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第三話「再会」

※時代設定上、人肉を食べる描写があります。

 玉華はその時、飢えと寒さで死にかけていた。

 彼女だけではない。周りにいる何人かも同様に痩せこけ、震えながら玉華を取り囲んでいる。


「仕方ないんだ……」


 一人が弱々しい声で言った。玉華に語りかけられてはいたが、それは自分に言い聞かせていたのかもしれない。


「このままでは我々は餓えて死ぬ。誰かが犠牲にならなくては…」


 男の痩せ細った手が玉華の肩にかかる。幼い玉華には分からなかったが、それでも男たちから何かを感じたらしい。震えているのは、決して寒さのせいだけではなかった。

 死への恐怖。そして、生への執着。それは、今死にかけているというこの状況において最も強い思いだった。


(嫌だ…嫌だ…嫌だ!死にたくない!!)


 玉華の唇が僅かに開き、よく聞き取れない言葉を紡ぎ出す。大人たちは、やがて彼女を抱き上げて連れて行こうとした。玉華は抵抗する力すらない。


「待ってくれ!!!」


 この状況下に不似合いなほどの力のこもった声が響き渡った。男たちは振りかえる。無論、玉華も。声の主は、寒さで自由が効かない足を引き摺りながら近づいてくる。


「彼女は…私の姪だ。死んだ弟から引き取った、大切な娘だ。私の子であれば、私が生きている限りいくらでも生める。だが……その子はたった一人の、あいつの忘れ形見なんだ」


 男から奪うように抱き寄せる、大きな腕。温もりの中、玉華の目が見開かれる。助かったと感じたと同時に、新たな不安が彼女を襲った。自分が犠牲にならなかったことで、この先彼らはどうするのか。このままではどの道自分たちは助からない。


「お前たちを飢え死にさせる気はない。言っただろう、私が生きている限り、子はいくらでも生めると。この子の代わりに…」


 玉華は気付いた。彼の腕の中には自分の他に、布で包まれた固まりがあることに。男たちの方に布の固まりが差し出された時、隙間から小さな手が垣間見れて、ぎくりとした。


「私の娘を………」





 玉華は(ベッド)の上で膝を抱え、ぼんやりと物思いに耽っていた。あれからどのくらい時が経ったのだろう。今は汝南にある古城に身を寄せ、体にできた痣も今ではすっかり消えた。しかし心の傷は、新たに抉られたかのように残っている。

 張飛に連れ去られた日から、毎日のように悪夢を見る。昔のことだ、もう吹っ切ったのだと自分に言い聞かせても……


 原因は分かっていた。自分は何よりも大切な伯父を裏切ろうとしている。敵の妻になることで……


「よう、起きたか」


 野太い声に目を向けると、盆を持った山賊が部屋に入ってくるところだった。


「飯の時間だ。直にお頭も戻ってくるからな」

「………」


 そう言って盆を渡す手下に、玉華は沈黙で返した。

 あの日以来、張飛は玉華に指一本触れてこない。それどころか手下の者たちにも、彼女に乱暴すれば殺すと言い渡し、彼女がここでできるだけ快適に過ごせるよう手配した。盗品の金品の類は、女性が喜びそうな物があれば、選んで彼女に贈っている。(玉華は受け取ろうとしなかったが)

 今までの張飛からしてみれば、信じられないほどの気の入れ様である。


 日が経つにつれ、玉華は山賊の男たちに妙に気に入られたらしく、度々部屋に招き入れては親しく言葉を交わすようになっていた。と言っても、彼女から話しかけたことはなかったが。男たちはとんでもなく野蛮で無遠慮だったが、気さくで明るく、根が悪い者たちとは思えない。

 玉華はそこで、お頭の評判を何度となく聞いたのだった。


「しかし驚いたな。夏侯家のお嬢さんが、あの肉を平気で食うんだからな。普通の女子供だったら、吐くか肝を潰してるとこだぜ」


 どうやら、それが玉華が山賊たちに一目置かれている原因らしい。ただのお嬢様ではない、と感服されたのだ。しかし玉華としては、飢え死にするくらいなら何だろうと食べるだけだった。


「私は何があっても生きなきゃいけないもの」


 玉華は静かに答えた。




 若い頃の曹操が故郷で事件を起こした際、夏侯淵は身代わりとなって重い罪を引き受けた。曹操が何とか彼を救出し、家族で逃げ出した時には、周りは戦と飢饉で大混乱に陥っていた。

 その時、玉華は僅か三歳。生まれたばかりの赤ん坊を抱き、伯父に縋り付いて移動していたが、折りしもこの混乱に巻き込まれ、伯母や阿覇たちと散り散りになってしまった。そして廃虚となった集落で、何人かと肩を寄せ合って過ごす。

 この時代、飢餓状態となった者たちは、人が人を食うことを厭わない。それは生き延びるためには仕方のないこと。そして選ばれたのが、真冬の寒さで衰弱がさらに激しくなり、今にも命が尽き果てようとしている玉華であったこともまた仕方のないことだった。


(そう、仕方なかった…)


 そんな自分を助けたのは、父母の死後、自分を引き取ってくれた伯父だった。伯父はやっと生まれた女の子を引き渡し、男たちと共にその肉を口にした。玉華も同様で、結局二人は生き延び、何とか伯母たちと再会できたのだった。


 伯父は娘のことを、ただ「死んだ」としか言わなかった。


(仕方なかった…仕方なかったんだわ……)


 成長するにつれ、自分が犯した罪の意識で、毎晩のように悪夢を見た。どうしてあの時、死にたくないなんて思ったんだろう。自分が死んでいれば、あの子は助かったのに。伯父様は生きていればいくらでも生めると言った。確かにあれから子供は生まれたが、女の子は生まれていない。


 伯父様の決断、そして娘の死を知った時の伯母様の涙が忘れられない。

 死にたい、死んでいればよかった……

 そう思っていた自分を立ち直らせたのは、やはり伯父だった。


「あの時は仕方がなかった。状況が状況だったし、娘を殺したのは私だ。お前が気に病む必要はない。だが…どうしても罪を感じるのなら、何があっても生き延びると誓ってくれ。私は死んだ弟に、お前を何があっても死なせないと約束した。そして今は、死んだ娘と同じくらいお前を家族として思っている。

お前がずっと幸せに生きていくことが、あの子への弔いになるんだ」


 それから、辛いことがあっても前向きに生きるようになった。伯父のことが何よりも大切に思えるようになった。毎日が幸せだった。


 今はその幸せすら遠い幻であるかのような日々。しかし玉華は、何があっても意地でもこの生にしがみつくつもりだった。それが伯父との約束だったから。




 手下が盆を下げてしまうと、玉華は枕の下から小さな鏡を取り出した。裏に見事な彫刻が施された、かなりの値打ち物らしい。玉華は張飛から贈られた物の中からこの鏡だけを受け取り、日々眺めて過ごしている。そうすることで、自分の中から少しでも伯父たちの面影を見出そうとして。


 何度も何度も彼らの元を去ろうとした。けれど見張りは思ったよりも厳重で、すぐに見つかって連れ戻されてしまう。


「次に抜け出そうとすれば、今度こそ命はないと思え」


 張飛は怒った様子はなかったが、この言葉は玉華を震え上がらせた。死をちらつかせることが、彼女の泣き所であると知っている。このまま張飛の妻として一生を過ごすしかないと、最近では諦め半分な状態である。


 鏡を眺めていて浮かぶのは、自分とよく似た顔立ちの従兄。


「兄上…」


 声に出してみて、思わず唇が震えるのが分かった。いつも「阿覇」と呼んでは茶化していた、夏侯淵の次男・夏侯覇。ついに本人の前で兄と呼ぶことなく別れてしまった。


(もう……逢えないの?)


 大切に大切に過ごしていた日々は壊れ、今の玉華を襲うのは、寂しさと後悔、そして迷いだった。




「今、戻ったぞ!!」


 いきなり 部屋中に響く声にぎょっとなって扉の方を向くと、そこには見知らぬ男が立っていた。

 背丈は八尺もある長身の男だ。身なりは粗末だが、小綺麗な単衣を着け、短い髪を無理に束ねている。歳は三十前後あたりだろうが、髭もなく精悍な顔つきのためか、もう少し若く見えた。


 玉華はしばらく、その男が誰なのか見当もつかなかった。しかし浅黒く傷だらけの肌と、そのぎょろぎょろした目は間違いなく…


「どうした玉華、俺が分からんか?」


 歯を見せて笑う男の声に、彼が張飛であることに気付き、玉華は絶句する。いつものボサボサの虎髭と黒い鎧のせいで恐ろしさばかりが目立っていたが、ちゃんとした身なりをしていると、意外に美男なのではないか。巷で評判の張飛像は、彼の人柄と武勇を物語るに相応しい容姿であったが、実際は必ずしも伝説と一致するものではないと玉華は悟った。


「お前は俺が来るたびに脅えて部屋の隅っこで縮こまっちまうからな。これならもう恐くないだろ。…ハクはつかなくなっちまったがな」


 ガハハ、と笑う張飛を、玉華は呆気に取られて眺めていた。あの張飛が、たかが小娘一人のご機嫌のために髭を剃った?


「…で、そろそろ俺の妻になる決心はついたか?」


 手にした紙の束を中央の机に投げ出し、硯を擦りながら問いかける。どうやらどこかに手紙を書くらしい。彼は意外にも書画に通じているらしく、外見に似合わぬ美しい字を書く。玉華にとっては彼に関して驚くことだらけだったが、それに興味を示す素振りすら見せず、膝を寄せて目を伏せていた。


「往生際の悪い女だな。また逃げ出したそうじゃねえか。いい加減、諦めたらどうだ?」


揶揄うような口調に、玉華は視線だけ寄越して睨み付ける。


「……どうして伯父様に安否を知らせるだけでもしてはいけないの」

「だから、俺がお前を攫ったなんて知れたら面倒なことになるんだ。今は、誰にも知られないように行動しないといけないからな。お前のことは……まあ、予定外だったが、ガキだからと言って手放す気はねえ」

「私が夏侯家の娘……だから?」

「ああ、その通りだ」


 張飛の答えに、玉華は再び無言で膝を抱えた。

 この男は、何を考えているのか分からない。自分のご機嫌を取っていたかと思えば、わざわざ偽悪的に振る舞ったりもする。名門の血筋が欲しいと彼は言った。玉華はそのための道具にしか過ぎないのだろうか。


「少なくとも、もうすぐこの城を離れるから、それまでは夏侯淵には死んだと思ってもらわないとな」

「!!!ここを離れるの!?」

「ああ、玄徳の兄者が袁本初の元を離れると連絡が入った。俺たちが落ち合う場所を決めたんで、これから伝えに行くんだ」


 書いていた手紙は、そのためのものらしい。

 玉華は驚愕で顔を歪めた。これから、ますます引き離されることになる。その遠さが、そのまま伯父たちとの絆の距離に思えて、眩暈がした。張飛はそんな彼女の様子を知ってか知らずか、にやにやと口を歪める。


「玉華…この俺が憎いか?」


 玉華は顔を俯かせたままだった。しかし声は、自分でも驚くほど低くよく響いた。


「手下の人たちから聞いたわ。お頭さんは今まで何度も結婚したし、子供もいたって。でも場所を移動したり戦で負ける度に、家族を棄てて逃げてきたのよね。それに、部下の人に何度も暴力を働いてきたとも。そんな人の元に嫁ぎたくなんてないわ。私は家族の命や部下の心を何とも思わない人は、大嫌い」


 張飛はこちらをじっと見つめている玉華を見た。さっきとは違い、睨み付けてはいない。それどころか、何の表情も浮かんではいなかった。見つめ合っていた二人だったが、やがて張飛の方が吹き出す。


「あいつら…好き放題言ってくれるじゃねえか。玉華に余計なこと吹き込みやがって」

「でも、事実なんでしょう?」

「否定はしない」


 張飛はくるりと机に向き直ると、また何やら書き始めた。玉華は黙ってそれを見ている。張飛に嫁げば、遅かれ早かれ危険に巻き込まれる。鬱蒼とした森の中で置き去りにされるか。戦乱に巻き込まれて死ぬか。あるいは…彼の機嫌を損ねて殺されるか。


「……お頭さんは」

「益徳でいい」

「じゃ、益徳さんは」


 張飛は玉華を見た。今まで質問に答えたり言葉を返すぐらいはしていたが、玉華の方から話しかけるのはこれが初めてだ。何とはなしに嬉しさを感じ、聞き逃すまいと向き直る。


「何のために命をかけられるの?戦に負けて荒野をさ迷って、そこまでして信じているものって何?」


 これは張飛を怒らせる質問だったかと思ったが、彼は迷うことなく言い切った。


「そりゃ、漢王朝を復興して兄者に治めてもらうためだ。決まってんだろ?」

「でも、劉玄徳は劉姓だけど皇帝の子孫かどうか分からないじゃない。それに、あっちこっちを転々として国を持たないし、裏切ってばかりな所は呂奉先と同じだって…」

「夏侯淵がそう言ったのか?」

「……」


 恐る恐る頷いてみせる。張飛は憮然とした。


「あの野郎は曹操側だからな。お前もまあ、そうだった。だがな、そんなことはどうだっていいんだ。俺にとっちゃ、劉玄徳こそが唯一の主君であり、乱世を終わらせる英雄だ。お前には分からないだろうが、俺たちは『侠』の者だ。血の繋がった家族よりも、仲間同士の絆を大事にする。そして俺は、あの人に出会った瞬間、これだと思った。命を捧げても惜しくねえ主君ってな。

その後、俺たちは三人で義兄弟の契りを交わした。死ぬ日を同じ日にと願うほどの絆だ。誰にも入り込めねえ。そして、すでに妻帯していたが、後顧の憂いを断ち切るためにお互い……」


 張飛はここで言葉を切った。玉華の視線を感じる。咳払いして誤魔化し、さらさらと筆を進める。


「まあ、そんなわけで俺は玄徳の兄者を信じている。兄者の言葉は絶対だし、何があってもついて行く覚悟だ」


 そして、手にしていた紙を玉華に渡す。


「お前はまだ逢ったことないだろ。それが兄者だ」


 何を書いていたかと思えば、絵を描いていたらしい。がっしりした体に、人の良い穏やかな笑みを浮かべた男がこちらを見ている。上手いと言っていい。劉備を実際に見たことはなかったが、本当にこんな姿をしているのだと納得させるものがあった。(腕と耳が普通より少々長いのが気になったが)


「俺の腕も大したもんだろう。こんなのも描けるんだぜ」


 玉華が興味を持ったのを見て気を良くしたのか、張飛は今度は美人画を描いてみせた。


「綺麗……」

「女禍娘々だ」


 思わず呟いた玉華に、張飛が説明する。絵の中の古代の女神は、艶やかな立ち姿で挑発的な笑みが何とも魅惑的だ。彼の太い指からこんな繊細な芸術が生み出せるなんて、信じられなかった。


「本物の女禍がいたら、きっとこんなに美人だったでしょうね」

「何の、お前だってあと二、三年もすりゃ負けてないだろうぜ」

「………」


 先ほどは大嫌いと突っぱねてしまったが、実際は玉華は張飛を嫌いになれないでいた。山賊たちと同じく、彼を憎むことができないのだ。張飛は自分を攫い、家族と引き離し、無理矢理妻にしようとしている。けれど酷いことをされたにも関わらず、悪い男ではないと心が訴えている。彼はただ、子供のように純粋であけっぴろげなだけなのだ。彼の長所に目を瞑り、嫌な部分ばかりを目立たせるのは無意味だった。


 彼には彼なりの正義がある。玉華が伯父を大切に思っているのと同様、張飛は劉備に命をかけている。たとえどんな困難な道のりであろうと、何よりも信じているのだ。その心を間違いだと一蹴する権利は誰にもない。だから玉華は、張飛の生き様を認めた。

 しかし、それと婚姻とはまた別問題だ。張飛と玉華では住む世界が違いすぎる。張飛の言う「侠」が彼女には理解できなかった。玉華にとって何よりも大切なのは、自分の命と家族の絆なのだから。諦めろと言われて、簡単に捨てられるものではない。張飛に全てを捧げられるほど、自分は彼を信じていないのだ。



 と、そこに手下の一人が飛びこんで来た。


「お頭、大変だ!雲長様が曹操の元を離れ、五関を突破したそうだ!!」


 途端、穏やかだった張飛の顔が鬼のように歪み、真っ赤になって怒号を発する。


「来やがったか、雲長の野郎!!」


 そのまま鎧を素早く身につけると矛を握り締め、あっという間に飛び出していった。後に残されたのは、張飛の剣幕に肝を潰した玉華だけだった。


 伯父から聞いたことを思い出す。関羽は曹操に玄徳夫人と共に迎えられたと。家臣になるつもりはなかったと聞くので、この度ついに去ったのだろう。しかし、玉華の気にしているのはそんなことではなかった。

 張飛のあの怒り様である。

 義兄弟の契りを結んだ関羽に対してでさえ、あの始末だ。裏切ろうものなら、死が待っている。体が震えるのを抑えられない。ここを抜け出すのは絶望的だと悟り、玉華は鳴咽をもらした。



 その後、あっけなく和解したらしい二人が古城に戻って来た。


「いや~、俺はてっきり兄貴が曹操の手下になっちまったのかと思ったぜ。そうならそうと早く言えよな」

「お前は聞く耳持たなかっただろう。それより、儂も驚いたぞ。しばらく見ぬうちに、随分といい男になったではないか」

「それを言うなって。そのうちまた元通りだろうよ。

……そうだ、兄貴に報告したいことがあったんだ。おーい、玉華!!」


 城中に響き渡るようなばかでかい声に、玉華が顔を出した。張飛に呼ばれ、彼らの元へ歩み寄ってくる。怪訝な顔をする関羽に、鼻息を荒くしながら張飛は得意そうに言う。


「紹介するぜ、俺の女房だ」


 関羽は目を丸くして玉華を上から下まで見回し…失礼であったと詫びた。見た目からして、かなり若い。しかも仕種がそれを上回る幼さだ。


「本気か、益徳?まだ子供では…」

「まあまあ、まだ正式にってわけじゃねえしよ。まずは玄徳の兄者に逢ってからだ…それよりこいつ、誰の血縁だと思う?」

「儂の知っている御仁か?」

「おうよ。腰抜かすなよ……あの夏侯淵の姪だ」


 関羽は自分の頬が引きつるのを感じた。玉華の方を見ると、彼女は目を合わそうともしない。まだまだ一波乱ありそうだった。


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