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兄上のペット 

兄上の局に行くと鳥が居た。

上座に、でんっと図々しく座っている。

それはいい。

鳥だ。

畜生だ。

なのに……。


「でかい……」


何この鳥?

百センチ以上は確実にある。

え!?

鳥ってこんなにデカかった?

突然変異?


「光、来てくれたんだね」


「兄上……あれは一体なんですか?」


デカ鳥を指さして聞いてみた。


「あの方は鳳凰様だよ」


ほうおうさま?

法王様?

鳳凰様……


「え……と。想像上の動物の?」


「神獣様だよ。庭の木の下で傷ついていらしたんだ。怪我も三日で治るなんて流石だよね」


マジか。

大鳥の怪獣ではなく神話の世界が登場したよ。

ここは本当に源氏物語の世界なの?話が全く違う方向に行こうとしてない?


ピィピィ


「鳳凰様が呼んでいる。光、君の事も紹介したいからおいで」


ピィ、ルル


「そうですよ。以前話した私の弟の光です」


キャピ、キャピ、ピィ


「ふふふ。母親が違うんです。光はとってもいい子ですよ」


ルル、チュピ


「本当ですか?光、鳳凰様も君をとても気に入ったと仰ってくれているよ。良かったね」


「はぁ……」


僕としては兄上が神獣と会話できることにツッコミたいです。気に入ったというけど……本当かな?今も兄上に撫でられながら兄上に気付かれないように僕にドヤ顔しまくってる。


気に食わない。


「光も鳳凰様に触れてみるといい。極上の触り心地だよ。疲れた時に鳳凰様に触れると体が楽になる気がするんだ。慈悲の神様だからもしかしたら疲れをなくしてくださっているのかもしれない。優しい神様だよ」


兄上、神獣の顔を見てください。

めっちゃ嫌そうにしてますよ。

因みに僕も嫌!


でも兄上を悲しませる訳には……そろりと、神獣に向かって手を伸ばした。


ガブッ! 


「痛いいいいいい!!!」


神獣と目が合った。

にやりと嗤う神様(笑)。

こいつ、ワザとだ!


「兄上!これを元に会った場所に捨てて来てください!!!」


飼い主の弟に噛みつく凶暴なペットは捨てなくてはならない! 


 



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