旅の意図、食べる糸
村を出てから歩き続けている2人。
トウキ「シン、これからどこへ向かうの?」
シン「この先にある星都さ!
そこにある【星の文書庫(ほしのぶんしょこ】にいるわたしの師匠に会ってみようと思うんだ!」
トウキ「わたしの…ねぇ…」
シン「な、なにさ!?」
トウキ「い、いや!何でもない!」
随分話し慣れてきた様子の2人だが、トウキは素の状態…女の子としてのシンが出てくる瞬間がイマイチ分からず苦労しているようだ…
トウキ「そもそもそんなすごい場所が近くにあるのにあんな寒い雪山に来たの?
結局剣は僕が貰って来ちゃったけど…」
シン「あー…。それは雪山の人斬り剣ってのが本当にあるのかを確かめてみたかったんだよ。
あとはもう1つ…龍脈についての調査さ」
トウキ「龍脈?」
シン「この間俺たちは何故かいきなりオロチ…に似たビジョンを見たよな?」
トウキ「うん」
シン「アレが何なのか…分からないけど、おとぎ話にあった内容と情景があまりも酷似していた…。
斬られていくオロチの首と夜空に散って行く首達…。
その首が行き着いた地には特殊なエネルギーが溢れるそうだ。それが溜まる地を龍脈と呼んでいるんだ。
…実はあの雪山にその龍脈がある可能性があったんだ。でも何故か殺風景な雪山で結局吹雪も止んだし、自然が溢れている場所もあるわけでは無かった。
まぁそれも含めて一度情報の整理をしたくって星都に向かうってわけさ!」
トウキ「な、なるほど…」
シン「とりあえず、この先は獣車に乗らせてもらおう。確か近くに小さな村があったはずなんだ。そこで夜を明かそうじゃないか」
トウキ「うん!」
しかしこの先にある村にも黒い影が魔の手を伸ばしているのであった
?「お父サン…おカァ…さん…おいシイね…」
?「たあんとオ食べ。もット大きくナルんダヨ…」
?「ごハんがマた近づいてキテいルよ!」
?「近くの山カラまた降リテ来たンカね。いズレにセヨ、もット蓄えナイと…」
その村のとある家にも屍異奴が糸を張っていたのであった…
家の床には人の死体がまるで糸のように変えられながら食い散らかされている光景が広がっている
一方その頃、トウキ達が発った雪の止んだ村は赤い血の色で染まっていた…
そこには返り血を浴びたグレーのローブを纏った男が佇んでいる
男の手には銃が握られていた
男「これが…屍異奴に喰われたエサの末路か…」
トウキの立てた看板を倒し、2人の跡を追うように男は村を出た。
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