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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
自称現実主義者の初任務
90/228

90.

ほんの少しバトルシーンあります。

残酷な表現はなるべく避けましたが。

あの後、相当疲れていたのか結局眠ってしまい、今目が覚めた。

相変わらずここは薄暗く、朝なのか夜なのか判らない状況だ。

まだあれから2時間しか経ってないとか言われたら、悪夢だ。

暇すぎて。

隠し持ってきた、時計で時間を確認した。

なるべく見ないようにしていたが、こういう時は助かる。

6時前だった。

良かった、朝だ。

あー、何しようか。

とか考えていると、なんだか周りがざわざわし始めた。

足音から、4人が降りて来たようだ。

話し声が聞こえる。

「牢屋にいるものを運ぶぞ。再確認をしておく。連れ出すのは男4人と女3人の全員だ」

男がそう言うや否や、あちらこちらの牢屋から泣き声が聞こえ始める。

鍵を空ける音が響き始めると、更にすすり泣きと抵抗する声が加わり、ここ一帯はカオスな音響空間へと様変わりをした。

私は念のために、解いたロープを手首に巻き直し、縛られている振りをして男が来るのを待ち受けた。

「女が1人多いぞ。どうするんだ?」

近づいてきた男が、私を見て困惑気味に言う。

「何!?何も聞いていないぞ」

リーダー格と思われる男の驚いた声が、辺りに響く。

「まぁ、いい。連れて行け」

どうやら、私は連れて行かれるらしい。

入ってきた男に腕をとられ、無理やり立たされる。

「待て」

突然声をかけられ、男が振り向く。

驚きが腕から伝わった。

まぁ、これが漫画かなんかだと正義の味方がさっそうと登場するシーンだが、残念ながら現れたのはバンサーという交渉役だった。

「そいつは構わん。他の者を連れて行け」

「よろしいので?」

確認する男。

「ああ」

軽くうなずくバンサー。

そのやり取りを聞いた他の男たちは、せっせと残りの囚人を連れて行った。

先程の不協和音がやみ、急に静かになる。

耳が痛いほどの沈黙とは、こういう事を言うのだろうか。

それとも、私の緊張感がそうさせるのだろうか。

バンサーという男が、ゆっくりと私に近づいてくる。

その挙動を、私は見逃さなかった。

ロープを持つ手に力が入る。

外面は怯えた風を装いながら。

「そう怯えなくてもいい」

じりじりと、バンサーが壁際に近づく。

「商品に手を出すほど、落ちぶれてはいない」

なお近づくバンサー。

「なに、私が欲しいのは情報でね。ゴースト」

考えるより先に体が動いていた。

相手の足を払い、バランスを崩した所をすかさず腕を取りうつぶせ状態にする。

馬乗りに背に乗り、そのままロープで奴の首を絞める。

「かはっ、や……やはり、鍵はおま……か」

喘ぎながら話すバンサー。

「なにを知っている」

私が問うと、喘ぎながらも答える。

「……にも知らない」

さらに締め上げる。

「ほ、本当だ」

嘘ではないようだ。

何かを知っていれば、こんなに簡単に組み伏せられる事は無いだろう。

少なくとも、私に対して警戒をしていたはずだ。

ただ気になるのは、私自身をゴーストと呼んだのか、ただの単語として呼んだのかという事。

何を聞いた?

なぜ知っている?

「話せ」

相手の髪を掴み、顔を床に打ち付ける。

「な、縄を。は、外してくれ」

「首からがいいか?背中からがいいか?」

背中に膝を立て力を込め、持っていた縄で首を締め上げる。

えびぞりになった体を必死に揺らし、抵抗するバンサー。

バンサーが何か言いかけたその時、一人の足音が聞こえる。

「バンサー様、ほうこ」

咄嗟に、バンサーの首に手刀をあて気絶させ、向かってきた男に攻撃を仕掛けてやめた。

ヨモルォスカだったからだ。

「なに?何で倒れてんの?」

警戒を解かず相対する。

正直この男が敵か味方か、判らない状況になってしまった。

こいつは味方なのか?



すみません、結局避けたかった方向に話が進みそうです。

サブキャラの制御まで追い付かなかった。

おそらくこれからあれ?

という違和を感じるシーンがちょくちょく出るかもしれません。

周りのキャラと一緒にあれ?って思って下さい。

と、不整合の言い訳を言ってみる。

あー絶対見放される。

解ってて、進む私をお赦し下さい。

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