86 吹雪だろうと静寂だろうと
「レイレイ! おーきてー! いやほんとマジでー!」
「おいこらユウキ! 無駄に叫んでる暇があったらちゃんと炎の壁を維持しやがれ! 一瞬風が入っただけでもクソ寒いわ畜生!」
「そろそろダルくなってきたから交代要請しても?」
「嘘こけ! 魔力有り余ってんの見えてんだぞゴラァ! 大体俺様は魔術を構築するのは苦手だって知ってんだろーが! お前ただ面倒になっただけだろ!」
「そのとーり!」
「死ね!」
「にゃぁ……」
いつもの様に仲睦まじく言い争いながら、火のドームの中で猛吹雪を耐えるユウキとレグ。
それを不安げな目で見守る、黒猫のアヴィーラウラ。
ユウキとアヴィーラウラが両手で揺する先には、冷たくなって目を覚まさないレイがいた。
だがまだ微かな温もりと息があるため、死んではいない。
だからこそユウキもある程度の余裕を持っていられるわけだが、疲れてきていたのは事実であった。
アヴィーラウラとしても、現状解決の道を、極寒の中で必死に思考していた。
ダンジョン内隠し部屋での猛吹雪の中心地は、泣き叫ぶ白い狐、アイシャであった。
アイシャは氷点下の渦の中で、涙を凍らせながらも、心の奥底ではなんとか能力を操ろうとしていた。
だが、操ろうとすればするほど、部屋の温度は下がっていく。
完全に能力が言うことを聞いていなかった。
そんな地獄のような寒さのめ中でも平然と動けているのは、ユウキ達以外にはゆきんこだけであった。
ユウキの魔力の袋に捕まったままのゆきんこ達は、この猛吹雪の中でも元気にはしゃいでいた。
「かーさまやっちゃえー!」
「いけいけー!」
「ニンゲンくたばれー!」
「あんたら元気過ぎじゃないっすかね。いや、ゆきんこは寒いのが好きだから当たり前かもしれないっすけど、この状況であーしとは違う意味で呑気なもんっすねえ」
ユウキはゆきんこ達を見て、呆れたようなため息をついた。
ゆきんこ達はその白く出た息を見て首を傾げた。
何故ユウキがそんな呆れた顔をするのか理解出来ないらしい。
その空気を察したユウキは、炎のドームの中から、吹雪の中心を指差した。
「あの狐ちゃんが、本当に望んであんなことしてると思ってんすか? 泣き叫んで、助けてって言ってんのが聞こえないんすか?」
ユウキには、レイほど他人の思いに共感するような力はないが、それでも観察眼は優れている方であった。
だから、今アイシャが誰かの助けを求めているのは、見れば分かることであった。
「今ゆきんこ達がすることは、あの狐を無意味に応援することじゃなくて、助けに行くことだと思うんすけど。あんたらなら、この吹雪の中でも近付けるっしょ?」
「……かーさま、ないてる?」
「なきしてる?」
「なみだしてる?」
ユウキの言葉を聞いても、ゆきんこ達は首を傾げたまま、キョトンとする。
その様子にユウキは少し腹立たしくなるが、レグが諭すように首を振った。
「ユウキ、多分こいつらに言っても無理な話だぜ。こいつらは所詮、あの狐の魔力の残滓を取り込んで出来上がったに過ぎない、独立した妖精だ。かー様なんて呼んでるが、基本的にはゆきんこ達はゆきんこ達でまとまってるんだろ」
「うにゃう」
アヴィーラウラもレグの言葉を肯定するように頷く。
ゆきんこ達は、アイシャの魔力の影響を受けて出来上がった精霊達の進化した姿、妖精であった。
だが、進化とは言うが、その性質は大きく異なってしまう。
精霊は群れで行動し、自らの生みの親も慕う。
妖精は単体で行動し、基本的に自らが生きることを望む。
元が同じでも、自己意識を確立した時点で大きく違ってしまうのだ。
「……あの子の気持ちを汲み取ってやる気もないってことか」
「こいつらにその意思がないんなら、そうなんだろうよ。それか、ただの馬鹿なんじゃね」
「にゃー……」
「おみゃーにそっちの方面で馬鹿とか言われるとか、なんか複雑だな」
「俺様だってお前と居るせいで周りの感情くらい多少は分かるようになってるっての。ただそれに対して配慮する気は一切ねーがな。なんで他人に気を遣わなきゃなんねーんだ」
「それでこそいつもの相棒だぜ」
ユウキは痛い程の空気を多く吸い込み、白く深く吐き出した。
そしてユウキは、まずはゆきんこ達に向き合ってみることにした。
「ゆきんこ達は、なんでそんなに人間を乱暴しようとするんすか? あんたらが抱いてるのは、人間そのものに対する憎しみっすよね。それを教えて貰っても?」
分かろうとするユウキの質問に、ゆきんこ達は目の色を変えてすぐに答えた。
「ニンゲンみんなをつれてった!」
「どうほうたくさんさらった!」
「ふくろにつめてもっていった!」
「「「だからゆるさない!」」」
確かな殺意のこもった、ゆきんこの叫び。
ユウキはその言葉に目を丸め、全身から僅かに殺気を漏らす。
「…………妖精の密猟か。相変わらずこの世界の闇社会はクソッタレに腐ってんな」
「ま、人間からすりゃ、妖精はただの物珍しいものだよな。それか、魔力の石と同じ扱いか。どっちにしろ迷惑な話だな」
「そりゃクズの極みなことで。……おいゆきんこ共」
ユウキの僅かに殺意の乗った声に、先程まで血気盛んだったゆきんこ達が、少し震えて大人しくなる。
ユウキはレイの髪を撫でつつ、目線をゆきんこたちに向ける。
「あたしも、この子も、お前達を傷付けるつもりなんてサラサラない。むしろ仲良くしたいくらいだ。でも、今この状況下で協力しようとしないんなら、脅すことはする。あたしもあんまり余裕無くなってきてるからな、ガチで言うぞ。つべこべ言わずにあの狐が泣いてんのをどうにかするのを手伝え。おーけー?」
普段のユウキから漏れた声とは思えないほど、酷く感情の乗っていない、淡々とした声音で、ゆきんこ達に協力を強制する。
「「「……あ、あう」」」
「返事は?」
「「「はいっ!」」」
「よろしい」
「おー、こえー……」
レグも余裕の無くなってきている相棒の姿に、少し苦笑いした。
ユウキとしても、回復魔法をかけてやっても、体を温めてやっても、一向に目を覚まさないレイに不安を覚えてきたのだろう。
先程からユウキは、炎のドームに、ユウキ自身とレグに炎の加護、そしてレイに回復魔法と体温を保温する魔法を同時にかけるという、レイに似たことをしていた。
それによる疲労もあるのかもしれない。
ユウキも、本気を出せば五、六個の魔法を同時展開をすることは出来るのだ。
それでも、出来るのと余裕を持って出来るのはイコールにならない。
魔法による疲労と、ままならないこの現状に、ユウキは焦りを覚え始めていた。
そんなユウキの感情を察せられたレグは、ユウキの肩に拳を当ててやった。
「ま、このクソ女神無しでも、上手いことやってやろうぜ。今までみてーによ」
「レグ……サンキュ」
「まあ、なんだ、どうせいつも通りだからな」
少しだけ気恥しそうに、レグはそっぽを向いた。
その気遣いに、他人に気なんて遣わないと言ったレグにユウキは少しだけ励まされ、前を向いた。
「んじゃあ、とりあえず突っ込んでみるから、デビにゃんはレイレイをこっちの飛び火から守るのを任せたっす」
「にゃあ!」
任せて、というようにアヴィーラウラは四足でしっかり立った。
頼もしいその姿にユウキはふっと笑みをこぼして、拳を握る。
「とりま、あの悲劇のヒロイン狐ちゃんを、どうにか沈めてみるっすかねー」
そう言って、立ち上がったユウキは、まだ眠るレイを見た。
この大荒れの中でも、ただ静かに眠っている。
何か、夢を見ているのか、過去でも見ているのか。
その顔からは、ただ眠っていることだけしか読み取れなかった。
*****
ピチョン……ピチョン……。
静かな水音が、辺りを支配する。
暗くて、冷たくて、でも、温かい。
「ん……」
私は指をピクリと動かし、薄く目を開ける。
目を開けたのに、光は少ししか入らない。
蛍みたいな、儚い仄かな微光だけ。
私は暗闇で、体を起こした。
「ここ、は……」
『あ、目を覚ましたかい?』
突然後ろに気配を感じ、私は瞬時に振り返る。
「…………誰?」
それは、白いうさぎの人形であった。
つぶらな瞳に、バツ印の口元、ヒラヒラした服を着た、手足のない胴体。
大きさは私の顔より少し大きいくらいで、振り返った私の顔の前で、ひっくり返った状態でふわふわしていた。
何故天地を逆さにして視界を映す必要があるのか。
フツーに浮遊しろと思う。
『ぼく? ぼくはねー、うさぎさん!』
「いや見れば分かるけど……」
『じゃあ白うさぎさん!』
「それも視覚からの情報で既に得ている」
『んー、なら、君の魂を守るうさぎさん、かな?』
「え……?」
言われてみて、私は辺りを見渡した。
広がる無限の無の空間、漂う微量の魔力。
そうか、ここは、私の魂の奥底、私の神層領域か。
「あれ、私、なんでここに……」
『君が死なないように、ぼくが無理矢理連れてきたんだよ。あのままじゃ、君の魂は彼女の能力の気に当てられて傷付くところだったからね。あと、アドバイスをするために連れてきた、って感じかな』
そうか、思い出した。
私は、突然能力を暴走させたアイシャに殺されそうになったのだ。
最後に見た光景は、泣き叫び能力に呑まれるアイシャ。
でも、アイシャは自分で操ろうとしていた。
今のあいつが、能力を暴走させるなんて、早々無い。
むしろ、私と会って、喜んでいた、はずだ。
喜びの感情で、暴走を引き起こすなんて、聞いたことが……。
「あ……」
『気が付いたかい? 悪意の臭いに』
「……誰かが、アイシャに変な呪いをかけたのか」
『多分、ね』
でも、誰が、どうやって?
能力を暴走させる呪いなんて、聞いたことがない。
大体、アイシャだって相当強くなっているはずだ。
そのアイシャが知らない内に、呪いをかける方法なんて……。
「……ああ、くそっ。かけた方法なんてどうでもいい。早く、アイシャを助けなきゃ」
『もー、くそとか言わないのー。落ち着きなよー』
「むぐっ」
器用に片耳を伸ばして、私の口を塞ぐ白うさぎ。
突然のアイシャのこともそうだけど、こいつに関しても、謎が多い。
このうさぎは、誰なんだ?
「ていうか、そもそも私お前のこと知らないんだけど」
『誰しも自分の内は知らないものじゃない? 気にする必要ないよ』
「いや、こんな人形が私の魂の守護者とか自称されたら流石に気にするんだけども」
『気にした所で、今の君に価値のある存在じゃないさ。今は、君がするべきことを考えればいい。今の君がするべきことは、したいことは、なんだい?』
「アイシャを助けて笑わせてやること」
『あら即答』
即答するに決まってる。
それ以外に、するべきことも、したいこともない。
「友達を助けるなんて、当たり前」
『普段のオドオドして泣き虫な君からは考えられないくらい清々しい発言だね。普段からそうだったらいいのに』
「それは……」
それは、どうしてだろう。
どうして普段の私は、あんなに臆病で、あんなに泣き虫で、嫌なことからすぐに逃げようとするんだろう。
本当は、ただ自分がやりたいようにしたい、それだけなのに。
心が思うままに動きたいだけなのに。
どうしてすぐに、ブレーキをかけるのだろう。
『ああ、そっか。分からないよね』
白うさぎは、真っ直ぐ私を見つめる。
『君は、何も知らないし、何も分からないもんね。だから、仕方ないことなんだろう』
「何、言って……」
哀れみのような、慰めのような。
私を気遣うような、嫌な瞳。
『別に。今の君は、知らない方がいいことだよ』
その言葉に、私の中の、溜まっていた何かが弾けた。
反射的に、白うさぎの首を掴んで、魔力の水面に叩きつけていた。
「なんで……」
口から漏れた言葉は、酷く弱々しくて。
「なんでみんな、昔からそうなんだ」
今にも、泣きそうで、爆発しそうで、耐えられそうになかった。
「みんなみんなみんな! なんで昔から、私を真実から、危険から遠ざけようとするんだ!」
守られている。
その事が、嬉しいけど、苦しかった。
「誰も、誰も教えちゃくれない。みんなが私に隠してること。みんな上手く隠してると思ってるみたいだけど、そんなわけない。ずっと一緒にいて、バレない訳が無いじゃないか。だから、私から聞きに行っても、誰も彼もが首を振って答えようとしない。みんなの普段の様子から探ろうとしても、みんな普段は巧妙に隠して、見せようとしない。そんな様子が、気に食わない。寂しくもある。……でも、一番気に食わないのは、私自身だ」
水面に、ピチョンと波紋が広がる。
私の感情に充てられて、揺れたみたいに。
「私は、いつも欠片を掴んでいるはずなんだ。みんなの隠し事の、その欠片を。でも、いつも、いつもいつもいつも、目を閉じて、眠って、起きたら忘れてる。何もかも、忘れてる。まるで、辛くて逃げたみたいに。そんな卑怯な自分自身が、一番腹立たしいっ」
そう、私は忘れてる。
忘れたことさえ忘れて、のうのうと生きている。
それが、一番、嫌なこと。
『──それが、君の呪いさ』
だけど、その返答は、首を絞める私の手を緩めさせた。
『君は、ここでならそれを自覚できる。ぼくが側にいて、君を守ってやれるからね。でも、外での君は、呪いの影響を大きく受ける。呪いの方が外に近いんだ。ぼくはここのような奥底にしかいれない。だから、それは仕方のないことなんだ』
私を邪魔する存在を、こいつは認めた。
その上で、仕方ないと言い切った。
「呪い……? 私は、なんの呪いを受けてるの?」
『本当のことを忘れる呪い』
「なっ……」
白うさぎは私の手を耳で押しのけて、その額を私の額につけた。
慰めるように、落ち着かせるように。
『辛いだろう。でも、この呪いはどんな高位の魔術でも解けない。解けるものじゃない。この呪いを解く方法は、ほぼ不可能だと思ってくれていい。何せ術者が死んだとしても完全に残るように作られた呪いだからね。どうしようもないよ』
「そんな呪い、いつのまに、だれが、私に……」
『その答えは、呪いに影響されずとも考えられるんじゃない? 賢い君ならば、ね』
私は戦慄した。
……そうか、答えは一つってわけか。
「……分かった、ありがとう、教えてくれて」
立ち上がって、上を見た。
無限の天井だが、ずっとずっと上に光が見える。
その光から、声が聞こえる。
だから、行かなきゃ。
『もう、行くんだね』
「うん、声が聞こえるからね」
『そうかい。なら、最後に二つ、言っておくよ』
私は白うさぎに背を向けたまま、立ち止まって話を聞いた。
『まず一つ、君は今ここで話したほとんどのことを、少しすれば忘れるだろう。つまり、またいつもの、君の嫌いな弱虫に逆戻りってわけだ』
「だろうね。嫌なもんだよ」
『でも、ぼくは覚えている。君の知りたい全てを覚えている。それは、忘れてしまったとしても、心の隅に止めておいて欲しい』
そっか、道標はいつも自分の中に残っているのか。
それはまあ、少し安心かな。
『そして二つ目、君の能力は、君が思っているより強大で、危険なものだ』
「……今から私が使おうとしてる力のこと?」
『そ。君は自覚が足りていないみたいだけど、それは本当に世界からすれば脅威の塊なんだよ。君が思っている以上の力を発揮できる。君が聞かされている以上の力がある。君が望めば、君の思うままに動いてくれるよ。世界からすれば驚異でも、その力は、君の味方だ』
その言葉を聞いて、稚拙な作戦を考えたあと、私は苦笑いしてため息をついた。
「私の内にいる存在さえもが、そんな風に言うのなら、そんな力を持っている私は、やっぱりおかしいんだろうね」
みんな、隠してるし、言わない。
でも、分かってる。
きっと私は、物凄く変わっているんだ。
なにか、とんでもない秘密がある。
『そうかもしれないね』
自称私の魂の守り人も、それを肯定する。
『それでも、君は君だよ』
その上で、私のことも肯定した。
「……あーあ、ほんっとに」
だから私は、苦笑いするしかない。
「ほんっとーに、みんな良い奴ばっかで、嬉しいけど、嫌になるね」
恵まれてることに、感謝しつつ、少し恨んで、でも、幸せだから。
「それじゃ、行ってきます。次に会う時は、ちゃんとした状態で会いたいね」
だから、胸を張って歩こうと、自分に誓う。
『ああ。ぼくも、きみが解放されるのを望んでいるよ。大丈夫、がんばれ』
うさ耳を振って、白うさぎは私を見送る。
私は手を振り返して、光に向かって浮遊していく。
さて、私の人生で最初の友人に、さっさと手を差し伸べてやろう。
守るって、約束したのだから。
『さて、と……』
レイを見送った白うさぎは、ふよふよ浮遊したまま、背後へ体を向けた。
『まだ行かせないよ』
服の裾を伸ばしてし、カーテンのように揺らめかせ、まるで威嚇のような真似をする白うさぎ。
白うさぎの目線の先には、白い人影が曖昧な輪郭のまま立っていた。
威嚇に怯えているのか、動こうとしないだけなのか、その場でただただ佇んでいる。
『レイ自身が君に手出し出来なくても、ぼくが君の邪魔をすることは多少出来るからね。……何せぼくは、レイの魂の守護者なんだから』
白うさぎの揺らめくスカートの中から、黒く禍々しいモヤが見える。
一瞬それに目をやった白い人影は、大人しくその場で体育座りをした。
どうやら、今は手だしをする気がないらしい。
『そうしてくれると、ありがたいね』
白うさぎは警戒を緩めないままに、天井の微かな光を見上げた。
『さあレイ、どうか君のやりたいように、やってみせて』
まるで親のように、兄のように、白うさぎはただただ、レイを内側から見守った。
そうして、その空間には二人きり。
つかの間の沈黙が流れるのであった。
********
『今回は休憩』
アヴィー『なんか、こういう状況なのにSが何も言ってこないよね。どうしたんだろう?』
レグ『いやこなくていいだろあのポンコツ。邪魔だしうぜえ』
アヴィー『いや多分そういうこと言ってると……』
レグ『いだっ!?なんか今ピリッときた!?怖っ!』
アヴィー『うわあ怖い。やっぱり怖い』
地獄耳を超えるSさんは怖い。
そしてSさんに何があったかは次回冒頭へ。




