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初恋



「光、そろそろ戻ろうか」


癒しの兄上と仲良くしていたら、パパ上からの無粋な声がかかった。

空気よめ!

このバカ父!


フンス、と顔をパパ上の声のする方に向けると美女がいた。

……美人!

え?え?え?え?

なにこの美女!


艶やかな美女だ!

大輪の花のような美女とは、まさにこのこと!

気の強さが顔に出ているけどそれがなおいい!



「結婚してください!!!」



美女に向かって叫んでいた。

しょうがないよね?こんな美女、この先お目にかかれないよ!

僕の好みだよ!!!


僕は気づかなかった。

この美女の正体を。

そして僕以外の人が凍り付いてしまったことにも。


だって、僕の目は美女に釘付けだったのだから。



「ひ…ひかる……?」


「あなたのような美女は初めて見ました!『立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花』とはまさにこのこと!」


「ひ、ひ、ひかる……」


美女を口説いているのに邪魔が入る。

この状況を見て理解できないのか!


「なんですか!父上!邪魔しないでください!今が勝負なんです!!」



「クスクスクス」


控えめながら音楽を奏でるかのような綺麗な笑い声。

美女が目を細めながら面白そうに笑う姿は絵になる。


「二の宮は随分と楽しい御子のようですね」


美女は声すらも美しい~~~!


「私は弘徽殿の女御。一の宮の母です」


あれ?

弘徽殿の女御?

一の宮の母?

一の宮は僕の異母兄、ということは?


「……ちちうえの…奥さん」


「正確には、妃の一人ですね」


艶やかに微笑む美女は…僕の()()()()()だった。



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