表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チート+チート もう一度英雄  作者: 加糖雪広
第三話 異獣+子供
78/99

魔法+核司

8/12(1/2)

+ + +


 エニスと身体を動かした後、今度はレナリがエニスと訓練するらしい。


「エニス、この後もあるから抑え目でね」

おん!


 レナリは呪装『黒塵の兵士』セットを装備して準備はできていた。

 今回の訓練はレナリの竜人としての利点を確認させるための訓練になった。

 一定の距離に留まった中型犬サイズのエニスは延々とレナリの上を跳ねまわった。

 前後左右を切り替えてずっとである。

 だんだんとそれが速くなって行き、自分では目に負えない速度になっても続く。

 エニスは普通でない方法を使っているのか、跳びはねてから着地するまでの速さも異常に早い。あんなペースで動かれたら自分だったら早々に諦めかねない速度で、それも段々と速くしながら続くのだ。

 レナリの目は人の物と違い、虹彩が縦に裂けている。

 これは横の動きよりも上下の動きの方を捉えやすくする特徴だ(主に動きが限定される場所で狩りをする動物に多い特徴)。人間は虹彩は丸いのでどの方向にも平均的である。

 竜にも色々あるだろうけれど、レナリの場合は縦の虹彩がある。それを体感してもらうつもりです。発案はもちろんホーグ。


 レナリは自分よりもはっきり見えているらしく、冷静にエニスの動きを目で追っていた。

 自分では完全に知覚出来なくなってきたので、自分はホーグと向かい合う。


「ホーグ、魔法を教えてほしいんだ」


 今までどうしてこの事に気づかなかったのか。

 ホーグが魔法を使えるのなら、ホーグに頼んで教えてもらえば色々行き詰まっていた部分が解消されるのに。

 エニスやホーグを解析していない弊害がこんな所で出るとは思わなかった。ホーグが魔法を使えることにもっと早く気づいていれば、と考えてしまう。


「私、ですか?」

「ああ、多分だけれど自分は魔法を誰かに習ったことが無いからか、使い方が良くないんだと思うんだ。だからその辺りの疑問とかを解消するために、一から教えてほしい」

「私ではヒロ様のためになるかどうか………」

「大丈夫だと思う。初めて魔法を使う相手位まで下げて教えてほしいんだ」


 多分それ位まで段階を下げた所から、一から教わらなきゃならないはず。

 召喚魔法も強化魔法も『ステータス確認』を併用しなければ使う事ができない、と言うのはおかしい気がする。すごい基本的な所から自分は勘違いしているような気がするのだ。

 確かにこの世界で生まれたわけじゃないからか自分は魔力をステータスのフィルター越しでしか見ることはできないけれど、魔力の混ぜ合わせなどもっと効率的にする方法があるんじゃないかと思っている。

 召喚魔法もだ。餓鬼さん達を招いた際の数の違いにも理由があるような気がする。

 でも検索ではどうしてもはっきりしない部分がある。

 こういう物だ、と言われればそれまでだけれど、ジルエニスの第一世界の魔法は基本的に魔法を使う個人が自分ように調整する物の筈。五百年前の仲間だってそうしていたんだから、自分もそうする必要がある。

 自分用の魔法の調整。

 これは魔法を使う上でとても大事な………。


「ホーグ」

「なんでしょうか?」

「『核司』って、どうやったらわかるの?」


 盛大に一歩目から自分は躓いていた事に気づきました。



+ + +



 核司。


 そう言えばこんな言葉もありました。

 それは五百年前の仲間だった半人半蛇の大魔法使いの事を調べた時に出ていたではないか。

 魔法使いの根幹。

 千差万別の魔力の質の理由。

 これが核司である。

 これは生まれ持って人が持つ魔法の基盤のような物で、十人十色と言う言葉を使って考えればその人が持つ『独自の色』の事を指す。

 基本的な魔法の数はこの世界では二百十三。たったそれだけしかない。

 でもこの世界の魔法を使う人の中には千にも及ぶ魔法を使う魔法使いがいる。それは自分ように調整、または最適化した魔法を『亜型魔法』として作り上げるからだ。


 その人が持つその人だけの属性、と言い換えても良いだろう。

 ゲームの場合、魔法それぞれにこの属性があり、反発したり近いと言った個性があったけれど、この世界の場合は使う側それぞれにこの属性があるのである。


「核司を確認せずに、今まで魔法を使っておられた、という事ですね?」

「ええ、その通りです」

「それは、普通では出来ない事です。そもそも核司と言う出発点が判らなければ、地図を見てどう行動してゴールである使いたい魔法に辿り着く事ができましょうか。

 ヒロ様の持つ特異性には驚かされます」


 心底驚き、そして敬う気持ちを隠さないホーグだけれど。

 お願いだからやめてくれ…軽く全速力で駆け抜けたい気持ちになるから。


「核司の確認方法は幾つかありますが、たった今のヒロ様ならば確認できるのではないでしょうか?」

「?」


 何故それをホーグが知っているのだろうか?

 確かにその可能性はあるけれど……………。

 ステータスを確認すると、確かにあった。




  ◇◇◇◇◇◇◇

ヒロ 体力 A

   魔力 C

   理力 AA

   筋力 A

   身軽さ A

   賢さ B

   手先 A

   運 A

 核司  【+】

 装備品 万能ナイフ(神造)

     革の衣服(神造)

     ブーツ(神造)


 魔法 強化魔法(2)

    召喚魔法(2)

    召喚魔法(EX)


 現理法 念動力(EX)

     聴取(ex)

     透視(1)

     洗脳(2)

 特殊能力

  ステータス確認(改)

  解析*数値化(改)

  影箱

  明気(1) 暗気(1) 星気(1)

  ◇◇◇◇◇◇◇




お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ