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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
自称現実主義者の最終試験
159/228

159.

飲み会後の完徹で、今日はバッドコンディションだ。

どうせ勝てたりする相手ではないので、やる気も出ない。

ユイクル教官が相手だという事が一番の原因ではあるだろうが。

それに、試験会場に着いてからというものずっとがん見されてる。

思わず視線そらしてしまった。

監視か?

「どうかされましたか?」

ヴォイドが訝しげだ。

「あ、いや、なんていうか、ユイクル教官の視線がやばくて」

こう執拗な感じ?

ここまで来ると、気のせいではないな。

「先程から、睨んできてますね」

「ああ。今日の対戦相手だからかな」

なんとなく憂鬱だ。

またお酒が飲みたくなってきた。

こっそり、担当教官の所へ行って飲んでこようか?

「なんだって!?」

あれ?

なぜ驚く。

私その事昨日に言わなかったっけ?

いささか酔いも回っていたので、言い忘れていたかもしれない。

記憶が少し曖昧だ。

「待ってください。今日は確か3対3での試合ではなかったですか!?」

「そのはずなんだけど、どうやら私が余ったらしい。人数的に」

「だったら、リプファーグのやろ……彼が相手をすればいい。帰ってきたのは同じはずだ」

ヴォイド、そろそろ私に対して敬語をやめてもいいころだと思う。

たまに口悪いのはもう知ってるし。

そこら辺りはどう思ってるんだろう。

「その件、リプファーグ自身も提案していたけど、担当教官に却下されたんだよ。どうもユイクル教官から直々に指名が来たらしい。さしで勝負しろだとさ」

「そんな!フェアじゃない!あのユイクル教官、相当場数踏んでますよ!?」

確かにある意味フェアじゃないな。

怪我だけはしないよう立ち回るのが、目標だ。

それはいつでも変わらない。

行軍訓練では失敗したけど。

あ、今朝包帯換えるのを忘れてた。

昨日風呂入った時のまんまだ。

怪我はほぼ治ってるし、頻繁に換えなくても大丈夫か。

多分。

「まぁ、どうにかするよ」

負けても下手うつわけにはいけないしな。

何しろ合格かかってる。

そこそこ頑張ろう。

やる気を錆びた奥の引き出しから、引っ張り出さないといけないな。

「……気をつけてください。ただでさえ昨日まで大変な目にあって、さらに徹夜しているのに。どうせ私が止めても、貴女はやるつもりなのでしょう?」

解ってるじゃないか。

その通りだ。

「まぁ、順番はラストらしいのでしばらく寝てるわ」

「そうですか。分りました」

「あ、皆の試合は見たいから、順番回ってきたら起こしてほしい」

「では、それまでお休みください。時間が来れば起こしますので」

程なくして、ちょうどいい壁にもたれかかり眠りに入る。

座り心地はよくないが、壁があるだけましだろう。

そう言えば、最後まで起きていたジェイとクィリムは無事だろうか。

今日はまだ見ていないな。

リプファーグも昨日かなり飲んでたけど……

潰れていなければいいが。

眠り初めてからどれ位経ったか判らないけど、すぐ近くに感じる人の気配に目が覚めた。

うー、もう少し寝たかった。

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