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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
自称現実主義者、従騎士になる
220/228

220.

「あの、教官、失礼ですが、名前名乗っていらっしゃいましたか?」

恐る恐る、担当教官にたずねてみる。

「あ」

うん、忘れてたんだな。

「えーと……」

「アンホークィッド=サスフィア=ジェウェレイ=ジュペフォーブだ」

「あ、いえ、自分も知ろうともせず、申し訳ありませんでした。ジュペフォーブ教官」

なぜか凹んでるな、ジュペフォーブ教官。

「家名は苦手なんだ、名前の方で頼む。長いから適当に呼んでもらっていい」

ユイクル教官が微妙な顔でジュペフォーブ教官を見ている。

それにしても適当って……

アンとかキディって呼ばれたらどうするのだろう。

まぁ、却下するのだろうけど。

「了解しました。アンホークィッド……えーとホーク教官」

「それで良い」

「それでは、ホーク教官、ユイクル教官これからご指導の程お願いいたします」

一応けじめなので挨拶をしておくと、ウィルも続けて礼をしていた。

暫く歩くと、食堂に着く。

「あー!やっと来た!」

ジェイが飛んできた。

何かあったのだろうか?

「もう、嫌だ、あの雰囲気。レイ達が帰ってきてくれて良かったよ。あ、教官」

ジェイが教官に気づいて敬礼をする。

話を聞くとどうやら、リプファーグとクィリム2人の空気が相当悪いらしい。

早めに試合をした方が良さそうだ。

「えと、ユイクル教官、ホーク教官、到着早々申し訳ないのですが、早速審判をしていただいていいでしょうか?」

2人が顔を見合わせる。

「リプファーグとクィリムが今相当険悪な雰囲気になっているみたいで」

「あぁ、解った。あ、審判はユイクル、お前な」

「何だと?」

「俺、酒飲んだし」

「おい、この話を受けたのは貴様だろうが……」

「どうせお前は暇だろ?その代わり、先程の案件受けても良いぞ?」

ホーク教官が強引に話を進めている。

ユイクル教官が、苦虫を潰したような顔を一瞬したが審判は断らなかった。

良かった。

「よろしくお願いします、ユイクル教官」

取り敢えず、満面の笑顔で再度お礼をしておいた。

ユイクル教官が酷くむせた。

「大丈夫ですか?」

一応聞いておく。

「も……問題ない」

若干涙目だ。

むせて苦しかったのだろう。

「俺、中の2人を呼んでくる」

ジェイが2人を呼びに食堂へと入って行った。

走ると危ないよ。

「結構ここ明るいな。光源とかいるかと思ったけど、必要ないかも」

ここの明るさについて述べていると、ホーク教官からツッコミをもらった。

「慣れた奴じゃないと無理だろう。試合するには暗い。確か食堂に持ち出し出来る非常用の明かりが数個あるはずだ。ウィロアイド、中から取ってこい」

「はっ」

明かり十分だと思うんだけどな。

「この暗さじゃ、その服でやるのは危ないからな」

あ、そうかドレスで訓練だった。

「んじゃ、レイはこっちの方で鍛練な」

ホーク教官が空いてる場所を指し示す。

そういえば武器持ってきてないや。

その事をホーク教官に伝える。

「そもそも、その任務に武器の所持は許可されてるのか?」

「いえ、わかりません」

「じゃあ、今日は身体の動かし方を中心にやればいいだろう。それにそのなりじゃ、武器といっても持てるのは短剣が精々だろ?」

「襲われたら相手のを奪うかも」

「奪ってみろよ」

ホーク教官がニヤリと嗤った。


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