ロリとロリコン
ロリコンは、言うまでもなく「ロリータ・コンプレックス」の略称。で、ロリことロリータは、その対象であるので、少なくとも「このロリ野郎」ってたまに見かける罵声は意味が矛盾していたりするのですね。ロリとロリコンは異なるもの、というか対立するもの。じゃあペドはどうなのか、っていうのは次の話になったりするのでしょうか。
で終わってしまうとなんなので、ロリコンについて掘ってみましょう。
ロリータ・コンプレックスにおけるコンプレックスとはなんなのか。ごく一般的にはコンプレックスって劣等感と訳されたりしますが、え、なんでロリコンがロリに劣等感、なんて思った事ある人はきっといることでしょう。私は思いました。
そこで、コンプレックスについて、ちょっと調べてまとめてみることにします。
wikipediaをコンプレックスで牽くと記述があるのですが。まず、日本に入ってきたのはフロイトが提唱した「エディプス・コンプレックス」から。これは、オイディプス王「が」抱いたような、母親に対する近親相姦的感情・父親に対する相剋的感情そして、父親からの去勢不安(なぜこれが入るのかは、個人的には不思議)などの複合的な感情をまとめて、エディプス・コンプレックスと呼ぶそうです。これは、克服の対象であり、それを克服することにより人間的に成長するものだ、ということです。
ちなみに、女子の場合にはエレクトラ・コンプレックスの言葉を使う事がありますが、フロイト派では女子に対してもエディプス・コンプレックスを使うのだそうです。
次に「劣等コンプレックス」という概念が入ってきます。劣等感に基づく、複雑な感情をまとめて劣等コンプレックスとし、やはりこれも克服の対象とされています。日本で一番一般的なコンプレックスってこれでしょうか。例えば学歴コンプレックスというと、自らの学歴に対する劣等感、そしてそれに伴う他者への妬みとか、自己に対する否定的感情とか、そう言ったものを表すのでしょう。
そして、それは決して「劣等感」そのものではないのですね。それだけを表すのだったら、もうそれはコンプレックスではなくシンプレックスと言えるかと。
そして、最後に特定のジャンルでは、フェティシズムがコンプレックスと同等に扱われるので、この意味でもコンプレックスが使用されるということです。ロリコンやマザコンって、全部これに当たります。これは心理学用語ではないという事ですが、実際にはとてもよく使われますよね。
もちろん、このコンプレックスも単なるフェティシズム「だけ」ではなく、そこから派生する感情を含めて言わないと、シンプレックスに堕してしまうかと思います。でも、実際にはそうはなっていない気がしますけれどね。
つまりは、単にXXコンプレックスと言っても
1. XX「が」抱くような複雑な感情
2. XX「に対する」劣等感に基づく複雑な感情
3. XX「への」フェティシズムに基づく(複雑な)感情
という多様な使い方があるという事です。これで、ロリコンやマザコンになぜ「コンプレックス」が使われるのか、という点が理解できるのではないかと考えます。
特に3の使い方は日本で主に使われているので、英語で語られるロリコンは「Lolicon」という綴りを用いるのです。Lolicomではないのですね。もうそこに、Complexの要素はすでに薄れてしまっているのかと思います。マザコンという言葉も、和製英語扱いされたりしていますしね。
さて、最後にロリの属性であるニンフェットについて考えてみよう、と思ったのですが、どうやら余白が尽きたようですw
こういうのが、本稿のあるべき形だったりして。