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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
現実主義者(自称)と何とか会
60/228

60.

「あ、そうだ。いいこと思いついた」

そう、ここで止めておけば良かったんだよ。

でも言ってしまったんだよ。

本気でどうかしてた、私。

「いっその事、意地でも団長の前では男で通してやろうかと思っているんだけど、ナリアッテはどう思う?」

あ、あれ?

ナリアッテの目の色が変わった様な気がする。

獲物を見つけた野獣の目に見えるのは、気のせいかな?

きらんって、効果音が聞こえそうな目つきはやめて下さい。

思わず後ろに下がってしまったから。

どうやら食いつかれた模様。

この世界は娯楽が少ない。

とことん少ない。

侍女さんたちも例外ではない。

そんな中にちょっとした娯楽を、私は提供してしまったらしい。

ナリアッテの顔を見て、悟ってしまった。

「フフフ、それはとてもいいお考えですわ。とことんレイ様モードになっていただきながら、たまにルイ様モードになって団長を惹きつけ、団長が少し惹かれ始めた時に、レイ様とルイ様どちらが本当のお姿なのか苦悩する団長。その狭間に悩み苦しみルイ様が女性だと気づいた時には、もう時すでに遅く……」

おーい、戻ってこーい。

てか、何設定だそれ。

それから、ナリアッテの言っているような事態にはならないから。

絶対。

それに、団長とか早々会う機会とかないでしょうが。

えーっとそれから、ときどき琉生モードって何?

ナリアッテの中では、どういうシチュエーションになっているんだ?私。

聞くと恐ろしい事になりそうだから、聞かずにおいた。

今度は、選択を間違えなかったようだ。

それにしても、どうやら時代は団長らしい。

しばらく、侍女たちはこの娯楽を手放さない、様な気がする。

「っは!申し訳ありませんわ。私ったら。この件について、ルイ様を綺麗に着飾る為に集う会と、レイ様を徹底的に支える会の両会に伝えねばなりませんわ。ルイ様構わないでしょうか?」

何とか会がもう1個増えてる……

それに、そこで許可求めないで、ナリアッテ。

頭が真っ白になりそうなんだが。

はぁ~。

もうどうでもいいかも。

勢いに押されて頷いた。

頷いてしまった。

両会の存在を知ったばかりで、まだ承認した覚えもないのに……

「会に掛け合って、今後の方針を協議せねば」

使命に燃えきっているナリアッテの顔は、いつもの倍輝いて見えた。

眩しいです、はい。

取り敢えず、使命に燃えたままナリアッテがいつもの仕事をしはじめた。

ただただ、その仕事ぶりを眺めているだけの私。

いつの間にか、風呂もでき上がり、寝る準備をして爽やかに去って行った。

弾むような去り姿が印象的だった。

それを茫然と見つめるしかできなかった。













寝よ。

疲れた~


やっとこれで夜会編も終わりました。

ここまでお読みいただき感謝です。

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