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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
現実主義者(自称)が夜会デビュー
47/228

47.

「さて、話を戻すが、なぜ近衛三官が不審人物の監視をしている?」

キースが、一瞬だけヴォイドに視線を向ける。

「手近なところに、監視が出来る人物がいなかったから。かな?」

ヴォイドの様子を見て思わず「うーん」と唸るキース。

「ルイ、どうしてその人物が不審だと思った?」

まず、この大広間の2階の入り口に立った時に、私はいつもの癖で全体を見渡した。

出入り口のチェックと、その周辺にいる警備関連。

天井や柱の影。

別に何かを見つける為とかではなく、職業病みたいに癖付いているだけだけど。

こういう人が沢山いる時は、周囲をざっと見る癖があるのだ。

そこで、例のあの人物が、目についた事をキースに説明。

一見した所、別段おかしな感じは何もないが、私には周りからかなり浮いているそのバランスの悪さが、非常に気になった。

こういう国が主催している催しで、身だしなみを考えないのはマナー違反だ。

それは恐らく異世界であろうとなかろうと、関係がないと思える。

で、少し気になったので、その事についてキースに訊ねてみた。

あんな野暮ったい格好をして、こういう格式ばった場に着て来る貴族がいるのかどうかを。

「無いとは言いきれないが、今回呼ばれている貴族は国王の謁見を許されている者たちだ。そのほとんどが王都(流行拠点)在住のはずだ。で、今回辺境領の貴族は3名程しか呼ばれていない。まだ全員を確認していないが、3名ともなかなかの伊達男で、名代が来ていたとしても名を落とさない様、変な恰好はまずしない」

との事だ。

つまり、多少好みの差はあれ似たりよったりな恰好をしていると。

こういう華やかな場所では、奇抜なものより地味目の方が悪目立ちする傾向があるから。

となると、貴族でなければ貴族付きの護衛の線もありうるか。

「じゃあ、その貴族の護衛とかは?」

「警護・護衛は騎士礼服が基本だ。この様な陛下主宰の夜会では、私服での警備が許されない。私服の護衛がいるとしたら、その場合は必ず招待状が送られてくるはずだ。1人1枚必ず招待状がないと入れないからな。つまり、皆それなりの身分の者となり、勝手に入り込むことは難しいだろう」

「そうなんだ」

んじゃあ、あれって誰?

うーん。

キースを見ると、何かを考える風にあごに手をやっている。

指長いな。

関係ないけど。

不審人物が丁度見える位置になったので、キースの知った顔か聞いてみる。

「キースは知ってる?あの人」

キースは一瞬探したが、特徴的だったので、すぐに見つけたようだ。

「いや、知らないな。確かにあれは、無いな」

やっぱりそう思うよね。

「まぁ、騒ぐのもなんだしなぁーと思って、こっそりヴォイドに見ててもらってはいるんだけど。誰か身元保証ができる人が現れれば、問題ないんだろうけどね。どうやら、他の人とあまりしゃべってないみたいだしさ」

ゲストかそうでないかの判断は、さすがに私には出来ない。

「一応、今から隊長の耳に入れておく」

よしそれに乗った。

「あ、じゃあ、私も挨拶に行きたいから、一緒に行こう」

本音は、1人で残されたら、又女の子にからまれそうだったからなんだけど。

うーん睨まれてる、睨まれてる。

視線いたい。

もう、いい加減慣れたけど。

これずっと続けられるのもなぁ。

削ったり色々していたらすごく短いものになってしまった。

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