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悪魔の象徴  作者: 小籠pow
第2章 学園編~魔紋五傑攻略戦~
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第10話 最終戦

今回だいぶ短いです。

 バトルオートマタにセーブポイントを見抜かれた状態での第2ラウンドが始まった。


 リアムさんは短剣を握りしめ、ヴォルドさんは巨大なハンマーを構え直す。


 セーブポイントがバレたとはいえ、まだ終わったわけではない。


 リアムさんはヴォルドさんに何かを耳打ちする。


 すると、ヴォルドさんはニヤリと笑いながら頷く。


(2人ともまだ策があるみたいだ……)


 そして——2人の反撃が始まった。


 ヴォルドさんが動くとバトルオートマタは攻撃を警戒し、距離を取ろうとする。


 しかし、ヴォルドさんはその意図を完全に読んでいた。


「逃がすか!」


 巨体を活かした踏み込みで一気に間合いを詰め、巨大なハンマーを振りかぶる。


 バトルオートマタはギリギリで腕を構え防御態勢を取った。


 だが——


 ズドンッ!


 重すぎる一撃が直撃し、バトルオートマタの足元が僅かに沈む。


 防ぎ切ったように見えても確実にダメージは蓄積している。


 ——だが、バトルオートマタもまだ終わらない。


 すぐさまヴォルドさんへの反撃に移る。


 その攻撃を受ける前にリアムさんは《回帰(リグレス)》を発動。


 瞬時にヴォルドさんをセーブポイントへと転送した。


 しかし、バトルオートマタは先の戦闘でリアムさんの象徴(シンボル)の仕組みを見抜いている。


 ヴォルドさんの移動先を先読みし、彼が転送された地点へと素早く駆け出した。


(また読まれた!)


 しかし——


「待ってたよ」


 リアムさんが2つの短剣に魔力を纏わせ、思い切り投げつける。


 その軌道はバトルオートマタの足を正確に狙っていた。


 シュッ——


 短剣が物凄い勢いでバトルオートマタの足に当たる。


 バランスを崩したバトルオートマタはまともに走ることができず、そのまま前のめりに転倒した。


 そして、その転倒した先には——


「これで終わりだ!」


 ヴォルドさんがすでにハンマーを振りかぶって待ち構えていた。


 ——ドゴォォォン!!


 バトルオートマタが防御態勢を整える前にヴォルドさんの強烈な一撃が直撃する。


 強大な衝撃が闘技場に響き渡り、バトルオートマタの機体が大きく揺れた。


 しばらくの静寂の後——


 バトルオートマタは完全に沈黙し、動かなくなった。


 勝利したリアムさんとヴォルドさんは顔を見合わせハイタッチを交わす。


 2人の息の合った連携が見事な勝利をもたらしたのだ。


 歓声が上がる中、2人は笑顔で観客席へ戻ってきた。


 そんな2人にヘルマン先生は腕を組みながら静かに頷いた。


「動きが読まれた後の対応がなかなか良かった。相手の読みを逆手に取るとは大したもんじゃ」


 先生の言葉にリアムさんとヴォルドさんは満足そうに頷いた。


 そして、最後のペアの番が回ってきた。


 アリアさんとエリオスさんだ。


 アリアさんは明らかに緊張している。


 対して、エリオスさんは何を考えているのか分からないが険しい表情を浮かべていた。


 ヘルマン先生が指示を出すと2人は無言で闘技場の中央へと歩き出す。


 中央に着くと、エリオスさんがアリアさんに視線を向ける。


 その眼差しには威圧や敵意はなく、ただ「お前は大丈夫か?」とでも言いたげな静かな問いかけがあった。


 アリアさんはそれを察したのか——


「……大丈夫」


 そう言い、力強く頷く。


 それを確認したエリオスさんは何も言わずにヘルマン先生へと視線を向ける。


 ヘルマン先生は静かに、しかし力強く開始の合図を出した。


 バトルオートマタが本日4回目の起動を迎える。


 アリアさんとエリオスさんのペアによる戦いが今始まったのだった。


少しずつですが、多くの方々にお読みいただけるようになり大変嬉しい限りです。今更かよという話ではありますが、初めての作品であり拙いところもありますゆえご容赦願いたいです。リアクションやポイントは大変励みになりますのでお暇がある際にでもしていただければ幸いです。

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