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夜の夢こそまこと

作者: 秋葉竹
掲載日:2026/05/21


 


夢のようだと

夢の中で泣きながら

想ってたら

やっぱり夜の夢だった


わたしは発明家になりたかった

わたしは探検家になりたかった

わたしは人間豹になりたかった

わたしは人間椅子になりたかった


川沿いの遊歩道

桜の木がえんえんとつづくいつもの散歩道

むろん今は桜なんて咲いてない

ただ早朝歩くとき

川面に飛び跳ねる魚がいたりして

そういえば魚って

夜に眠るだったっけ?

目を開けたまま眠るんだったっけ?

そんなことを考えていると

顔見知りのお姉さんが

ジョギングしながらすれ違いざま

軽く頭を下げてくれる

こちらも頭を下げる


なんだか

早朝の白っぽい時間を体感する


もうすぐ梅雨に入ると

こういう時間も無くなるかも


地面に当たりそうになりながら

高速艇みたいに燕が目の前を横切る


太陽はまだ赤っぽく

東の空

ひくいところで街を赤らめている



夢のようだと

夢の中で泣きながら

想ってたら

いつもの朝の夢だった


わたしは幸せになりたかった

わたしは強いひとになりたかった

わたしは江戸川乱歩になりたかった

わたしは人間でありたかった







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