り囲んでいるのは体長六メートルはあろうかという巨大な──ニワトリ。



 強靱な胸部とびっしり生え揃ったふわふわの羽毛、そして頭部の立派なトサカを見れば、これが一応ニワトリをモデルにデザインされたモンスターらしいことは分かる。



 もっともこの巨体と醜悪な顔のせいで、さしもの私も「かわいい」なんて言葉は喉の奥で引っかかってしまうが。



 十二層のヌシがこのニワトリというわけである。階層一桁台まではヌシのレベルも低く、さして苦労せず進んできたが、十層を越えてから一気に油断できなくなった。



 一つ登るごとに跳ね上がるヌシの強さ。これが一つ目の障害。



 既に臨戦態勢に入っていた私達は、敵の威嚇行動が終わるや否や行動を開始した。セツナが徹底して私達にたたき込んだセオリー通り、まずは受け身に徹する。



 誘うように接近したセツナを狙ってニワトリがその鋭いくちばしを振り上げた。



「皆下がれ!」



 セツナの鋭い檄が飛ぶ。言われた通り私、ソラ、ソーヤの三名が数歩後ずさる。気が狂ったように頭を上下に高速で動かしてセツナを突っつく巨大ニワトリ。



 馬鹿みたいな攻撃方法だが、必死で避けるセツナのさっきまでいた地面が次々と洒落にならない威力で陥没していく。



 ラストと言わんばかりの大振りの一撃が地面にめり込み、それから動きを止めた巨大ニワトリ。どうやら地面にくちばしが埋まり混んでしまったらしい。



 力任せに引き抜こうとニワトリがもがいている内に、セツナは刀で一撃をくれると叫んだ。



「全員、この攻撃パターンは見切ったな!? 攻撃時間は約五秒、その後は今みたいな大きな隙ができる。次に奴が突っつきのモーションに入ったら、全員大技の準備に入れ!」



 的確な指示。セツナの提案した、彼曰く「安全で効率的な狩り」の方法は、まずこのようにしてセツナが自ら囮となってヌシの攻撃を受け、そのパターンを全員に覚え込ませ、必ずどこかに設定されているはずの"隙"を見つけることから始まる。



 この時点で誰かさん一人が既に全く安全じゃないのだが、これだけ長く付き合っていればツッコむ気も失せるというものだ。セツナは仲間の死を何よりも恐れている。



「アンナ、頼む!」



 セツナの合図で私はスキルを発動した。構えたギターを一心不乱にかき鳴らす。



【ビート・オブ・バイタリティ】──パーティーメンバー全員の防御力を上げる援護スキルだ。さっきの刀の一撃でニワトリの注意がセツナに向いた今だからこそ私は安心して無防備になれる。



 ボス級のモンスターは基本的に攻撃パターンを五種類前後有している。HPバーの減少に伴ってアルゴリズムが変化するイレギュラー要素も含めればもっとだが、セツナはその攻撃パターンを一度全てヌシに出し尽くさせる気だ。全てを自分自身で受けて体に覚え込ませる。



 ニワトリは防御力の高まったセツナめがけてその口蓋を開いた。見る限りブレス攻撃の初動。さっきのパターンとは違う。



「よし、皆下がれ!」



「──あー、まどろっこしいんだよなぁ」



 痺れを切らしたような上擦った声が、私のすぐ隣から聞こえてきた。直後、その声の主を含む、傍らで退屈そうに傍観していた数名の男女が一斉に駆け出す。



「っ、バカ来るな!」



 突出したのはカレル班の四名である。陣形を崩壊させながら一目散にヌシに迫っていく。カレル、ダン、キース、スズ、四名の若者のその顔つきに死への恐怖の色など欠片も見当たらない。



 それが勇敢より無知に近いモノだと、セツナは何度も私に零していた。



「ビビりすぎなんだよーセツナは。こんなのぶっつけ本番でなんとかなるって」



 リーダーのカレルがいつもの軽い口調で言う。四人は次々にセツナを追い抜き、抜きざまにセツナの肩を叩いた。ほぼ同時というところにニワトリのブレス攻撃が発射される。



 それは特大の火球だった。だが速度自体は大したことなく、四名は軽々それを躱した。



 セツナも苛立ちを隠しきれない表情で跳躍して避け、最高点近くの何も無い空中に着地した。私も初めて見たときは驚いたが、【二段ジャンプ】という装備スキルの応用らしい。



 空中を一度だけ蹴って移動できるスキルだが、発動したまま蹴らなければ見えない足場を作ったままにしておくことができるようだ。



「危険だ下がれ!」



 上空からのセツナの怒鳴り声にもカレル班は耳を貸さない。



 カレル班は、確かに全員腕は立つ。その捨て身に近い、攻めて攻めて攻めまくる戦法も、今のところは上手く機能している。



 隙を狙うなどという概念が無いらしく、四人はひたすらに各々の武器でニワトリの体に傷を刻み続けていた。尾の振り回し攻撃や翼でのはたき攻撃も、初見でどうにか避けるなり受け身をとるなりして致命傷を避けている。



 確かに、セツナのやり方より明らかに早いペースでニワトリのライフはごりごりと削られていくのが分かる。だがあまりにもこの戦い方は心臓に悪い。



「あっ、ちょっと!」



 私は言わんこっちゃないと目を剥いた。双剣使いのキースが、幾度も体を掠める攻撃によって自分のHPがいつの間にか危険域に入っていることに気づかずに大技の連撃スキルを発動したのだ。



 その威力は確かに一個下の層を攻略するときに頼りになったが、今発動するのはいかにも愚策だ。スキル発動中は回避ができないというのに。



「危ない。《マナ》」



 ソラが彼女にしては焦った声で呟いた。彼女の呼び声に反応し、目映いエメラルド色の光の中から可憐な妖精が姿を現した。緑色の豊かな髪の毛を編み込んだワンピース姿の少女。あれは風の妖精シルフ族のマナだ。



「マナのこと、呼んだ-?」



「呼んだ。マナ、あっち。【エルタイフーン】」



 非常に幼い喋り口調が特徴的なマナだが、ソラの詠唱に反応して迸った風魔法はとてつもないものだった。



 それは表すなら横殴りの竜巻。翳した小さな手から放たれたふざけた規模の暴風がニワトリめがけて空中を駆け抜ける。



 その特大魔法はキースの乱舞によってノックバックを受けかけていたニワトリの土手っ腹に命中し、ヌシを盛大にダウンさせた。



 キースのHPはなんとか黄色を保っている。危ないところだった、と私は生きた心地がしない思いで息を吐く。



「ナイス、ソラちゃん!!」



 余計に盛り上がったカレル班はダウンしたニワトリを滅多打ち。ニワトリのライフゲージが更に見る見る減少していき、とうとう、ゲージの色が赤に変わった。



「よし、トドメだ!」



「いやいや、危ないですって!」



 ついに、怖々行方を見守っていたソーヤまでもが叫んだ。バーの色が変わった瞬間はヌシが一番凶悪に変化する場面だ、絶対に不用意に近付いてはならない。



 案の定、ニワトリは強引にダウン状態から起き上がると、盛大に白い噴煙をくちばしの端から噴き出した。



 怒り状態──追い込まれたヌシがいったいどんな大技を繰り出してくるのか、初見の私達には想像のしようがない。だからこそ一度退いて見極めるべきなのに。



 カレル達四名は、全員が同時に自身の持つ最強クラスであろうスキルを発動する挙動に入っていた。彼らの四通りの武器がそれぞれ発するエフェクトの光量を見ればそれは一目瞭然。



 こうなってしまえばもうなまじ退いても遅すぎる。



「セツナ、このまま押し切ろう!」



 私の提案に彼も丁度同じ事を考えていたようだ。苦虫を噛み潰したような顔で蒼い炎をその身に纏う。ソラは既にマナに次の魔法を指示していた。



「くそったれ……【飛竜落とし】!」



 セツナが足場を蹴ってニワトリの真上へと跳躍し、刀を勢いよく振り下ろした。蒼炎を纏ったエメラルド色の閃光が空中を迸ってニワトリの首筋に食らい付く。



 刀に纏わすばかりか放射タイプのスキルにまで炎を付加することができるようになったらしい。



 全てはイメージ次第だとセツナは言っていたが、かなり高度な技術なのは間違いない。この世界にちなんで分かり易くゲームで例えるなら、数十のコマンドを一回のミスもなく高速で入力するようなものだろう。やはりセツナのゲーム勘は彼の大きな強みだ。



 私は攻撃系の大技を持っていないので、【ビート・オブ・ソウル】で全員のスキル攻撃力を強化。ソラはさっきの【エルタイフーン】をもう一発選択していた。



 スキルが交錯し、スーパーアーマーが発動したニワトリを構わず強襲。両翼を開いて大技の初動を見せていたニワトリは、間一髪というところでついに大きくのけぞった。結果論だが、総攻撃によって大技のキャンセルに成功したのだ。



 目視できるヌシのライフはあとわずか。──いける! 誰か早くトドメを……



「はい、ご苦労さん」



 カレル達四人が一斉にとどめを刺すべく振り上げた武器よりも一瞬早く、矢のように上空から飛来した人物がラストアタックを掠め取った。無情にもニワトリの目玉を深々と貫いたのは深紅の槍。



 上等な黒羽の装飾が映える、身の丈に迫る長槍をヌシに叩き込んで着地した人物は、これまで一切戦闘に参加していなかった男。



 ゴロツキ集団を束ねる三組目の攻略班、そのリーダーのジンだった。



 頭部を槍によって地面に縫い止められたニワトリは、弱々しい断末魔を振り絞った直後粉々に砕け散った。脳内をファンファーレが駆け抜け、ニワトリの倒れ伏していた地点には例の巨大な魔方陣が出現する。



 場の空気は最悪と言ってよかった。魔方陣のすぐ傍らで、地面に突き刺さった槍に体重を預けて立っているジンに、カレルが詰め寄る。



「いい加減にしろ、またあんたかよ。ラストアタックだけコソ泥みたいに奪い取りやがって!」



「あぁ? 何の問題があるんだよ。俺は総司令官殿のご命令通り下がってただけだぜ。むしろ指示ガン無視して特攻したのはテメェらだろ」



「んだとぉ!?」



「死にかけたところをあんなお嬢ちゃんに尻ぬぐいしてもらっといて逆ギレかよ。テメェの面の顔は広辞苑か?」



 部隊長同士が殺伐とした口論を繰り広げる。そこに、ジンに言わせれば総司令官のセツナが低い声で割って入った。



「いい加減にするのはお前だカレル」



 糸目を丸くして振り向いたカレルの胸ぐらを乱暴に掴み上げると、普段の彼からは考えられない鬼の形相をにじり寄せた。



「何度言えば分かる……お前らの戦闘スタイルは危険すぎる。今に取り返しのつかないことになるぞ! さっきのヌシのブレス、あれがもし高速の麻痺レーザーだったらどうなった!? 最後の大技だって、キャンセルできたから良かったものの……」



 カレルはセツナから顔を背けたまま、一つ舌打ちした。セツナの額に青筋が浮かぶ。



 カレルとセツナの確執。これまで何度も衝突しかけていた両者だが、ここまで険悪になったのは今が初めてだった。これが二つ目の障害だ。



「なんとかなったからいいだろ。熱くなりやがって……しかもあの盗賊オヤジにはお咎め無しかよ」



「ラストアタックは取ったもん勝ちで恨みっこ無し、それは最初に決着した議論だろう! あからさまにそれだけ狙ってほとんど戦闘に参加しないのは確かに褒められた行為じゃないが、少なくともジン達はお前らみたいに死に急がない!」



「んだよ……誰のお陰でこんだけスピーディーに攻略が進んでると思ってんだ。俺達がいなけりゃどっかのヘタレ指揮官のせいで三倍は時間かかるぜ」



 剣呑な空気漂う二人。こうなってしまえば誰も止められない。──私以外は。



「攻略スピードはミューの音波索敵のお陰で既に予定より遙かに早まってる、余計なリスクを負ってまで更に急ぐ必要は全くない」



「だーかーらー、そのリスクってのが分かんねえんだよ! 俺達がいつ死んだ? ダメージなんていくら受けようがゼロにならなきゃ何度でも回復できる、痛ぇのも俺達だけだ。お前に一つでも迷惑かけた覚えは……」



 白熱する口論を遮るように私は手を叩いた。注意を自分に向ける術は芸能活動を通して散々心得ている。



「はいはい、ストップ。カレル達はいつも、私達の主火力として働いてくれてありがとう。すごく助かってる」



 カレルの肩を持ったのが相当気に入らなかったらしくセツナは何か言いたげな目で私を睨んできたが黙殺する。



 この二人の中でどちらが大人かは明白だ、喧嘩を仲介するなら精神的に幼い方を擁護するのが得策である。



 カレルは頭こそ未熟だが根は曲がっていない。一晩寝れば大抵のことを水に流せるタイプの人間だし、相手の言うことが正論だと認めれば実に素直に聞き入れる。



 単純な思考回路はセツナと真逆で相性良しとは言えないが、私としては扱いやすくて好ましい。



 カレルがセツナの言葉を理解できないのは、数値的に一番ダメージ量としてヌシ討伐に貢献したのが目に見えてカレル達であり、また実際これまで死者を出さずに攻略を進めることができているからだ。



「セツナはね、カレル達のこと心配してるの。今は良くてもこれから先どんどん敵も強くなっていくでしょ? だからカレル達が頑張りすぎて負担が大きくなるのが不安なんだよ」



「いや、俺は」



 何か言おうとしたセツナの靴を踏みつけて黙らせる。単純なカレルは既に眉間の皺を伸ばしていた。私はだめ押しとばかりにカレルの手を握る。



「私、カレルに死んでほしくないな。だからお願い、あんまり無茶しないで?」



「は、はい!」



 直立の姿勢になったカレルは顔をゆでだこのように染めて元気の良い返事をくれた。



 はい完了。カレルの手をさっさと離して背を向け、去り際さりげなくセツナの背中を叩いておいた。



 二つ目の障害はこれで何とかなりそうだが、カレルもそう簡単に戦い方を変えるのは難しいはず。解決するにはある程度長期的な見通しが必要だろうから、セツナには後でそれとなくフォローを入れておこう。



 さて、問題は三つ目の障害。ジン達ゴロツキ集団の問題行動である。



 彼らはカレル達と真逆で、見かけによらずかなり慎重な性格をしている。ミューの音波索敵でヌシの居所を炙り出し、全員でそこへ向かうときも必ず最後尾を行くし、攻撃にもほとんど参加しない。



 そのくせリーダーのジンはとてつもなく狡猾な人物で、数階層前からラストアタックをことごとく強奪している。



 身の軽さは勿論、トドメの瞬間を嗅ぎ取る嗅覚がずば抜けている。まるでハイエナのような男だ。



 この態度はあまりに好ましくない。特にヌシのライフを七割近く削ってくれているカレル達は、最後の最後で獲物を横取りするジン達を酷く敵視している。



 それでなくてもジン達は馴れ合いを嫌い、食事や睡眠の時間も輪から外れている。カレル達とはいかにも合わない。



 セツナはカレルの方を特に問題視しているが、私が思うに攻略の歯車が合わないのはむしろジン達が主な原因だ。カレル達は本質としては社交的だし、攻略への熱意も申し分ない。



 さっきのように上手くおだてればこれからも積極的に働いてくれるだろう。彼らは戦いが好きなのだからやらせておけばいい。



 セツナは気に入らないようだが、私達で上手くフォローすれば危険も今のところは少ないと言っていい。



 ただジン達のせいで、味方であるはずの三パーティーがトドメを競い争ってしまう傾向が出てきている。これは一刻も早くなんとかしなければどんどん悪化するだろう。



 最悪の場合、カレル班なんかは自分達だけでヌシを倒そうとするかもしれない。



「……悪い、アンナ。また熱くなってた」



 セツナが小声で詫びてきた。



「気にしないの。セツナは攻略のことだけ考えてて。他のことは私に任せておけばいいわ」



「……アンナがいてくれて、本当に良かったって思ってる」



 セツナの笑顔は弱っていた。四つ目の障害──というよりこれはまだ懸念材料の域を出ないが。



 セツナの精神が、そろそろ限界に近そうだった。



 セツナの内心は、カレル達よりも更に攻略スピードを上げたい気持ちで溢れかえっているに違いない。だが彼はそれでも、RPGというジャンルの恐ろしさを知り尽くしている故に、メンバー全員の安全を保証するべく保守的になっているのだ。



 だから私は、それをヘタレだのビビりだの好き勝手言うカレルが許せない。人間的には嫌いじゃないけどね。



 あのセツナが、ただでさえハルカのことを思えば気が気でないはずなのに、暴走せずにきちんとこの問題児ばかりの攻略チームのリーダーを全うしているなんて既に信じられないのだ。



 これからいつ彼が我慢の限界を迎え、単騎でヌシに神風特攻を仕掛けても全くおかしくない。



「カレル、すまなかった。ちょっとムキになった」



 きちんと目を見て謝罪するセツナを私は息子の成長に感動する母親のような心持ちで見守っていた。あの無鉄砲が、本当に立派になったものだ。



「いや、俺達の方こそ……」



「次からは俺にも手伝わせてくれ。……それから、ジン」



「……なんだよ」



「無事で何よりだ。俺達やカレル達がピンチになったとき、あんたらの活躍を期待してる」



 ジンとゴロツキ達は不快そうに眉を潜めたが、舌を打つ程度で何も言い返さなかった。中々よくできた皮肉だ。



「もう日が落ちる。魔方陣は踏まずに今日はこの階層で一泊しよう。来るときに丁度いい感じの水辺があったな、あそこにテントを張るのはどうだ」



「うん、賛成」



 私は満足して頷いた。時刻は午後七時を回った。空もだんだんと夜の到来を思わせる色に染まってきている。今からもう一層攻略は厳しいだろう。



 ヌシを倒してしまえばその層では何も脅威がない。安心して食事や睡眠の時間をたっぷり確保できるというわけだ。



 視界の覚束ない夜の狩りは自殺行為なので、攻略が完了した時間帯によっては次の階に進まず、その層で一泊するようにしている。



 そんなわけで、私達はあのニワトリ目指してここまで来る際に見かけた水辺を目指して歩き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ