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自称現実主義者の異世界トリップ  作者: GUOREN
自称現実主義者のプチ旅行
100/228

100.

「信じてもらえるとは思ってないが、俺はゴーストと呼ばれるものを見つけたら、何よりも優先して全力で守れと言われている」

何よりも、ね。

「誰からです」

く、交渉材料が自分の情報しかない時はつらいな。

先立つものがないというか、一文無しだ。

駄目な時は脅しか、引き下がるしか道がない。

とほほ。

「悪い」

だよね。

ただでは渡せないか。

脅した所で、利がないので諦めよう。

誰からそういう命令されたのか気にはなるが、命に別状無しなら保留選択もありだ。

「いえ。それより貴方はロシア人ですか?」

ヨモルォスカもロシア語、ドミトリーもよくあるロシア人名。

ロシア系なのは間違っていないだろう。

「父がな」

ん?意外とあっさり答えるな。

うやむやにするかと思った。

「先程の彼は、何故ミルと?」

ドミトリーだったら、ジーマとかミチャだったかミーニャだったか。

「ウラジーミルと名乗ったからだな」

ここでは、ウラジーミルと名乗っているのか。

「ウラジーミル?だったらヴォロージャとかじゃないの?」

「いや、ここはロシアではないからな。それにアメリカでも、自分からそう言えと言わない限り、ヴォロージャとは呼ばれない」

あ、そっか。

納得。

「気になるんだけど、ヨモルォスカと今となぜこんなに性格というか、しゃべり方が違うわけ?」

あまりの違いにびっくりだよ。

多重人格の持ち主なのかと疑ってしまう。

じっと見ると困った顔をする、ドミトリー。

「ヨモルォスカは、知り合いの性格をそのままコピーしている」

うわー、なんてはた迷惑な性格だ。

頭の中は、きっと女の事でいっぱいなんだろう。

なんだか残念な性格をしているようだ。

ていうか、それを自然にこなせてるという事は実は……

「待て、何故そんな目をする。俺はあんな性格はしていないぞ。むしろ逆だ」

言い訳をしてきたなぁ。

よし、面白いのでつつこう。

「そのわりに、下着の種類も色も詳しそうだけど?」

ジト目で見ると、むっとした顔になるドミトリー。

「違う。任務上知る事になってしまっただけだ。そんな変態を見るような目をするのはよせ」

「ふーん?じゃあ、何で身体検査の時に、あれだけ触られたのかな?私は?」

そうそう、あれは嫌な思いをした。

フフフ、リベンジ。

「それは……」

口をパクパクさせているドミトリー。

この、むっつりスケベ。

「しかたないだろ、にんむだったんだから」

棒読みですよー。

目が泳いでますよー。

「へー?任務だったらいいんだ」

うん、そろそろか?

お、きた。

今だ。

「初めてだったのに、ひどい。キスまでされた上に、散々いじられて!」

「え?あ、いやそれは」

おどおどし出すドミトリー。

よし、もうひと押し。

「それに、押し倒したのに、責任も取らないなんて」

なんてひどい奴とかいう振りして、顔を逸らす。

「おし……いや、あれはちが」

「あー、また取り込み中で悪いんだけどさ、お二方今いいですか?それから、ミル。あの、俺は無理強いして押し倒すのはよくないと思う。きちんと話してからか、雰囲気作ってからでないと。その、あの、例えおと、あっ、あの、もしかしてまだ言ってなかったりしますか?ミルは何でもないからな。うん。それより、あー、昼どうする?できたけど」

おお、タイミングばっちり。

これにて、報復完了。

記念すべき100話がこんなので申し訳ないです。

もうすぐ琉生の初任務編が終わり、通常訓練に戻るかと思います。

ここまでお読みいただき有難うございます。

引き続き宜しくお願いします。

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