間男は伯父上
この美僧が僕の伯父!?
なにそれ?
どゆこと?
桐壺の更衣の実兄……だと。知らないよ~、そんな存在!
「私は父上が亡くなった直後に出家した身でございます。既に実家とは縁を切っておりましたので、源氏の君が私を御存知ないのも無理ありません。誰にも相談なく決めた事です。母からは随分と罵られましたが還俗する意思がないと分かるや、“初めからいない者”として振る舞われていました。母の干渉からも解放された私は漸く心穏やかに過ごす事ができ、念仏三昧の日々でございました」
真面目に仏道修行に励んでいたんだな。
でも、この人が出家しないで「やめません。勝つまでは!」な具合で出世を頑張ってくれていたら桐壺の更衣はまた違った人生だったんだろうな。実兄だから妹更衣の後見人をしてくれていただろうしね。そうなれば母の立場は今とは全く違った環境だったと思うとなんとも言えない。この場合、僕も臣下じゃなくて親王として皇室に留まってたのかもしれないけどね。
それにしても、実家と絶縁するってよっぽどだよ。
父方の親族とも行き来なしの疎遠な関係だったことからも推測できるけど、あの婆が全ての元凶だ。婆がもっと親戚付き合いをしていたら桐壺の更衣はもう少し楽に内裏で過ごせていただろう。
まあ、そうなったら源氏物語の話自体が違ったものになっていた恐れがあるな。
パパ上は最愛の妃の実兄ということで全てを不問にしようとした。
ダメだこのおやじ。
速攻、パパ上と O・HA・NA・SI した僕は悪くない。
僕達の親子の語らい見ていた藤壺の女御は失神し、伯父は僕に土下座した。なんでだろう?
ちょっと兄妹+αを✕✕✕✕すると言っただけなのに、変だな~???




