表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
薄明の魔法使い #0 竜骸迷宮と黒燿の剣士  作者: 式見 汀花
Ⅰ すべての始まり

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/169

第40話 新たな仲間 #4

 生家に戻ったエルスウェンたちは、先ほど出会った男――狩人についての話をしていた。


「あれをスカウトしたいのか、エルスは」


 ラティアが言う。が、横で首を振るのはフラウムだ。


「すげえイケメンだったけどさぁ。なんか、怪しい雰囲気だったよあれ。なんか、変じゃなかった? 怪しいよ。あんなナリで、狩人やってますとか。超怪しいよ。絶対なんか隠してるね、アイツ」


「イケメン好きのフラウムがそこまで警戒するなんて、珍しいね」


 エルスウェンが突っ込みを入れると、フラウムは両手にアロエの葉を握り締めて、前のめりに力説を始める。


「だって怪しいもん! それにエルス! 私の本命はエルスで一筋なんだから! 確かにイケメン見るの好きだし目の保養だからいくらいてもいいなと思うけど、私の本命はエルスだけなんだよう!」


「はいはい」


 フラウムの言葉は適当に受け流しつつ、母に訊ねる。


「母さんは知りませんか? このあたりで狩人をしている、金髪の。真っ赤な目をした……こう、飄々とした感じの男の人なんですけど。見た目は二十歳くらいで」


「ええ、知っているわよ。ご近所さんですからね」


 椅子に座った母は、無造作にとんでもないことを言う。


「知ってるんですか」


「そう言ってるでしょう。確かに、優れた弓の腕を持っているわね、彼は。ほら、湧き水を汲みに行くときに、たまに会うことがあってね」


「そうなんですか」


「あの辺りで狩りをしているそうだから、会いたいなら探知の魔法を使ってごらんなさいな。フラウムちゃんの言う通り、訳あって王都を離れて暮らしているから、探索者に誘うのは難しいでしょうけどね」


 母の言葉を聞いた後、四人で顔を見合わせる。


「では、行ってみるか? また明日、ってことになるんだろうが」


「うん。僕は……彼の力は、必要になるような気がする」


「そうだな。私も、そんな気はするよ。素性は知れないが、悪人には見えなかった」


「うーん……まあ、悪人って感じではなかったけどねぇ。みんながいいっていうなら、私もオッケーだよ」


 四者四樣に、頷き合う。明日また、あの辺りへ出てみることにしよう。


 ただ、その前に。


 エルスウェンは巻物を手に取った。これの翻訳を進めないといけないことと――


「それにしても、たくさん摘んできてくれたわね。じゃあ、今日は午後をたっぷり使って、保湿クリームと化粧水を作りましょうか」


「よろしくお願いします! お母さま!」


「お願いしやっす!」


 女性陣はまったく当てになりそうにないどころか、この分では夕食の支度も、すべて自分がやることになりそうだと、エルスウェンは目眩を覚えた。


「……まぁ、男ふたりで頑張るか」


「……そだね」


 ジェイに頷く。あの狩人がパーティに加入してくれれば、多少はパワーバランスは変わるだろうか? そういう意味でも、仲間に引き入れたい。


 エルスウェンは、そんな気分になっていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ