3、女御国、牛の腹 3
赤地に輝く金色の楕円形の板を鱗のように張り付けたきらびやかな鎧の男が、連合軍本陣に引き出されていた。
「えっ、違う」
「なに?」
「この男、光如じゃない」
「えー!」
本陣は騒然となった。
「替え玉か」
「光如がやりそうなことだ」
「すみません。俺の失態です」
悲痛な面持ちの阿郷が叫んだ。
「おかしいと思ったんだ。あんまりにも、簡単に降伏しやがった」
「くそ~、首をはねちまおうぜ」
「まあ、待ちなさい」
騒然とする中、総司令官の破魔娘が皆を制した。
「笠原との闘いは、一度の戦いで終わるはずはない。今回はここで光如軍を破り、西部方面牛の尾では佐伯が浄如軍を引き留めてくれた。阿郷、黒木、山口、高橋、そして副長たち、そして皆の者、おかげで大勝利だ。感謝する。ありがとう」
「おおう~!」
本陣は大歓声に包まれた。
『女御国の攻防 1』を読んでいただけると、『女御国の攻防 2』に繋がります。
(当たり前か)
『女御国の攻防 1』には、モデルにした女優Nさんがいまして、若くて、美人で、明るく、馬鹿っぽくて、はっちゃけた感じの人です。
彼女、満地破魔娘には、過酷な状況に放り込みました。(^^)