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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
脱出成功はしたものの、依然迷子の現実主義者(自称)
149/228

149.

「レイ、少しいいか?」

「もちろんです」

表情を改めて、リプファーグの次の言葉を待つ。

「君に対する私の今までの行いについて、謝罪したい。その、すまなかった」

貴族が頭下げて謝罪すると言うのは、ここの常識から言って凄いことなのではないだろうか?

それほど気にしてなかった出来事に頭を下げられると、対応というか反応に困るな。

「許すも許さないも、そもそもあまり気にはしていませんでしたから」

ただ訓練時のあのやけくそ具合は、いただけなかった。

もし謝罪を受けるとすれば、それに対してかな。

「しかし、私は今までずっと君に辛く当たり続けてきた。嫌な思いをさせた」

この数日何度か死にそうな目に遭っていたので、リプファーグの中で何か考え方が変わったのかもしれない。

よくある話だ。

だがまあ、一皮剥けたようで何より。

「確かに始めの頃はうざ……いえ、嫌な感じはしましたが、初めだけでしたし。私は気にしていません。リプファーグ貴方も気にしないで下さい」

私の言葉にリプファーグはほっとした顔をしたかと思うと、すぐに緊張した面持ちになった。

どうやら、今置かれている状況に気づいたみたいだ。

さて、どうしようか。

「その、そうか。許してもらえて良かったよ。ところで、話は変わるのだが」

リプファーグに何か考えがあるのかもしれない。

次の言葉を待つ。

「先日にレイ、君をその、もらい受けるという話をしたが、もう一度、いや、改めて申し込みたい。考え直してくれないか?」

「はい!?」

その話は白紙になっていたはずでは、ってそうじゃない。

なぜ今その話か!?

そんな事より考える事があるって。

「そうか!それは良かっ」

「肉が来ます!」

「は?肉?」

いつの間にか、近づいてきていた良質な肉……ではなく肉食獣達が、どうやらこちらに仕掛けるつもりのようだ。

先程から様子を伺っていたらしい。

洞窟に落ちる前に仕留めたものと同じ獣で、今回はハグレではなく集団でお出ましだ。

合計6。

雨が降っているとはいえ、私の血の臭いに誘われたか。

すぐにナイフを鞘から抜き、なるべく足場のいい方に移動する。

ようやく状況を把握したのか、リプファーグが自分の剣を構える。

崖を背にしたので、暫く背後は気にしなくていい。

痺れを切らしたのか、1体目がリプファーグ目掛けて飛びかかっていった。

リプファーグが上手くいなしているのが見える。

こちらの3体は、逆に全く動かない。

ふむ、どうやらチームリーダーは今目の前にいる真ん中の獣らしい。

先に殺らないとまずい。

そう上手くはいかないか。

暫くにらみ合いが続く。

隙を読んだのか二体同時に飛びかかってきた。

まず雑魚だと思われる方に蹴りを鼻面にあて隙を作り、その間にリーダーの頸動脈にナイフを突き立てる。

浅い上に外した。

残りのもう一体が、向かって来るのでナイフを抜き取りそのまま振り回し牽制する。

間を置かずリーダーに向かおうとしたが、雑魚が噛みつこうとしてきたので先に対処する。

噛みつくタイミングに合わせ、顎に拳をいれる。

雑魚が意識を飛ばしている隙に、リーダーにしたようにナイフを突き立てる。

絶命。

向かって来ていた残りの雑魚とリーダーが飛びかかってきた。

地面を転がりかわす。

焚き火の側で乾かしてあったお玉もどきでリーダーの顔面を殴り付け、雑魚の腹をナイフで刺す。

くっ、ナイフが抜けない。

ナイフは諦め、そのまま離脱を図る。

ついでに石も拾う。

風が西向きに吹き付けている。

次第に強くなってきているようだ。

リーダーが再度向かってくる。

手負いの癖に、動きは俊敏だ。

ナイフを構えて……って持ってない。

お玉を構えて、迎え撃つ。

お玉もどきに先程転がった際に拾っておいた石をセットし、リーダーに向かって全力で投石する。

風上に立っていたので、なかなか良い勢いで飛んでいく。

風に乗れば、たかが石でもかなりな勢いになる。

雑魚が引っくり返って動かなくなった。

リーダーには避けられた。

くそっ。

リーダーが投石によって倒れた仲間の様子に、慎重な動きを見せ始めた。

手持ちはお玉もどき。

石はもうない。

え?

結構ピンチ?

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