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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
自称現実主義者、従騎士になる
219/228

219.

「あぁ、コホン。冗談はこれ位にして、とにかく言いたい事は以上です。まあ、要約すると放置は得策ではないという事ですね」

担当教官とユイクル教官が顔を見合わす。

すきあり。

杯をあおると、幸せの味が。

あぁ、美味し……

「あ、こら。お前なあ。これ以上飲んだら、審判しねぇぞ」

担当教官に杯を奪われる。

なぬ?

それは困る。

かなり困る。

「コレイジョウハノミマセン。ワタシ、ウソツカナイ」

去らば、我が友。

また会う日まで……

「ぐっ、そんな未練がましい顔をしてもダメなものは駄目だからな」

あ、そんな、これ見よがしに何杯も飲むなんて。

ひどい。

という訳で、担当教官に審判をしてもらえる事に。

何気にウィルが疲れている。

日頃の慣れない業務でやられてでもいるのだろう。

大丈夫かな?

「確実に君のせいだと思うが……」

ん?

ウィル何か言った?

人の顔を見て溜息つくのはやめなさい。

それにしても、解らないのはユイクル教官だ。

なぜか、食堂まで付いてきている。

食堂に用事?

お腹空いてる?

「違う。何か仕出かさないか、その監視だ」

えー、まだ何も言ってないよ私。

「先程から思ったこと全部口に出てる」

だからそこ、人の顔を見て溜息つかない。

でもまあ、教官の数が増えるのは悪いことでもないか。

あ、そうだ、良いこと思い付いた。

「ユイクル教官1つお願いが」

「……何だ?」

器用に片眉あげるなぁ。

「実はこの格好での戦闘がどうも苦手でして、手解きをお願いしたいのですが」

カーテシーをして見せる。

人身売買の潜入時は、動きやすいシンプルなものだったから動くときに影響なかった。

だけど今回のような、しっかりとした作りのドレスの時は結構足元に気を使う。

何かあった時のために、備えておくのは悪くないと思う。

「待て、何故その格好で戦闘という話になるんだ」

「あ」

そうだ今回の任務は、何処まで守秘義務があるんだろう?

あまり身代わりの事は言わない方が良いのかもしれない。

でも隊員内では結構この姿見られてるけど、それは構わないのかな?

隠すつもりなら、ナリアッテが堂々と来るわけないし。

「あー、何処まで話せばいいのかあれなんですが、次回の任務で女装が必要で、慣らし期間として10日程この姿で過ごすよう命令を受けてます」

「なんだと?危険だ……」

「ええ、ですが小隊長によれば危険の確率は低いようです。しかし万が一戦闘状態に陥ることがあれば、応戦せねばなりません。ですので出来れば御指南いただければと」

「いや、そうではなく。あぁ、それもあるが……」

あれ?

反応が悪い。

業務外だからまずいのかな?

「おいおいユイクル、珍しく歯切れの悪い。今の時期、時間もあるし教えてやれよ。てか、何故俺に言わねぇ」

いやいや、拗ねるとか。

大の大人が。

たまたま近くにいたから、ユイクル教官に頼んだだけなんだけど。

「えと、すみません?もちろん、担当教官にも教えていただけるなら、とても心強いです」

教えてもらえる人数が増えるのなら、これほどありがたい事はない。

それに、もしかすると他の皆にも何か指導してくれるかもしれないし。

ちょ、何故さらに拗ねるの。

「ユイクルのやつもお前の担当教官だ。何故俺の時は名前で呼ばん」

え?

絡んできた!?

まて、もしかして教官酔ってる?

強いと思ってたんだけど。

かなり飲みすぎ?

教官は酔うと絡み酒派なのかな。

それより、そもそも名前名乗ってた?

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