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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
自称現実主義者の初任務
82/228

82.

誰も居なくなったので、資料を読む。

取り敢えず全体図が知りたいので、元締めフィクサーな感じの人物と闇オークションの資料で詳細を把握。

まあ、要するにこの人物は、手広くやりすぎて国に睨まれてるわけだ。

んでもって今回、捜査のために私を売っぱらい、それでもって闇オークションの参加権を得る。

で、このオークションが始まり、何らかの買い物が成立すれば、現行で捕まえられると。

こちらが用意したチーズ()不味(少な)くて、ネズミが食いつかなかったりして?

アハハハハ……

て、笑えるか!

さて、私が成り代わる女の子のプロファイルは、と。

ピアクィカ=ウェイ=グアオイエ=グ-リルクェン……

長い。

「ピアクィカ=ウェイ=グアオイエ=グ-リルクェン、ピア クィカ=ウェイ=グアオイエ=グ-リルクェン、ピアクィカ =ウェイ=グアオイエ=グ-リルクェン」

念仏のように唱える。

成り代わるのは、(父)グアオイエ=グーリルクェンの次女らしい。

グアオイエ=グーリルクエン、彼は元々学術塔――国の研究機関――にいた人物で、研究に明け暮れている内に、領地経営は悪化の一途を辿る。

結局建て直しもままならず、そのまま没落した。

彼自身はまだ研究を続けているらしい。

で、今回ピアクィカ=ウェイ=グアオイエ=グ-リルクェンなる人物に成り済ますわけだが、どうしたものか。

父親は無口で、あまり周りの人に関心がない、根っからの仕事人間。

母親は、18年前に亡くなっている。

と、そんなピアクィカの年齢23歳……

ちょっ無理。

いくらなんでもそれ無理ありすぎ。

流石に20代前半は、自分には無理ですよ。

多分肌艶とかで、年齢詐称ばれると思う……

取り敢えず、父親似の人付き合いが結構苦手な、暗め女子で行くか。

俯いておこう、そうしよう。

後は状況に合わせる。

こういうのはノリが大切だ。

まだ時間があるので、資料を見直していたら扉がノックされる。

いつの間にか、時間が経っていたらしい。

「そろそろです」

ヴォイドが入ってきたので、資料を片付ける。

抱えようとした所で奪われる。

「付いて来て下さい」

そうして作戦室へと移動する。

作戦室へ辿り着くと、すでに15人ほど部屋の中に居た。

私を見た面子が、一瞬ざわつく。

アイオン先輩が収めた。

私は空いてる席に適当に座った。

「作戦の変更点が一つだけある。今回レイ=タダノ=オカシズキー=ド=ジャポンが加わる」

又ざわつく。

一斉にこっち見るもんだから、礼が遅れた。

「変更点だが、ユメノシュコー、君が潜入する時にレイを売れ」

それだけで理解したのか、ユメノシュコーさんが了承する。

「レイにはその時女装してもらう」

再び皆こっち見る。

何だよ、女装しても女に見えないよ。

ふんだ。

「それ以降の行動は、作戦通りだ。待機班は……」

それから、アイオン先輩の説明が続いていく。

「……部隊は、連絡あるまでモペウィ地区に借りている家で待機だ。レイは予定通り、潜入時に土産として引き渡す。その後レイは闇競り終わるまで商品になっておいてくれ。ユメノシュコーは、買い手として競りに参加。出来るだけ、引き伸ばせ。1番いいのは目玉を落とす事だが、予算がなぁ」

待て。

なに、その不安を煽るフレーズ。

本当に出来の悪いチーズだったのか……

○ナド○が聞こえるのは幻聴だろうか?

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