4話 こうするとオーカ様の知られては困る情報なども見られる心配もないので。
書いている途中で2回も原稿がBANしましたww
少し雑になってるかもしれませんが追々修正をかけるつもりです。
「え、えっと...。」
僕は言葉を詰まらせる。だってそうじゃん!言ってみれば自分の実力が分かる石があってその石でさあ実力を見ようと思ったらほぼ全ての項目がErrorなんだもん!
すると突然受付係さんが
「あ、ああ。あああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
と叫んだ。どうやら取り乱すほどの事らしい。まあ確かにErrorばっかりだけどさ。
「と、とりあえずギルドマスターと話してきますのでしょ、少々お待ちください!!」
そう言い残し受付係さんは奥の部屋へと消えてしまった。
「ね、ねえシャル。これって壊れてたりすることって?」
「いえ、真相石には誤字や破損はしない構造になっていますのでそれはないかと。」
それってつまり...
「シャル、僕って少し異常?」
「いいえ。...かなり異常です!」
まじかよ。まさかここまでとは。神様やりすぎですよ。
そんなこんなで少々待って10分。ようやく扉が開かれる。
「お、オーカ様。こちらへ案内します。」
多分ギルドマスターだろう。ひげがもじゃもじゃの老人は冷や汗をかきながら僕たちにさっきまで話し合っていただろう部屋へと通す。しかしこの人賢者って言葉がしっくりくるな。
中は西洋チックな感じでまさに応接間。THE・応接間だった。
「さて。オーカ様にお話ししたいのは3つございます。」
「ランク及び魔法色、魔法精度にErrorの項目について。そして得意魔法属性です。」
ごくり。僕も気になっていた事だ。ってあれ?得意魔法属性の項目におかしなところなんかあったかな?
「はじめにランク及び魔法色ですが。まずプラチナというランクや魔法色は記録されている歴史の中で一回として確認されていません。つまりオーカ様が世界で初めてのプラチナランクなのです。」
そこまでなの!?シャルと同じか少し上を目指していたらまさかの世界最強という。
「続いて魔法精度ですが。こちらもSSSSという数値は歴史上存在しません。この国を治められている王女のティアラ様でさえSSSでございます。つまり魔法精度、ランク、魔法色はあなたがぶっちぎりで一番です。」
「あなたを倒すせる者はこの国はもちろんこの世界全てを探しても絶対にいません。間違いなくあなたは全人類、いや全生物のトップです。」
全生物のトップか。うん、悪い気分じゃない。
「そしてErrorの項目についてですが。この真相石の表示できる数値の限界は999に設定してあります。」
そんなもんだろうな。基準が100なのに999が限度なんて万が一のためだ。
「しかしオーカ様はエラーが出た。それはすなわちオーカ様の身体能力値が999以上の可能性が非常に高いということです。」
「しかしオーカ様の正確な数値を測る方法が実はあります。」
うん?どんなのだろう。
「この真相石、さっき限界は999といいましたがそれは制限下での話です。つまりこの真相石にかけられている制限を詠唱者が解除すればいい話なのです。そして詠唱者は...この私です。」
おお!つまり制限がかかっているから僕の数値はErrorだったけどその制限を解除してしまえば僕の正確な数値が出る。ということだろう。
「お願いできますか?」
「もちろんです!ちなみにこの真相石、制限を解除した状態で手を置くと物凄く細かな情報が表示されてしまいます。ですがそれでは表示できる限界は少ししか上がりません。ですので表示する範囲はオーカ様の身体能力値のみに絞りその分限界値の上昇が見込めるということです。こうするとオーカ様の知られては困る情報なども何も見られる心配もないで。」
そうだな。ついこないだまで僕はこの世界にはいなかった。なんて情報が漏れたら僕はこの世界で生きていく場所が無くなってしまう。これは僕にとってとてもありがたい調整だ。
「分かりました。それでお願いします。」
「分かりました。では!」
「求めるのは制限の解除、対価は我が力。解き放て、リミットブレイク!」
詠唱が終わると真相石の周りに鮮血の色をした魔方陣の鎖が浮かび上がる。その瞬間ピキッと音を立て粉々になってしまう。制限を解除された真相石は周りに純白のオーラを纏い先ほどまでとは明らかに違うものになる。
「さあ。真相石の上に手をかざしてください。」
「はい。」
僕は真相石の上にてをかざす。すると制限がかかっていた時とは比べ物にならないほどの強い光を帯び文字が浮かび上がる。その文字とは...
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五十嵐鷹翔:人間
魔法量:Error
攻撃値:Error
防御値:Error
俊敏値:Error
_______________________________________
「「「.........」」」
みんなが同じ反応をとった。
あれ?もしかして僕って異常なんてものじゃない?
「え、えっと...。」
僕はまた言葉を詰まらせる。だってそうじゃん!真相石の制限を解除してさあ実力を見ようと思ったら全ての項目がErrorなんだもん!
あれ?こんなこと前にも言ったような?
「ちなみに今の真相石ではどれくらいまで測れているんですか?」
「ちょ、ちょっと待ってください。...!!きゅ、99999です...!」
「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」
おいおい、マジですか!?じゃあ僕は少なくとも10万異常は数値があるってこと!?しかも全項目!?
「これは...もしや伝説の!」
うん?聞きなれない言葉が出てくる。もっともこの世界に来てからまだ日が浅いため元の世界にない言葉は全て聞きなれない言葉なんだけどね。
「あの。伝説って何ですか?」
「この世界に伝わる勇者伝説です。〝白金の勇者あらわれる時、真の悪が蘇らん。白金の勇者、一人では倒せぬ。しかし友のおかげ、白金の勇者、真の悪を打ち滅ぼさん。世界に真の平和が訪れん。〟と。」
「そんな伝説が。」
白金っていうのは英語でいうプラチナだ。つまり僕になるのかな?真の悪が蘇らん...って僕!?真の悪と戦うの僕!?
「この伝説って実話ですか?」
「分かりません。先ほども言った通りランク:プラチナの者など記された事自体ありませんので。何とも言えません。」
そうだった。僕はこの世界で初めてのランク:プラチナなんだった。
「すみません。変なこと聞いて。」
「いえ。万が一自分だった時のことがありますのでね。聞きたくなるのは分かりますよ。」
「そう言っていただけると嬉しいです。」
う~ん。でも今のところ真の悪なんて出てきてないし。まさかシャルに絡んできたチンピラ!?いや、そんなことはないだろう。あんなのが真の悪だなんて笑い話にもならない。
「まぁ、とりあえず今、分からないことは置いといて。ギルドの登録ってもう完了しましたか?」
「は、はい!登録当日はクエストを受注することは出来ませんがキープは本日からでも可能です。」
「キープ?」
「簡単に言えばキープをしていると当日スムーズに受注が進みます。そして何人もの冒険者がその依頼を取り合っていてもキープをしていると優先的に受注できます。」
「なるほど。」
つまりディ◯ニーラ◯ドのファ◯トパスのような感じか。
「じゃあとりあえず今出ている依頼ってどこにいけば分かります?」
「カウンター向かって右側にありますクエストボードにて確認が可能です。」
「分かりました。じゃあ行こうかシャル。」
「はい!」
そうして僕たちは初の依頼を受けに(キープだけだが)クエストボードに向かった。
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クエストボードにはいろんな依頼が所狭しに並んでいた。
「どれにしますオーカ様?」
「う~ん。僕は薬草とか分からないから採取系より討伐系の方が嬉しいかな。」
「それでしたら...。これなんてどうです?」
【依頼系統:討伐 サンダーバード一体の討伐(サンダーバードはシルバーマイナス級である。)】
これならいけるかな?
「ねえシャル。このシルバーマイナス級って何?」
「またご冗談を!魔物には7つの階級が存在します。ブロンズマイナス・ブロンズプラス・シルバーマイナス・シルバープラス・ゴールドマイナス・ゴールドプラスの6つです。」
「あれ?分類は7つじゃないの?」
「ゴールドプラス級の上にプラチナ級と言われるものがありますが、あるだけでそのカテゴリーには一体もいません。ですので実質6つの階級に分かれるのです。」
そうなのか。つまり僕みたいな強さのやつはまだ出現していないと。じゃあ伝説の真の悪って魔物なのかな?
「じゃあ、それにしようか。シャル、行こっか。」
僕たちは受付に向かうが僕を担当していた受付係さんのところには結構並んでいる。そこで僕たちは比較的列が短いところに並んだ。そして自分たちの番がくる。
「すみません。この依頼をキープしたいんですけど。」
「はい!少々お待ちください!」
元気のある声を出し何かをファイルに書き留めている。パソコンとかないから全部手書きなんだ。凄いな。
「ところで冒険者を始めて何か月目ですか?サンダーバードの討伐を目指すってことは熟練者の仲間入りを果たせるんじゃないですか?」
そんなことを彼女は作業をしながら話しかけてくれた。
「いや、僕たちは今日登録したばっかりで。初クエストすよ。
「そうですよねぇ。今日初めて...ってえ!?嘘でしょ!?」
「な、なんでこんなところで嘘をつかないとならないんですか!」
「悪いことは言わない!絶対にこの依頼は受けない方がいいよ!こんなの命がいくつあっても足りやしない!それにギルドカードを見せてみなよ!まだシルバーにもなれてないんじゃないの!?ちゃんと自分に合った依頼を見つけるのも冒険者にとっての必須スキルだよ!?」
そんなことを言われたら僕もギルドカードを出すしかないか。
「あの、僕シルバーじゃないんですけど。」
「でしょ!?ならなんで...って嘘!?ランク:プラチナって何!?まさか伝説の!?」
その瞬間、ギルド内が大きくざわめく。当り前だよね。
「ええ。その伝説かは分かりませんがとにかく僕、ランクはプラチナです。ですからこの依頼を受けてもいいですよね?」
こういわれては顔を縦に振るしかなくなるだろう・案の定、受付係さんは渋々顔を縦に振った。
「で、では明日の6:00にギルドに来てください。その時に詳細も話しますので。」
よし!結構依頼金高かったような気がするしね!明日が楽しみだ!
「はい。ではまた明日。」
そう言って僕たちはギルドを後にした。