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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
現実主義者(自称)の帰還
156/228

156.

クルフォドゥミさんに案内してもらい、小さな部屋で待機する。

それほど待たずに、先程の騎士が入ってくる。

「確認した所、1名と聞いているのだが、なぜ2名もいるんだ?」

2名?

数え間違いか?

「現段階では確認しようがないな。まぁいい、命令通り城まで送るか」

とと、このままだと城へ連れて帰られそうだな。

その前に報告だけはしておこう。

「あの、よろしいでしょうか」

「ん?なんだ?」

「はっ。私はレイ=タダノと申しまして、こちらはリプファーグ。実はお伝えしたいことがあります」

「ああ、まだ名乗ってなかったな。俺はジュハフィーグ治安維持隊のセジャンウィヌプだ。で?」

セジャンウィヌプさんに続きを促される。

名前、長いな。

「はっ。実は先程、隊服のエンブレムが盗まれました」

続きを促されたので、そのまま話す。

「ユイオルン・ヴェフォミージャという酒場の前でのことです。店主とその地元客に話を伺ったところ、ケイオエルジュという人物の小飼が関わっているだろうと」

「そうか……分かった。その件に関しては、こちらですでに動きはじめており現在調査中である。エンブレムに関しては、帰城後担当教官に話せばもらえるだろう」

その事を聞いて、リプファーグはほっとしたようだ。

セジャンウィヌプさんの話しぶりでは、既に捜査は始まっているようだ。

ならば、これ以上何もする事はないな。

帰って隊長辺りに報告しておけば、もれはないだろう。

よし。

「ありがとうございます」

「ふむ、レイとリプファーグとかいったか。2人は騎乗できるか?」

「はっ。経験はあります」

「リプファーグ、お前は?」

「私も出来ます」

「そうか、なら問題ないな。早駆けも出来るか?」

私とリプファーグが頷く。

「そろそろ準備が出来るころだな、今より帰城する」

一旦小屋より出ると、すでに馬が用意されていた。

あれ?

一頭足りない。

「おい、足りないぞ。どういうことだ?」

「はっ。現在2頭が王都に。返却予定は明日になっております」

「ああ、そうだったな。よし。レイお前は俺と乗れ、リプファーグはそっちに乗ってくれ」

「了解しました」

それから一路王都に向け出発。

2時間あまりで、王都に着いた。

なんだかんだで夕方だ。

今日中にたどり着けるとは思っていなかったけど。

今回の訓練は非常に長く感じた。

体感的に2ヶ月くらい留守にしてた感じがする。

やはり、慣れた所は落ち着くなぁ。

それにしても、リプファーグはどうやらあまり乗馬は好きではないらしい。

始終顔がこわばっていた。

好きそうなのに意外だ。

「1度フィンオイア教官長の所へ行く」

城に到着早々、教官長の元へ行く事になった。

帰城報告か何かだろうか。

それから、セジャンウィヌプさんとリプファーグの私を見る視線が何だか精神的にきつい。

何か文句があるなら言えってば。

鬱陶しいので見返すと反らされるし。

何なんだよ。

はっきり言え。

疲れているので気がたっています。

ええ。

夕方なので、騎士団宿舎にある教官部屋へと向かう。

訓練とか、最終試験とか今どうなってるんだろう。

「ジュハフィーグ治安維持隊のセジャンウィヌプです。行方不明だった2名を連れて参りました」

「入れ」

「失礼します」

セジャンウィヌプさんの後に続き、敬礼をして中へと入る。

中に入ると、何故これほど遅くなったのか説明を求められた。

事の経緯を順を追って説明し、最後に迷惑をかけた事を謝罪しておく。

「そうか。その件については災難だったな。無事で何よりだった。疲れているだろうが、明日最終試験が行われる。明日朝定刻通り始まるので、今日は早めに休むように。セジャンウィヌプ、君は残れ。2人は帰っていい」

帰還許可が出たので、敬礼をして部屋を出た。

これで休める。

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