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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
自称現実主義者、従騎士になる
217/228

217.

本当にお待たせしました。

再開します。

これからもよろしくお願いします。

ウィルと一緒に元担当教官の部屋へ向かおうと食堂を出ると、おもむろにウィルが何かを言い出した。

「そうしていると、本当に女性のようだな」

はは……

空笑いしか出ない。

「あ、いやすまない。女性のようだと言われて喜ぶ男はいないな」

はは……

男と言われて喜ぶ女もあまりいない……

あぁ複雑。

「そ、それよりさ、実は前から気になってた事があるんだけど……」

無理矢理過ぎたけど、話題転換。

うん、転換大事。

「今さら聞けないという感じの事なんだけど」

そう、かなり前から気になってた事だけど、何となく今まで誰にも聞けずにいた事で。

意外に誰も口にしなかったので、知り逸れていた事。

「何だ?」

「あのさ、担当教官の名前ってウィル知ってる?」

「………………いや」

「…………」

「…………」

「うん。担当教官でいいよね」

「……ああ、そうだな」

急に夜風が吹きつけてきて、思わず体をさすった。

「寒いのか?上着は一応袖を通しておいた方がいいぞ。ああ、リプファーグのものだと大きすぎるな。これを着るといい」

そう言って後ろからリプファーグのものを然り気無く奪い、自分の着ていたものを私にかけてきた。

確かに背はリプファーグの方が高いけど……

別に上着は交換しなくても良かったのでは?

などと考えていたのが悪かったのか、盛り上がった土に足をとられて転びそうになった。

「おっとぉ」

「なっ」

ウィルが後ろから腰を支えてくれたので、転ばずに済んだ。

「ありがとう」

「礼には及ばない。それより大丈夫か?やはりそのような衣装だと、歩き難いのだな。腕に捕まるといい」

おお。

すごくナチュラルに腕を出してきた。

こういうところは、貴族出身なんだなと思う。

「いいよ。悪いし」

「何、気にするな。それにこの方が暖かい」

あ、なるほど。

それが本音だね。

思わず笑みがこぼれる。

では、遠慮なく。

確かにこれは暖かい。

「じゃあ、エスコートよろしくお願いします」

さて行こうかと、一歩踏み出したもののウィルが動かない。

「あれ?行かないの?」

「あ、いや?何だ?あぁそうか。すまない。行こうか」

どうしたんだろう?

少しウィルが変だったが、気にせず教官棟へ進む事にした。

食堂から教官棟へは、それほど距離がないので無駄話をしていると直ぐに着く。

正面入り口から普通に入ると、騎士の姿がちらほら見えた。

何だか凄く見られている気がする。

や、気のせいではなくガン見です。

え、この中歩くの?

うわぁ。

ざわつく廊下を進みながら、周りを然り気無く見る。

目があった隊員には取り敢えず愛想笑いを浮かべておく。

「……レイ。あまり、その、あまり微笑まない方がいいのではないだろうか?」

「え?」

「あ、いや何でもない」

ウィル?

どことなく緊張してる?

何で?

よくわからないがそのまま教官室へと向かった。

辿りついたのでノックをする。

「入れ」

扉を開けると元担当教官の他に、意外な人物が中にいた。

「ウィロアイドか、どうし……た」

溢れてる、溢れてるからお酒。

早く誰かあれを止めて。

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