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勇者召喚、おまけ付き ~チートはメガネで私がおまけ~  作者: 渡琉兎


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第46話:ガゼリア山脈の魔獣 10

本日もありがとうございます。

「……あなたは……誰?」


 何度呼び掛けても反応がなかった夏希から返って来た返答に、明日香は希望を見出した。


「私は大和明日香! あなたと一緒に召喚された、巻き込まれた女性だよ!」

「……召喚……巻き込まれた、女性……あ……ごめん、なさい……ごめんなさい!」


 夏希は明日香の存在を思い出した。

 そして、本当は謝りたいと思っていても岳人たちがいた事で自分に素直になる事ができず、ただ黙って見ていた事への謝罪が即座に口を突いて出ていた。


「私は何も気にしていないわ! でも、ここであなたが死んでしまったら私はとても悲しいの。だから立って! 今のあなたは一人じゃない、騎士団のみんなが助けに来てくれたんだよ!」

「……騎士団の、みんなが?」


 夏希の視線が明日香からその後方、アースドラゴンと戦っている騎士団に向いた。


「……あぁ……あぁぁ……私、助かるの、かな? 生きていられるのかな?」

「大丈夫! だから立って、安全なところに行きましょう!」

「……うん……うん、ありがとう、ございます!」


 力が抜けていた体に、徐々にではあるが力が戻ってくる。

 いまだに体は震えているものの、明日香が肩を貸した事で人の温もりが伝わって来た。

 夏希にはそれがとても嬉しく、そして勇気を貰う事につながった。


「アスカ! 危ない!」


 そこへ響き渡ったイーライの声。

 明日香が振り返ると、メガネにはすぐにこんな表示が浮かび上がって来た。


【アースドラゴン:ブレス攻撃】


 振り返った時にはすでに口を大きく開けており、ブレスが吐き出される直前だった。

 騎士団の攻撃も間に合わず、灼熱のブレスは吐き出されて真っすぐに二人へと迫ってくる。

 アルの、リヒトの、そしてイーライの絶望に満ちた表情が明日香の視界に飛び込んできた。


「――聖女の守り!」


 だが、明日香の思っていた最悪の展開にはならなかった。

 隣で声をあげた夏希による最大の防御魔法が、二人とブレスの間に顕現したのだ。

 七色に輝く半透明の光の壁は、ブレスを完全に受け止めて弾き飛ばしてしまう。

 吐き出され続けたブレスだったが、その威力は徐々に落ちていき、最後には吐き出し尽くしたのかアースドラゴンは何度も咳き込んでいた。


「……な、夏希ちゃん?」

「……よかった。今度は、ちゃんと守れた」

「アスカ!」


 夏希が疲労困憊の顔で笑みを浮かべると、そこへ血相を変えたイーライが駆けつけた。


「大丈夫か? 怪我はないか?」

「大丈夫だよ。夏希ちゃんが守ってくれたから」

「……そうか。助かった、ありがとう、聖女様」

「あ……いえ、その……すみませんでした」


 夏希は自分がお礼を言われるような立場でない事を理解している。

 だからこそ、イーライのお礼に対しても謝罪の言葉しか出てこなかった。


「とりあえず、これを飲んで」

「……これは?」

「ポーション。私のお手製なんだけど、効果は保証されているから安心してね」


 できるだけ笑顔でそう口にすると、明日香は下級ポーションを夏希に手渡す。

 夏希はどうしたらいいのか分からなかったが、明日香が笑顔でずっと見つめてくるので、その圧に負けて口に含んだ。


「……美味しい……あれ? 体が、軽くなった?」

「よかった、大丈夫そうだね!」

「ヤマト様! こちらに指示をお願いします!」

「また、息を吹き返しましたね!」

「がはははは! よろしく頼むぞ、勇者殿!」

「ちょっと、私は勇者じゃありません! 単なる一般人ですよ!」


 アル、リヒト、ダルトから声を掛けられ、明日香はすぐにアースドラゴンを見る。

 そして、的確に次に行われる攻撃を伝えていき、指示に対して騎士団が各自で対応していく。

 息を吹き返して反撃を試みようとしていたアースドラゴンだったが、ここでも急に動きが良くなった騎士団を相手に劣勢に立たされていた。

 しかし、何度でも言おう。魔獣は――狡猾だ。

 特に竜種は魔獣の中でも最上位の実力を持っている。それは単純な力強さだけではなく、知能も人間に近いものを有している個体まで生まれるほどだ。

 アースドラゴンは竜種の中では下位の部類となり知能も低いのだが、あくまでも竜種の中ではという注釈がついてくる。

 人語を理解する事はできないが、騎士団の動きが突然良くなった事実を理解し、その原因が何なのかを考える知能は持っていた。


『グルルゥゥゥゥ……グルオオアアアアアアアアァァァァッ!!』


 そして、アースドラゴンは気づいてしまった。

 騎士団の動きが良くなるたびに声を発している明日香の存在に。

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