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おはよう

私は前まで他の投稿サイトで活動をしていました。この作品はそのサイトで投稿していたシリーズもので再編成を加えて投稿しました。

この作品は人の感情を作ることを職務にする感人達の物語です。

深く考える主人公ジュコウ。怒りのアンガー。恋応援係コイ。真なる人格の形成者であり苦労人のシン。

様々な感人が織りなす宿り主である主人様を成功させるための日々の奮闘をお楽しみください!

 主人が目覚める。自宅の一階へ降り、歯を磨きに行くようだ。朝ごはんをしっかり食べ、主人は学校へ急いだ。空は晴れており、バス乗り場へ急いでいる。

「これに乗らないと遅れちゃう!」息を切らしながら、停車中のバスへと走る。乗り込もうと入口へ駆け込む。しかし、主人を一人の男が押しのけた。

「邪魔だな、そんなに急いでるんだったらもう少し時間に余裕を持てよ...」

小声で男がつぶやく。私が見るに、先に乗り込んでいたのは主人の方である。確かにそんなに急いでいるんだったら主人ももう少し早起きすべきと私も思うが、よくもたくさん人がいる中で女子高生である主人にそんなことが言える。うーむ、怒っているな、あの男。したがって、あの男の中にも感人「アンガー」のような奴がいると...。その時、私の後ろから怒号が響き渡った。

「おい!あの男、今主人さんを押しのけてバスに乗りやがった!あの男、許せん!主人さん今だ!キレ散らかせ!」

その声の主は「アンガー」。私たちと同じ感人。怒りの感情を司っている。こいつはいつも怒っている。怒りを制御するのだからそれも真実かもしれないが、怒りは冷静な判断を阻害する。こいつを阻止するやつ。それが、私の仕事でもある。

「おい、アンガー。今日も今日とて元気だな。まあ、そんなに怒らせんといて、ここはステイだ」

これに気づいたアンガーは怒り顔で私に近づいてくる。

「おはようございますっ!ジュコウさん!」

声も怒りを含み語尾に勢いを感じる。私も挨拶を返した。

「でも、ジュコウさん。あの男いくらなんでもイラつきません?ここはビシッと言って...」

「まあ、アンガー。よく見てみろ。もうバスは出発してしまった。ここで怒り散らしても意味はないだろう。周りから主人が変な目で見られるだけだ」

 私達感人は日々主人の感情や思考を制御している。アンガーは怒りの感情。私、ジュコウは深く考えさせること、コイは恋を応援する。シンは真なる人格を作っているし、ウラは普段人には見せない裏の人格を作る。他にも様々な感人がいるが、ここでは割愛。私たちの住む世界人には視認できない。主人たちが普段過ごしている世界とあまり大差はない世界で生きている。飲食店もあるし、公園だってある。飲食店は仕事があまりない感人や、時間帯によって忙しさが変わる感人が務めている。私ももっぱら深く考えるのは夜やお風呂に入っているときが多い、それまで私は趣味の執筆活動に勤しんでいる。

 私とアンガーが話していると、横からヤジを入れるようにコイの声が聞こえた。

「そうよ!アンガー!主人はもうすぐ学校、もしかしたら好きな人に会うかもしれない。不機嫌な顔を見られたら幻滅される恐れが!だからあんたは仕事しないで!学校では特にね!」

コイは今から仕事に取り掛かりそうだ。学校は同年代の男女が集う場所。主人には好きな人がいて、それをコイは応援する。

「よーし!張り切っちゃうぞー!好きな人来い!好きな人来い!」

張り切るコイを横目に私たちはその場を離れた。アンガーは用事があるとのことで歩いてすぐに別れた。丁度私が議会の前を通り過ぎたとき、議会の中でうなっている感人を発見。シンだ。主人の真なる人格を作る役目。それなりに仕事の質も量も他の感人より多い。議会は主人の悩んでいることや迷っていることを私達感人で話し合う場所だ。嫌いな食べ物を避けるいい言い方などの些細なことや、友達と喧嘩をしてしまった後の気持ちの鎮め方など大きな事まで主人のために話し合う。大勢の感人が集まるため、議会内はいつも慌ただしいので議長シン。副議長ウラで進めている。シンとウラは姉弟で性格は真反対と言っていい。務める業務が反対の位置に存在しているから性格の違いには納得の方が容易い。

「何を悩んでいるんだ?」

シンを驚かせないように気配を大きくしながら話しかけてみる。

「うわあぁ!びっくりした。おどかさないでくださいよ、ジュコウさん~」

やはりか、ひどい集中力だ。そんなに悩んでいたのか。シンは一息ついて話してくれた。

「今、主人様の悩み事について議会を開くか検討していたんですよ。悩み事というのはすばり、嫌いな人と会ってしまったときどのような行動をするのがベストか!なんですけども、どう思います?私は穏便に挨拶だけして去るというのがいいと思うんですけど、でも違う方法もあるのかなーって、私の思う方法が一番悪い結果につながるっていう可能性も考えられますし...」

「なるほどな、まあ主人様には失敗はさせたくないな、私は会議を開くことに賛成だ」

シンは覚悟が決まった眼をし、結果会議を開くことになった。時刻は主人が寝ている深夜2時。よく一晩寝たら考えがまとまったとなるのはこのためである。時間になり私は議会へ歩を進めた。

 議会内に入ると既に数人の感人がいた。開始時刻の30分前に着いたにもかかわらず思ったよりたくさんの感人がいる。意外にまじめなアンガー。やはり真面目なシン。多分遅れてくるであろうコイとウラを頭の片隅に置きながら私は席に着いた。本を読みながら開始時刻を待つ。シンが話し始める。だが、各々の感人はまだ、静かにならない。議長シンの横でニヤニヤ笑っている副議長ウラが目に障る。シンは困っていそうな様子。その時突如怒声が議会を揺らした。

「こぉら!お前ら、シンさんが議会を始めると言っているだろ!静かにしやがれ!」

声の主はアンガー。こういうときには頼りになる。皆、アンガーの方を振り向き、沈黙を守った。

「すみません、アンガーさん。では、会議を始めます」

その沈黙を破るように、シンが議会の開始を宣告した。

次回作の投稿日は未定です。授業中の眠くなった時に手を動かして物語を書き、目覚めさせているので、完成したその日が投稿日です。

次回は主人様のための会議開始!いったい誰がどんな意見を出し、どんな討論が行われ、誰の意見が採用されるのか。お楽しみに!

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