初の課題
読みにくい、分かりにくい、誤字脱字があるなどはこの作者のデフォルトです
作者は豆腐メンタルです
ふり仮名は後書きに少し書いておきます
今はパーティーごとの拠点つまりハウスにいる
ハウスはこの広い学園の敷地でパーティーごとに用意されるがクラスによってパーティー人数が異なるので当然大きさが違う。
このパーティーは成績だけ見ればとても優秀だ。なにせトップ3が全員いるのだから。
ちなみに僕は13位でもう1人は15位だ。……前言撤回それを鑑みればそうでもなかった。
「とりあえず改めて自己紹介をしようか同じパーティーになったからもっと深くお互いのことを知って置きたいしね」
「確かに、これからは一心同体だからな」
そう、この学園は課題が結構難しいから助け合っていかなくてはならないのだ。(ちなみにそれぞれのクラスで3パーティーを作るからBはAの3倍の人数となっている)
それを知っているのか僕の出した提案に1位の人が乗っかってきた。
「それではまた成績順で俺から、名前は秋月秋人、魔法は風と土あとフィールド魔法という固有魔法が使える、武器は剣を使う」
金髪短髪で如何にも王子な感じの美しい顔は誰が見てもかっこいいと思うだろう。
「朝凪冬乃です、魔法は水と光を武器は弓と杖を使います」
「ラキ・スプリングよ、魔法は風と光あと固有魔法でサイキック魔法を、武器は双剣を使うわ」
雰囲気的にたぶん妖精と狐人のハーフかな?パステル緑色の髪でショート普通に可愛い。
「朝凪時夜、魔法は水と闇それから固有魔法の時間魔法を使う、武器は刀を使う」
「ユニス・レクルド、魔法は炎と植物を、武器は鞭を使います」
金髪が背中くらいまで伸びていて耳や雰囲気でエルフとわかる。
ラキと秋人がなぜ余り物になってしまったのかは家名を見ればわかる。四季の、それも春夏秋冬のどれかが家名に入っているのは王族しかいない。だから、この実力主義の国に他の王族がいたら明らかに厄介ごとを抱えていると考えるのが普通だ。
僕と冬乃が余った理由は単純に平民だから、四季の名前を授かった設定の冬乃はともかく僕は貴族様たちにとっては組みたくないんだろうな。たぶんユニスも同じ理由でダメだったって感じだろう。
「俺は人間の王族だけどここへは力をつけに来たんだ。何も厄介ごとはない。ただ1番下の末っ子で王位継承権も1番下だしお兄様たちにはあまり良く思われて無いからいたたまれなくて無理を言ってここに来たんだ」
流石に王族がここに来る不自然さは分かっているけど普通に厄介ごとがあるよね。当たり前か、じゃなきゃここへ来ることも無かっただろうし。学年主席がバカで務まる訳がないけど十分闇が深そうだな。
「私は獣人の国から楽しいことを期待してこの学園に来たわ。あと私二重人格だから季節によって性格が変わる感じよ」
二重人格は珍しいな、でも楽しいことを期待してって、この学園に何求めてるんだろ……。
「僕と冬乃はエスタシオンに住んでいたけど、滅びちゃったからこの学園に来た」
「私は炎魔法を国の学校で使うことはできないからここでしっかりコントロールするようにと言われてこの学園に来ました」
獣人の国は自然豊かで木造の建物が多い為火の扱いは慎重になるからだろう、というかこれ普通にいいメンバーだよね?余り物には福があるってやつかな?……みんな地雷持ちだけど。
「さて次は部屋割りだけど、5LDKだから1人一部屋でいいと思うけど場所はどうする?2階の階段上がって左右に2つずつ奥に1つだけど」
2階建てで一階はリビング、ダイニング、キッチンあとお風呂場とトイレ×2しかなく2階はトイレ×1とそれぞれの部屋があるだけだ。一応料理出来ないパーティー用に食事は学園の食堂があるけどうちは秋人以外料理出来るから問題ない。
「僕は左奥」 時夜
「なら私は左前」 冬乃
「私は右奥がいいわ」 ラキ
「私は右前がいいです」ユニス
「では俺が奥だな」 秋人
部屋割りを終えてから風呂の順番を決め今回は流石に食材がないので学食を食べた。(希望するパーティーは学園から食材が提供されるけどそれは来週から)しばらくして僕たちは今日に別れを告げた。
翌日、HRで先生が今月の課題を告げた。
「今月はまず潜在能力解放の遺跡に行き力を得る、というもの。この遺跡はあのエスタシオンがあった山通称エスターニャ山のどこかにある。今日から今月の午後はこの課題に役立つ授業になっているこの課題は5日間の予定、毎年ここで数十人が命を落としているからきを引き締めて挑んだ方がいい、連絡は以上」
放課後、課題についていろいろ話し合った結果初めて行く場所だから1度休みの日に下見に行くことになった。
そして休日
僕たちはエスターニャ山に来ていた。
山は自然豊かで、たまに魔物の足跡や鳴き声が聞こえるし昼間なのに薄暗いのでかなり不気味だ、僕と冬乃が探知系の魔法を使って山の中にを探索していた。
「本当お前ら兄妹有能だな」
「しっ……前方750㍍先狼が5匹」
僕が言ってから数分後
狼の魔物が5匹連携しながら襲いかかってきた。
魔物は強さでランク分けされるけど、この魔物は下から2番目のEランクの相手だ。
ランクは下からF<E<D<C<B<A<Sとなっている
Fは初心者でもソロで倒せる
Eは初心者がパーティーを組めば倒せる
Dは初心者の鬼門でこれに勝てれば上級者と言える
Cは上級者がパーティーを組めば勝てる
Bは上級者が念入りに準備をしてパーティーを組み慎重に戦って勝てる
Aは季節の名前を持つものだけでパーティーを組み、念入りに準備をすれば勝てる
Sは絶対に倒せない
基本的には皆Bランクの魔物までしか勝てない。それ以上を望むのならばやはり季節の恩恵が無ければ死ぬことになる。
この狼は初心者の僕らにちょうどいい相手だ。
僕は狼の噛みつき攻撃をかわすと首を切り落とす、冬乃たちを見てみると狼を魔法を使って仕留めていた。
思っていたより安全なのかな?
そうして僕たちはある程度散策してから家に戻った。
そして課題1日目、エスターニャ山に来ていた。
先生が合図すると皆一斉に山に向かった。
山に入ってすぐに異変に気づく、それは魔物や植物の種類が下見の時とは異なることだ、皆驚きを顕にしている
「どういうことだ?以前とはまったく違う場所みたいだ」
「たぶんこの山の性質なんだと思うけど……もしかしたらこれが原因でどの国も領地にしづらいのかもしれないね」
「確かに魔物が毎回違うから狩りに向か無いな」
「いつ魔物や植物の種類が変わるかなんてわからないし、ここの植物は全て猛毒があるし採ってもすぐに自身の毒で自滅して跡形も残らないから物資の調達にも向かない、これは各国も手を焼くよ」
秋人の疑問に僕は自分の推測を答えた。自分でもなかなか的を射てると思う
課題1日目の魔物は基本的にはFランクのゴブリンが数匹一緒に行動していてたまにその上位のホブゴブリン(Dランク)が数匹のゴブリンと行動しているだけだったので安全に探索出来たが遺跡の入り口すら見つからないまま野営することになった。(1時間半ごとに見張りを交代している)
課題2日目、エスターニャ山は霧に覆われているが代わりに木が少ないが足元の草がやたらと多い為移動や戦闘はしづらいし、こっちの攻撃はなかなか当たらないのに対して魔物の攻撃は命中率が高くなっているので思うように探索出来ていない
今は昼過ぎ、思うように事が進まず一旦休憩しているところだ。
「ここから1.5㌔㍍前方に結構大きい魔物がいます、恐らくレッドドラゴン(Bランク)かと」
探知系魔法は相手の魔力と体積が大きい程良くわかるようになっている。
「流石にドラゴン相手は辛いな移動しよう」
秋人の声に従い休憩を終えて移動しようとした時だった。
「ドラゴンが急接近しています!」
冬乃が言ってから十数秒後に僕らの前にドラゴンが現れた、流石に逃げられない。
赤色の鱗を身に纏い、口からは赤い炎が吹き出している。
「ミストガーデン」
冬乃は霧を更に濃くし逃げようとするが
「グアアアァァァ」
ドラゴンの羽ばたきですぐに霧が晴れてしまう。
僕は魔法で汎用性の高い氷雪刀天雲を作り、ドラゴンの背後を取ってから鱗同士の隙間を狙って斬るが鱗一枚すら剥がれない。
「くっ……」
秋人の攻撃もラキの攻撃もユニスの攻撃も全く効いていないように感じる。
「このままだとまずい僕が囮になるから逃げてくれ!」
「いやここは俺が残る!」
「王子様が何言ってるんだ!それに僕がこの中で囮として最適だ、策もあるが賭け要素が多い、だから早く行ってくれ!」
「………っ!わかった、気をつけろよ」
秋人たちは渋々逃げたのを確認してからドラゴンと向き合う。
正直賭けだけどここでこいつを倒さないと
「クイックスピード」
自分の速さを強化出来る最大の6倍の速さにする。
「ブラッドメイク」
自らの血液から愛刀の冷血刀レクイエムを創り出す。
自らの血液を使う為これを使った次の日は動けないが問題ない何故なら僕はここで………
「スロースピード」
自身の反動までの時間を0.1倍にする。
動きとの差が60倍だが反動なんて気にしてる場合ではない
「冷血刀攻式一の形、ブラッドレイン」
魔法武器には専用の技がある。これは使い手との相性の良さと熟練度で数が決まり自分で創った方が相性はいいが市販の物だと余程のことが無い限り技は使えない。しかし聖剣は別だ。剣そのものの性能が良いし、相性が良ければ相当強力な物になる。
僕は冷血刀専用の技を使い、上空目掛けて刀を振りドラゴンに血の雨を浴びせる。他の奴なら貫くがドラゴンはそうはいかない。
「ブラッドメイク」
これにより血を全て凍らせ完全に凍った片翼目掛けて冷血刀を振るう、すると確かな手応えで斬ることが出来た。が、ドラゴンはそれに怯みもせず氷を砕きながら僕の刀と一緒に両腕が千切る。
「ッッッ!」
すぐに魔法で止血し流れ落ちた血を使って氷を作り奴の片目を潰した。
突如僕に向かって炎が吹かれた、咄嗟に体の周りを氷の膜で覆うことが出来たので火傷はしなかったけど風圧でどこかに飛ばされることになった。
秋月秋人 あきづきあきと
冷血刀 れいけつとう
氷雪刀 ひょうせつとう
自分的には氷雪刀と天雲は家名と名前みたいな感覚なのでこれからは天雲と書く予定です。