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ビースト  作者: 秘伝リー
6/9

ひとときの休息

 謎のビースト襲来から1ヶ月が過ぎた。

 今日は平和に某部屋で鍋会議?


〜某部屋〜


「いやー、しかしアレ以降はビーストの発生が

 減ったよねー。やっぱ俺が強すぎて、敵さん

 ビビっちまったんじゃねー」

「調子に乗るな。未完全の俺の妖力を使い熟し

 てから言うんだな」

「勝手に妖魂を渡して来たのは誰だか」

「何か言ったか?」

「何でもありませーん。でも以降さぁ、ビース

 トと戦っても何ともねーぜ」

「当たり前だ。ある人物に頼んで神通力と妖力

 の間に血中結界を張り巡らせてもらったんだ」

「血中結界?ある人物?」

「秘密だ」

「水臭ー、っていつの間にだよ?」

「いつの間にも、薬の副作用以上に戦闘での負

 担が大きく1週間も寝込んでたのは何処のど

 いつだ。雷鳥が俺の妖力と反応したのは仏通

 力と言う力。仏通力は身体と連動していない。

 よって体の容量を無視し妖力が大きくなって

 しまうんだ。因みに身体と連動しているのは

 神通力なので、この神通力と妖力の間に血中

 結界を張り巡らせる。これによって、身体と

 神通力の容量を超える妖力が流れ込まないよ

 うに施した」

「???要は大丈夫ってことじゃん?」

「ダメだこれは…」

「岩助様が簡単に説明してやるぞい。この手術

 がなければ、前回のように皮膚が溶けたり痛

 みを伴い死に至る。ので要は身体と神通力を

 鍛えて、0尾状態のMAX最大妖力値まで引

 き出せっちゅうことじゃ。」

「流石は岩ジィ。残りの7尾を回収する前にま

 ずは、今の状態のMAX妖力値150000

 に耐えれるようになることだ。今の段階での

 雷鳥は、妖力10000・MAX妖力値20

 000ってとこだな。因みに朱音ちゃんは神

 通力8000・MAX神通力15000。命

 は来てないんだな。岩ジィは控えておこう」

「親父さん譲りの感知能力じゃのぉ」

「基本はどの力でも感知して数字化出来るから

 な。今は分かりやすく神通力をベースに数値

 化している」

「話しを戻して、確かにアレ以降は知性を持っ

 たビーストなどは現れておらん。しかし遅か

 れ早かれ必ず現れるじゃろぉ」

「様子を伺ってるんだろうな。岩ジィ、敵がな

 ぜ妖魂を狙っているんだ?」


 岩助とおっちんの話しを遮る雷鳥


「さっきから岩ジィって昔からの知り合いみた

 いじゃん」

「知り合いだ」

「えっ何で言ってくんないの?」

「聞かれなかったからだ」

「確かに聞いてなかったけど…融合した仲じゃ

 ん。岩ちゃんも知り合いなら言ってよ」

「いつからチャン呼ばわりするようになっんじゃ。

 サンを付けんかサンを。まぁ知り合いじゃわ

 のぉって妖怪同士広いようで狭いからのぉ。

 えへん、敵さんの目的は分からんが妖魂のこ

 とならば分かるのぉ」


 男神スサノオは最高神から自然属性12の力

 を授かり日本大陸を妖怪から守るよう命を受

 けていた。しかしある事件がキッカケで力尽

 きてしまう。最高神から頂いた12の力は拠

 り所を失い日本各地に散り妖怪を拠り所とし

 てしまった


「こんなとこじゃろ。最高神からの自然属性の

 力が、何らかの理由で必要なんじゃろうぉ。

 しかし、どの妖怪を拠り所をしたかは分から

 ん。自然属性の妖魂は通常の青ではないらし

 いが、生きてるままでは色の確認は出来んか

 らのぉ」

「確かに。おっちんから渡された妖魂は黄色だっ

 だよな…青じゃなかった」

「大蛇に関しては何故に妖魂無しで生きてるの

 かは謎じゃが。まあ元々は12で一つ、恐ら

 く雷鳥と接触すれば何らかの合図があるやし

 れん。希望は薄いがのぉ」

「とにかく雷鳥がキーマンになりそうだ」

「よっしゃ任せとけっ」

「大蛇の妖魂は恐らく風。親父さんは風をよう

 自由に扱っとたからのぉ」

「オレの妖魂が風なら同系は後回しにした方が

 効率が良さそうだ」

「あくまでも推測じゃて参考程度にのぉ」

「あの大妖怪大蛇っておっちんのこと?」

「岩ジィ、聞いていたメンバーは話済じゃなかっ

 たのか?」

「多尾が大蛇だと知っておるのは、この前の戦

 いで結界内外に居た5人。トンネルを出た際

 に話したじゃろ雷鳥」

「そうだっけ?聞いてなかった…」

「そう言うことじゃて他言はせんように」


 ふわ〜っと食欲を掻き立てる匂いが


「雷鳥君…鶏肉…煮えてるよ」


 朱音から鍋が出来上がってますと言わんばか

 りのGOサイン


「おー朱音サンキューってか鍋が小さくね?」


 その瞬間。嫌な気配を感じた


「てか何でお前ら居るの」


 嫌な気配は田村だった


「タム兄ー、鍋が小さいよ」

「当たり前でしょ。一人で食べてたんだからさ」


 そう、ここは田村の部屋である

 

「田村」

「はい。(身なりは可愛いんだけど何百年も先

 輩なんだよね…しかも上位妖怪の大蛇…)」

「雷鳥の処分はどうなったんだ?」

「不安要素はありますが、ぬらりひょんの協力

 もありまして通常行動させると言うことで合

 意しました」

「イェーイ自由だー」

「黙れ」


 はしゃぐ雷鳥にフルパンチのおっちん


「痛っ」

「行動制限がかかる前、ぬらりひょんには事情

 を話したからな。条件も通ったんだな」

「はい上位妖怪の封印解除と言う条件で。あく

 までスワットと協力関係にある神社仏閣のみ

 ですが」

「いよいよ妖怪も本格始動だな」

「あと人間と妖怪のハイブリッドと言う謎だら

 けのこともあり定期的に自衛隊と警察庁の施

 設で検査を受けてもらいます。悪いようには

 しませんので安心してください」

「分かった。色々とすまんな」

「いえいえこちらもメリットありますし」

「それと田村」

「はい。まだ何か?」

「肉はもうないのか?」

「いやだからオレの分しかないんですよ」

「清水雷鳥っラスト肉っいただきますっ」

「だからオレのなんだけど…」


 朱音から田村へ一言


「田村さん…大人げ…ないです…」

「いやだから…」


 ガチャンっ扉が開く音。肉で歪み合っている

 最中、救世主が入ってきた


「おっまたせー♡」

「何でお前が?」

「朱音ちゃんに誘われたんだよー♡」

「あのねーここは俺の部屋だから」

「足りないと思ったからほらっ♡」


 小原が大量の食糧を持って来てくれた


「あーもーコイツら」


 開き直る田村だった


「オッケー。お前ら残さず食べろよー」


 田村から改めてオッケーサインが出た


「タム兄ーそうこなくっちゃー」


 2時間ほど楽しい鍋パーティーが続き、お腹

 いっぱいになったとこで終了


「雷鳥、ところで命は来なかったの?」

「アイツ誘ったんだけど、お前達のように暇で

 はない、だってさぁ。生意気なんだよなー」

「アイツらしいと言えばアイツらしいな」

「おやすみ…さない…雷鳥君、また…明日…」

「おー朱音、またなぁ」


 雷鳥との会話で顔を赤くする朱音


「次はミミズやムカデも用意しとくんじゃぞぉ。

 なんせワシは妖怪じゃからなぁ」

「岩ジィ、勘違いされることを言うな。俺は妖

 怪だが牛肉豚肉は大好きだ」

「みんな、まったねー♡」

「タム兄ーおやすみー」

「明日は支部長から大事な話しがあるから遅刻

 しないように」



 田村の言う通り翌日、スワット関西支部の本

 隊員が全員集められ


〜スワット関西支部〜


 山城関西支部長の話しが始まった


「知性のあるビーストの襲撃から1ヶ月が過ぎ

 た。こちらも本格的に動き出す時が来た。

 まずビーストについて新しい情報を報告して

 おく。ビーストは10にランク分けされてい

 ることが分かった。そして上位妖怪を狙った

 知性のあるビーストをデゥイスと言って下か

 ら2番目のランクだ」


 ざわつく隊員達

 話しを続ける山城関西支部長


「デゥイスは知性を持たないビーストのことを

 ノーヴスと呼んでいたことも分かった。そし

 て飛鳥にだけ現れた謎の覆面は当支部の田村

 曰く、同等かそれ以上の強さと言うこと」


 更にざわつく隊員


「これがどう言う意味か分かるな。あれだけ苦

 戦した敵よりも更に強い敵が8ランクもある。

 そして謎の覆面がスワットで5本の指に入る

 田村よりも強い可能性がある。間違いなく今

 のスワットでは太刀打ち出来ないだろう。よっ

 て今回よりスワットは本部を拠点とし関西支

 部改め近畿地区・関東支部改め関東地区・新

 たに北海道地区・東北地区・中部地区・四国

 中国地区・九州地区の七区分に隊員を配置す

 る。各隊員の配属は後に報告する。警察庁・

 防衛隊も現場への出動が許可された。警察庁

 は化学神通力を用いたレイティッドの所持、

 防衛隊は幹部クラスのナノニカラを要する部

 隊、そして妖怪もぬらりひょんを筆頭に我々

 が所持する上位妖怪の封印を解く条件で協力

 するとの事」


 関西支部長の話しは1時間ほど続き、関東支

 部でも同様の説明が行われた。そのあとすぐ

 に配属先が全隊員に告げられた


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