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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
現実主義者(自称)が性別詐称?
51/228

51.

そろそろ、キョウキーニさんの手を外したい。

団長発言から90秒程経つが、まだ固まったままのキョウキーニさん。

指先が摘まれたままなので、徐々に指先の感覚が無くなっている。

どう収拾つければいいんだ。

いや、収集を何故私がつけねばならないんだ。

腑に落ちん。

取り敢えず、この指を何とか外さないとと思い、頑張るが意外と外れない。

もしかして、本当に凍っているのではと思って、キョウキーニさんの顔を見る。

げっ。

酷く顔色がお悪いようで。

み、見るんじゃなかった。

そっと視線を外す。

一方、この状況を作り出した張本人はというと、いたって普通だ。

おい。

なぜだ。

「もう一度言うが」

チョっ、ストップ、ストーっプ。

一体今度は何を言う気だ、この野郎。

必死に、空のグラスを持った手で首を切るジェスチャーを団長にしたが、残念で遺憾でムカつく事に、全くもって通じなかった。

く、負けた気がする。

「そいつはお「2度も言うなー!」だ」

キョウキーニさんが被せる様に言い、私の手を思い切り払いのけ、私から距離をとる。

やっと指先戻ってきた。

が、状況は戻ってきていない。

もう、何とでもしてくれ。

「ルイとか言ったか」

キョウキーニさんが言う。

うわー、地を這うような声って、こういうのを言うんだ。

「次、俺の前で女の姿で現れて見ろ、二度と男でいられなくしてやる。いや、男の姿でも2度と現れるな。今すぐ消えろ」

えーと、私にとってさして困らない脅しだが、いやこれは考えようによっては喜ばしいのでは?

よし、ここは大人しく消えよう。

そうしよう。

絶対零度の眼差しで、私を見るキョウキーニさん。

ええ、ええ、言われなくとも、喜んでそうするつもりです。

ええ、喜んで。

「では、キョウキーニ=ウェン=シェオインク=ジェジュミ殿下、団長、副団長、私はこれにて失礼します」

嬉々として、騎士の礼をとって退散する。

それにしても、あれだけ触れて話して、なぜ気付かないんだろう?

普通、骨格やら声やらなんやらで、すぐに判るもんだろうに。

全くもって失礼な連中だ。


「全くだな」

「ですよねぇ?」


あれ?

今声に出してた?


取り敢えず、誤解者が約2名ほどいますがそのまま話は進みます。



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