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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
自称現実主義者、従騎士になる
223/228

223.

アッパーがもろに入ってしまったのか、ホーク教官は倒れたまま動かなくなってしまった。

「教官、その、大丈夫ですか?何か冷やすものを……」

近づいて確認するが、返事がない。

これは相当効いてしまったようだ。

「そんなのは放っておけ。それより、レイ」

そんなの……

いやいや気絶してるし、放ってはおけないでしょう。

ユイクル教官が上着を被せてくる。

いや、暑いから要らない。

断ろうとしたら睨まれた。

えー、まだ何も言ってない。

「あれ程気を付けろと言った筈だかな。お前のその無頓着ぶりは命取りだ」

「どういう……」

どういう意味かユイクル教官に問おうとして顔を見ると、そらされた。

首もとを指差さしている。

ん?

俯くと、う、わ……

カパカパ。

これは色んな意味で駄目だ。

全方位的に駄目だ。

慌てて上着のボタンをとめた。

だから、このボタン……

ボタンをとめつつ、ユイクル教官をそろっと見てみる。

「み、見ました?」

「ぐっ。いや、み、見てない。見てないぞ断じて」

目が泳いでるぞ……

見たんだな……

「あー、見たんだユイクル教官」

ジェイがユイクル教官を責めている。

「何を言うか。言いがかりだ。そういうお前こそ見たのだろうが」

ジェイに指摘をされてユイクル教官が慌てているようだ。

逆にジェイが教官から指摘返しを受け、慌て始めた。

「な!?触れたし、良い匂いしたけど見てないよっ!俺!」

「なお悪いわ!」

ジェイにいつ触られたんだろう。

あ、食堂の時か。

あの時、匂いかいだんだ……

思わずジト目をしてしまった。

「あの時は、レイが悪いんだからな、俺謝らねぇぞ」

あ、うん確かに、あれはなかった。

「あー、あれは確かに私が悪かった。不快な思いさせてごめんね」

ここは素直に謝っておこう。

欲望に負けてしまったのは事実だし。

「不快じゃなかった、むしろ気持ちよか……」

「先程から何の話をしてるんだ。まるで話が見えないのだが……」

ウィルが不思議そうな顔をしている。

ジェイは表現しづらい表情だ。

「ケナン……いやウィロアイド。君、いくらなんでも鈍すぎないか!?何故あれで気づかないんだ……いや、いい、もうそのまま気づくな」

「リプファーグ、その顔はやめてくれ。最近よくその表情を色々な人にされて、結構傷つくんだ……」

あ、うん。

ウィルはそのまま大きくなるんだよ。

「あのさ、俺思うんだけど」

クィリム?

「女の子は胸の大きさじゃないよね。形がこう……」

クィリム、余計なお世話だよ。

本人目の前によく言ったな。

おい。

「うわぁ、ごめん。形や大きさ関係ないからな!?人柄だから人柄。だからお願いそんな顔しないで」

どんな顔だよ。

はあ。

いけない、思わず溜め息が。

とりあえずホーク教官を食堂の中に運ぼう。

そうしよう。

「いい、そいつは俺が運ぶ。レイ、お前は先に中に入っておけ」

どうやら、ユイクル教官が中に運んでくれるらしい。

ここは言葉に甘えよう。

中に入ったら皆には説明した方がいいのかな?

どうなんだろう?

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