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勇者召喚、おまけ付き ~チートはメガネで私がおまけ~  作者: 渡琉兎


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第49話:エピローグ 1

本日もありがとうございます。

 翌日、王城からの使いである騎士が道具屋まで明日香を呼びに来た。

 昨日の今日である、明日香はジジに断りを入れると素直についていく事にした。

 つい先日まで過ごしていた部屋に案内されると思っていた明日香だったが、案内された場所にある扉を見て唖然としてしまう。

 荘厳なだけではなく丁寧な造りであり、3メートル近い高さを持つ巨大な扉。

 この先にいったい誰が待っているのか、それを想像するだけでも気が滅入ってしまう。

 できるならこの場からすぐに立ち去りたいと思えてならない明日香だったが、そんな願いはすぐに打ち消されてしまった。


「――アスカ・ヤマト様、ご入場です!」

「え! あ、はい!」


 扉の内側から名前を呼ぶ声がして、思わず返事をしてしまう。

 誰にも聞かれていなかったものの、一人でテンパってしまいとても恥ずかしかった。

 しかし、口上に合わせて扉は徐々に開いており、明日香は慌てて姿勢を正す。

 そして、予想通りと思われる人物が大広間の先、段々と高くなっているその頂上にて、鮮やかな金髪を短く刈りこんだ偉丈夫の男性が豪奢な椅子に腰掛けてこちらを見つめていた。

 さらに、頭の上の王冠を目にした明日香は予想通りの人物だと理解し、できるだけ粗相のないようにしなければと気を引き締める。


「ヤマト様」


 正面にばかり意識が向いており、大広間を入ったすぐ横に立っている人物に気づいていなかった明日香は、名前を呼ばれると慌てて振り返った。


「……ア、アル様」

「私がエスコートいたします、参りましょう」


 そっと差し出された手をしばらく見つめ、ゆっくりと自らの手を重ねる。

 そして、入口から真っすぐに伸びる絨毯の上を歩き出したアルに合わせて、明日香も同じように歩いていく。

 改めて大広間を見渡すと、部屋の中には王冠を被った男性とアル、段差の横にリヒト、そして絨毯を外れて左右にイーライと夏希の姿がある。

 段差の手前までやって来ると、アルが片膝をついたのを見て明日香も同様に膝をついた。


「面を上げなさい」

「はっ!」

「は、はい!」


 横目でアルを窺うと一つ頷いてくれたので、同じタイミングで立ち上がる。


「我は、マグノリア王国の国王、アーノルド・マグノリアである。そなたが此度、アルディアンを始めとした騎士たちを守ってくれた召喚者であるな?」

「……え? あ、その、私が守ったのではなく、騎士団の皆さまが私を守ってくださいました」


 アーノルドの言葉を受けて、彼の発言は事実ではないと口にしてしまう。

 その事に気がついた明日香だったが、時すでに遅くアーノルドは驚いた表情を浮かべていた。


「……やっちゃった~」

 一国の王様に反論してしまった。もしかすると不敬罪で罪に問われるかもしれない。

 どうにかしなければと考えていると、隣に立っていたアルが堪えきれずに笑い出した。


「……くく……くくく……あはははは!」

「……ア、アル様?」

「すまない、ヤマト様。ご安心ください、陛下も分かってくださっています」

「……え?」


 何が起きているのか理解できず、明日香は視線をアルからアーノルドの方へ向ける。

 すると、アーノルドも口元を手で隠しているのだが、明らかに笑っていたのだ。


「いや、失礼。実は、そなたの性格をアルディアンから聞かされておってな、きっとそのように答えるであろうとこやつが予想していたのだよ」

「……そうなのですか?」

「本当にすまない。ですが、これで信じてもらえたでしょう、陛下」


 説明を受けてもいまだに理解が追いつていない明日香は、これからどうなってしまうのだろうと頭の中が混乱していた。


「今回、そなたを召喚したのは、功に見合った褒賞を渡すべきであると判断したからだ」

「……ほ、褒賞、ですか?」

「アルディアンが迷惑を掛けてしまったという事もある。受け取ってはもらえぬだろうか?」


 迷惑など掛けられた覚えはないと口にしようと思ったが、おそらく勇者召喚に巻き込んでしまった件かもしれないと察し、すぐに口をつぐんだ。

 そして、これを受け取らなければ自分がアルに迷惑を掛けてしまうかもしれない、そう考えた明日香の答えは一つしかなかった。


「……あ、ありがとうございます。謹んで、お受け取りいたします」

「感謝するぞ、アスカ・ヤマトよ。ではリヒトよ、褒賞の内容を読み上げよ」

「はっ!」


 段差のすぐ横に立っていたリヒトが一歩前に出ると、褒賞の内容が読み上げられていく。


「アスカ・ヤマトに対して、マグノリア王国より褒賞として、小金貨五枚をお贈りいたします!」

「小金貨、五枚? えっと、確かジジさんから教えてもらった単位だと……」


 マグノリア王国には銅貨、銀貨、金貨の順に金額が高くなっており、小金貨だと一枚あたり日本円に換算して1000千万円になっている。


「……ご!? …………あ、ありがたく、頂戴いたします」


 あまりの金額に声が出そうになったものの、隣から再びクスクスと笑い声が聞こえてきた事で落ち着きを取り戻した。

 褒賞は後ほど渡されるとなり、次に岳人たちに対する処罰の内容が発表された。

 罪状については命令違反をして騎士団ならびに冒険者を混乱させて危険に晒した事、さらに討伐対象であるアースドラゴンを目の前にしての敵前逃亡。

 マグノリア王国の法律に則れば死罪も止む無しなのだが、今回はアルも口にしていた通り、こちら側が一方的に召喚してしまった事もあり一度だけ情状酌量の余地があると判断された。

 岳人、凜音、冬華の三人に関しては勇者としての扱いではなく、これからは一兵士として活動してもらう事になった。

 騎士ではなく、兵士である。

 雑用や面倒な仕事も増えてくるだろうが、それが贖罪になるだろうアーノルドは判断した。

 そして夏希についてだが、本来であれば三人と同様の処罰が与えられてもおかしくはなかったのだが、アルやリヒトの証言に加えて、騎士団からも明日香やイーライを守ってくれたという言葉が多く上がり、今回は不問に処される事になった。

 夏希が不問となり、明日香はホッと胸を撫で下ろす。

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